帝国に
帝国に着いた。勇者様が居たおかげで検閲も簡単に通ることができた。
「今から帝王に挨拶してくるから皆んなは宿で休んでてくれ。」
「了解です。」
勇者様と別れて宿に入った。
「部屋数足りないって・・・」
「リシルスとユウが同じ部屋で寝たら良いんじゃないかい?」
「それは・・・」
「やめた方がいいよ。」
そう、俺のイビキがうるさいから・・・
「リシルスを1人部屋にするにしてユウはどうすんのよ。私は嫌よ?」
「私も遠慮願いたい・・・流石に恥ずかしいのでね。」
「私は大丈夫ですよ。慣れてますし。」
「私もヘーキ。」
「私も大丈夫ですわ。」
モニカ、メイリア、ソフィーさんは昔同じ部屋で雑魚寝してたし慣れてるから大丈夫っぽい。
「ご主人と寝たい!」
「私も・・・」
そっか前俺のベットに勝手に潜り込んでた時俺のイビキ聞いてるはずだけど普通に寝てたな。
「じゃあくじ引きしましょう。」
俺と同じ部屋になったのはソフィーさんだった・・・
ソフィーさんと同じ部屋の時は服脱ぎっぱなしにして怒られることが多いから気をつけないと・・・
その日は早く眠りについた。
次の日の朝、朝ごはんを食べている時に勇者様が戻って来た。
昨日より疲れ果てていた。
理由はすぐにわかった。
帝王のところに行ったら第二皇女に猛アタックを受けたらしい。まぁイケメンで同盟国の継承権下の王子様なんか優良物件にも程があるだろうな。
「今日の昼に全員で来てくれって言っていたよ。」
「うへぇ、面倒ごとじゃ無いと良いけど・・・」
こうして俺らは帝王に会うために城へと向かった。
城の前には兵士達が沢山いた。
俺たちを見た瞬間に道を開けてくれた。
そして案内されたのは謁見の間ではなく会議室のような場所だった。そこには帝王の他に宰相らしき人物がいた。
俺たちを見て帝王は微笑んだ。
顔だけ見れば好印象だ。
しかしあの目を見る限り何を考えているかわからない。
「やぁ、よく来てくれたね。僕は第一皇子のジェイン。よろしく。」
「冒険者パーティ《勇気の恩寵》リーダーユウです。」
その後は自己紹介をして旅の目的を伝えた。帝王は全面的に支援を約束してくれた。帝王は自身の諜報員を派遣して情報を集めてくれてるらしい。
「明日には情報を持った者を捕まえて連れてくる。それまでこの城でゆっくり過ごしてくれたまえ。」
宰相がそう言って俺たちを案内する。