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食品が消費税ゼロ税率で飲食店は損する? 農家は?  作者: 菊池葵


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2 消費税の基本

お店や農家は、客から預かった消費税をすべて税務署に納付するわけではありません。


税務署への納付額=売上の消費税-仕入税額控除(経費の消費税)


これが消費税計算の基本です。

それぞれを計算するために、事業者は取引を

・課税取引

・非課税取引

・不課税取引

・免税取引

に区分します。

消費税がかからない取引が3種類あります。


まず、取引が以下の3要件すべてを満たすかどうかを判定します。

・国内において

・事業として行われる

・資産の譲渡または役務の提供の対価


3要件のどれかを満たさない取引は不課税取引です。

3要件すべてを満たすけど、法令で非課税と定められている取引は非課税取引です。

3要件すべてを満たし、法令で非課税の定めが無い取引は課税取引です。

外国への輸出は免税取引です。


非課税取引の例

・居住目的の建物の貸付アパートなど

・土地の貸付・売買

・利子

・保険料

・社会保険診療報酬(医療費)

・介護保険サービス

・学校の学費

・認可保育園の保育料

・行政手数料

・商品券の売買


アパートの家賃や医療費、学費などは社会的配慮として非課税になっています。

土地の売買、利子、商品券の売買は、消費税の課税になじまないと考えられています。



不課税取引の例

・給与(労働者は事業として働いているわけではない)

・税金(対価ではない)

・同業団体の会費(対価性が薄い)

・寄付金(対価ではない)

・個人による生活用品の売却(事業としての取引ではない)

 (買取側では課税取引になる)



課税取引の場合、10%課税か8%軽減税率かを区分します。

食品と定期購読新聞が8%軽減税率です。


食品には飲食店でのテイクアウト・配達を含みます。

店内飲食は含みません。

酒は食品に含みません。


毎日のように届けてもらう新聞は8%軽減税率です。

コンビニや駅の売店で買う新聞は10%課税です。


経費の場合は、インボイスがあるかどうかも区分します。

(詳しくは次話「インボイス制度」で)


たとえば、お歳暮に

ビールを買えば10%課税、

カルピスを買えば8%軽減税率、

JCBギフト券を買えば非課税


事業用の自動車を車検してもらえば、

点検・部品交換は10%課税

自賠責保険料は非課税

自動車重量税は不課税


取引先の葬儀に参列すれば、

香典は不課税(対価ではない)

花屋に供花を注文すれば10%課税


経費については、消費税を区分せずに納付額を計算する「簡易課税」もあります。(後述)

以上のように、経費を消費税区分ごとに集計し仕入税額控除を計算する基本的なやり方は「本則課税」「原則課税」「一般課税」と呼ばれています。(正式名称は無い)



国税庁WEBサイト

No.6201非課税となる取引

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6201.htm


No.6157課税の対象とならないもの(不課税)の具体例

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6157.htm


No.6209非課税と不課税の違い

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6209.htm



消費税がかからない取引を「非課税」「不課税」「免税」に分けるのは無駄にややこしいと思うかもしれませんが、理由があります。


非課税売上のためにかかる経費の消費税は、仕入税額控除になりません。

課税売上・免税売上(輸出)のためにかかる経費の消費税は仕入税額控除になります。


たとえば、ビルとアパートを貸して家賃を受け取る人がいます。

ビルを借りる人は商売をやるために借りているので、家賃は課税取引です。

アパートを借りている人は居住目的で借りているので、家賃は非課税取引です。


ビルの建設費・修理費などの消費税は仕入税額控除になります。

アパートの建設費・修理費などの消費税は仕入税額控除になりません。


課税売上・非課税売上に共通してかかる経費、

たとえば、この大家さんが不動産貸付業で使う文房具代、物件を管理するために使う自動車の購入・車検修理費用、税理士報酬などは、


仕入税額控除=共通の売上に係る消費税×課税売上割合


と計算します。

(不課税売上のための経費は共通として扱う)


課税売上割合=(課税売上+免税売上)÷(課税売上+免税売上+非課税売上)


なお、経費を課税売上のための経費か非課税売上のための経費か区分することは大変なので、経費の消費税をまとめて計算し、そのうち課税売上割合の分を仕入税額控除にする計算も選択できます。


農家にとって、野菜の売上が非課税になるか免税になるかは大事な問題になります。

肥料代などの消費税が仕入税額控除になるか、ならないかが変わってきます。


輸出の免税売上は、課税売上割合の計算や、免税事業者の判定(1000万円以下は申告納付義務無し)では、課税売上と同じように扱います。

なので、俗に「0%課税」と呼ばれています。


【更新スケジュール】

全8回、毎日12時10分に投稿します。


アルファポリスですでに全8回を投稿済みです。

https://www.alphapolis.co.jp/novel/546255573/831029347


ページ下部にリンクがありあす。

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【このコラムはアルファポリスで全8回投稿済です】
食品の消費税ゼロ? 非課税? 免税? 農家・飲食店への影響は?
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