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レッドボア討伐/謎の女の子

ユニさんをパーティに正式に迎え、初めての討伐に出る。


「よし! じゃあ行くか!」


「はい!」


今日の討伐目標はレッドボア。気性が荒く少しでも刺激したら突進を仕掛けてくる。しかもその突

進が巨木を薙ぎ倒す破壊力を誇る。しかも皮が分厚く剣はほとんど通らない上に生半可な威力の魔

法はほとんど意味がない。


今回の作戦は俺がユニさんを支援魔法でサポートしてレッドボアの注意を引き、メイリアがトドメ

を刺す。単純な作戦だ。


ユニさんは片手剣と盾を使う正面から斬り合うタイプ。この場合かけるべき支援魔法は・・・


「《防御力上昇》《物理攻撃上昇》」


《物理攻撃上昇》は魔法などを使わなければ筋力が爆発的に上昇する魔法だ。その代わり魔法的な

ダメージは極度に減衰する。効果時間は30秒。


「ありがとうございます!」


「あとは・・・」


俺の出来る支援魔法でこの状況で使えるものは・・・


ユニさん以外の後衛に保険のために・・・


「《自動防御》」


これは予め設定した一定の距離に入った攻撃に体が反応してくれる雷魔法との応用魔法だ。雷魔法

で筋肉に刺激を与えて意識より先に動いてくれる。


ただこれもあくまで補助的なものだから過信しすぎるのも良くないけど。


「それじゃあいきます!」


ユニさんが走り出し、レッドボアを盾で殴りつける。


しかしレッドボアはそれを物ともせず突っ込んでくる。


「うわっ!?」


ユニさんは突進を避けきれる距離にいない。


ここは・・・


「《重化》」


体重を重くする支援魔法だ。


防御力上昇をかけてあるからそう簡単にはのけぞらない。


レッドボアの突進を正面から受け切った。


「大丈夫?」


「はい・・・でも今の一撃だけで腕が痺れました」


流石に重そうだな。強くなりたての冒険者を屠ってきたというのは本当っぽい。


まぁ、もうメイリアの詠唱が終わったから心配はないだろうけど。


「ユニさん離れるぞ。」


俺は《加速》を使いユニさんを抱えてレッドボアと距離を取る。


「メイリア頼むよ」


「任せなさーい!」


レッドボアに凝縮された光魔法が筋となり飛んでいく。


レッドボアの肉体を貫いた。


討伐完了だ。


「お疲れ様。じゃあコイツ持ってって換金しよーぜ。」



「私たち今回何もしませんでしたね。」


「いやいや、モニカさんの《回復》があるから思いっきり前衛で戦えるんですよ!!」


「ソフィーさんももしもの時に《停止魔法》の用意もしてくれましたし。」


【賢者】【聖女】2人揃ってパーティにいるのは本当に奇跡だと思う。こう言った肩書きをもらえ

るのは国から才能を認められたものだけ。現状100人程度しかいない《停止魔法》を操れるソフィ

ーさん。冒険者の中で魔法を得意とする人数がこの世に何十万人もいることを考えたら納得の肩書

き。


モニカも底の見えない魔力を持った《回復》を使える人材。


ただ2人とも使える魔法のバリエーションが極端に少なく国からは特に声かけられなかったらしい

けど。


でも俺についてきてくれて本当に嬉しい。


「今日はパーティ組んで初依頼だしこんなもんだろう。明日からも頑張ろうぜ。」


俺たちはギルドに戻り報告をする。


受付嬢に解体場まで案内され早速素材を売って任務完了!


金貨5枚ゲット!!


「さてどうしようか?」


「せっかくですしご飯食べに行きませんか?」


「いいですね!行きましょう!」


「私もいいと思うわ。」


みんな賛成してくれたことだしお店を探しながら歩いていると。


「よう、出来損ないのカス支援術師。」


この声は・・・カッシュか。


「お前らもコイツと同じでF級の雑魚だろ? そんな奴らがなんでC級パーティの俺を差し置いてデ

カい顔してんだよ。」


後ろには取り巻き3人もいる。相変わらずバカみたいに大きな態度だ。


「雑魚にわざわざ絡むなよ。程度が知れるぞ。」


「んだとっ!!!」


胸ぐらを掴んで拳を振り上げる。殴られると思ったが胸ぐらから手を離される。


「見つけた・・・」


目深にフードを被った女の子がカッシュの腕を捻じ曲げて地面に押し付けていた。


「やっと見つけた。」


知らない女の子の体の向き的に俺に言ってるよな・・・

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