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模擬戦闘総評/弟子入り

模擬戦闘も終わり着替えて教室に戻った。先生が壇上に上がり今回の総評を始めた。


「今回はユウさんのチームが終始作戦勝ちしていた印象だった。」


そう言ったところで男子生徒から不満が溢れる。


「始まる前に罠を仕掛けるとか卑怯だろ!!」


「そーだ!恥知らず!!」


うーわ、ボロカスに言われてる。


「いやいや、私はルール説明の段階で禁止とは言ってなかったでしょう。それにわざわざ不利なチ

ームから入れたのは開始前の対応も見る意味もある。むしろ上手く咀嚼して自分の有利にことを進

めたことを評価する。」


「まぁ、負けてから何言っても言い訳にしかならないよ。勝手によーいドンで始めると思い込んだ

僕たちの落ち度だ。」


勇者と先生に言われて批判してた奴らも押し黙る。


プライドの高い人が多いこの学園じゃあ最初から罠を張ったら弱い奴って思うだろう。それが何

だ。負けたら死ぬって考えたら何が何でも勝たなければ。


「ではリシルスさん。今回の模擬戦闘で思ったことありますか?」


「そうですね・・・僕のところに人が偏ったので纏りがなくなって作戦を考えても他の人に伝達す

る時間がありませんでした。あと、昨年から冒険者として活動を始めた僕と10歳から冒険者をして

きたユウの経験の差が如実に現れたと思います。」


魔法弱くて剣もイマイチな俺が指揮でも負けたら良いとこなしだろ。


「ではユーリィさんは何かありますか?」


「・・・剣と魔法の戦闘だと勝手に思い込んで後ろから抑えつけられた時対応できなかった。」


多分騎士としてしか教育受けてない貴族様と勝つために戦う冒険者じゃ戦闘時の選択が違う。


「では、ユウさん何かありますか?」


「えーと・・・今回は俺のところだけほとんど人が居なかったおかげで罠を張る時間がたっぷりで

きたし、手の内をわかり切ってるモニカとメイリアが一緒にきてくれたから上手く事を運ぶことが

できたと思ってます。」


俺は特に何もできないからなぁ。


その後も何人かが意見を言う。そして全員の総評が終わった。


「あー疲れた。すげぇ睨まれてたわ。」


「ねー。でも正面からやりあっても勇者以外なら負けるわけないのにね。」


「あはは・・・」


メイリアは結構ぶっ込むからモニカが苦笑いになってる。


「よし、とっとと帰って飯食うか。」


俺たちは今国王が用意してくれた屋敷に住んでいる。学園の近くで廃屋になってたのを修繕してく

れた。そして帰り支度をしていると後ろから声をかけられた。


「待って!」


「ん?」


足を止めて振り返る。そこにいたのはユーリィさんだ。


「どうかしました?」


モニカがユーリィに問いかける。


「わ、私に・・・」


この人、口数少ないと思ってたら人見知りだ。


「私に戦い方を教えて!!」


大きな声が教室に響き渡った。耳痛い。

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