実践実戦
今日は訓練の成果を実感してもらうためにモンスターとの実戦だ。
「今日はオークキングと戦ってもらう。」
「オークキングですか?」
「あぁ。こっちで決めたパーティで戦ってもらうぞ。」
俺がそう言うと、みんな顔を見合わせて相談を始めた。
おっ、相談の結果決まったようだな。それじゃ早速始めるか。
「決まったな?一応俺と勇者様がついて行くけど手は出さないからなるべく自力で勝つように。」
俺達は森に入りオークの集落を襲いに向かった。
「やっぱ目の前にすると怖いな・・・」
やっぱり尻込みするのか。
「アドバイスだ、この場合範囲攻撃で混乱を起こすのが1番だ。」
できる限り簡潔にアドバイスをした。そして、戦闘が始まった。
まず、剣士2人が切り込む。
次に魔法使いが火魔法と風魔法の準備を始める。
しかし、オークキングはその巨体からは想像できないほど早い。
「足狙え足!機動力削がないと死ぬぞ!」
俺は外野からヤジを飛ばす。
そこそこ時間はかかったものの倒す事ができていた。
「よし、OK合格。」
俺がそう言うと剣士の1人が舌打ちして悪態をつき始めた。
「そうやって上からもの言ってくるけどテメェはどうなんだよ?出来んのか?オークキング討伐!」
そんな話をしているとタイミングよくオークキングが現れた。
「ちょうどいいや、アイツ倒してみろよ!」
「しゃーない。やってやるよ。」
俺はオークキングの前に飛び出した。
「魔法陣、展開!」
魔法陣を展開し、制約を発動する。
「『水殺の槍』」
水魔法を圧縮した球体を周りに展開する。
「貫け!」
合図と共に球体が発射され水の槍となり飛んでいく。水の槍に貫かれオークキングは穴だらけになった。そして動かなくなった。
・・・やっぱ魔法陣魔法は魔力食うな。
さ、これで少しは見直してもらえたかな。
「す、すげぇーー!!!」
「どうやったんですか?今の!」
「私にもできますか?」
おー質問攻め・・・
「誰でもできるよ。魔法陣魔法は原初の魔法、魔法さえ使えてやり方覚えたら誰でも簡単だよ。あとは発想があるかどうか。」
俺は答えられる範囲で答えていく。