ダメ押し
土煙が晴れそこには右肩が吹き飛んでいる相手がいた。
「よし、うまく削れたね。あとはお願いするよ。」
「はい。任せてください。」
セイカさんのメテオブラストは俺のより威力があった。多分消費する魔力量を増やしたのだろう。
俺も出し惜しみはしない。
『制約:30分間動けなくなる代わりに5分間身体能力を6倍にする。』
さらにダメ押しだ。
「それは?」
「前もって用意しておいた魔道具です。」
ビー玉を魔力に浸し続けたものを飲み込み一時的に自分の魔力を向上させる。その代わり使用後は吐き気と疲労感に襲われる。効果時間は5分。
「死ね!」
地面を蹴り出して背後に回り込み首を落とす。
そのままの勢いで壁を叩き壊しモニカと戦っている相手の首を引きちぎる。モニカの相手は魔力に対して耐性があったみたいだ。相手も俺たちをよく観察してるみたいだ。
あとは勇者だ。
「オーッラァ!!!」
音魔法で勇者様の位置を確認しいない所の壁を蹴り壊す。
そしてその先にいたのは10体近い敵、そして勇者様の足下に倒れている夥しい数の魔人化した人間の死体。
本物の魔人は奥に二体居るだけか。
残り時間は後2分。出来るだけ敵を削るしか無いな・・・!
まず目の前にいる魔人モドキの首を斬り落としつつ後ろから襲いかかってきた敵の心臓を貫く。そしてその横にいた魔人モドキを真っ二つにする。
これで三体。
次に近い奴に狙いを定めて距離を詰めるが、魔人に邪魔される。
「勇者以外にも楽しめそうなやついるじゃん〜!」
「どけ!!」
魔力を込めた拳で殴るも止められる。流石に本物は格が違うな・・・




