ドラえもん
かつて「クレヨンしんちゃん」がアニメ放映されはじめたころ、「子供の教育に悪い」ということで、世の親御さんたちを騒がせたことがある。今では「クレヨンしんちゃん」に夢中になっていた第一世代が親になったため、そういうことはあまり言われなくなったが、当時はしんちゃんの行儀悪さを子供が真似するということで問題視されたのだ。
とことがそういうことがほとんど問題視されず、幼児アニメの王者「アンパンマン」と並ぶ国民的児童アニメの地位を不動にしているのが「ドラえもん」だ。
私は「ドラえもん」が大嫌いである。非常に不快なアニメだ。
なんといってもキャラクターが酷い。愛すべきキャラがひとりも居ないのである。
まず主人公格の「のび太」。
テストは常に0点と、勉強の出来なさも度が過ぎている。運動もまるでダメだ。
それでも『勉強も運動もできないが、基本的にいい奴』なら愛すべき主人公になりえるだろう。
しかしのび太はそうではない。むしろとても嫌な奴だ。
性格は超利己的。他人に対する思いやりなどはまったくない。
彼の行動はそもそもが自分が楽するためだったり楽しむためで、ひたすら自分の利益だけを考えている。
たまに良いこともするが、それは思いやりとか正義感とかではなく、自分が褒められたいとか偉く見られたいとか、そういう動機に過ぎない。
『勉強も運動も出来なくて、しかも性格が悪く自分のことしか考えない奴』である。
もう徹底的にダメで、美点が一つもない。なんでこんなのが主人公なんだろう。
次にもうひとりの主人公、「ドラえもん」。
ダメなのび太を徹底的に甘やかす。あまりに過保護。
困ったことがあればドラえもんに頼ればいい。なんでも出来るアイテムが貰えるのだ。。
のび太を堕落させるために派遣されたのではないかとすら疑える。
彼の存在はのび太の教育にとって百害あって一利無しである。
ドラえもんは優し気なターミネーターなのである。
「のび太の両親」
ママは専業主婦なのに家事が下手。
またのび太の教育がまったくなっていない。
ただヒステリックに「勉強しなさい!」と怒るだけで、勉強させるための努力は一切しない。
パパは家庭にものび太の教育にまったく無関心に見える。
会社から家に帰れば丹前を着てただ座っているだけだ。
典型的な「しらんぷりパパ」である。
ふたりとも我が子に対する愛情が非常に希薄に見える。
「クレヨンしんちゃん」の両親、みさえとひろしの愛情豊かさとは比較にならない。
みさえは、しんちゃんを教育しようと必死に頑張っているし愛情もたっぷりだ。
ひろしはいざとなれば家族のために身体を張れる、男気のある父親である。
のび太の両親にはそういう部分が欠片もない。
ヒロインの「しずかちゃん」
女友達が一人もいない。
いつも自分をチヤホヤしてくれる男の子とだけ遊んでいる。
おそらく他の女子に嫌われる、男の前だけでいい子ぶる女である。
「ジャイアンとスネ夫」
いじめっ子とその腰ぎんちゃくである。
ジャイアンは、暴力と恐喝の常習者で将来は間違いなく暴力犯罪に走るタイプだ。
こんなキャラが登場するアニメがなんで国民的アニメなのか理解に苦しむ。
さらに我が子がひどい虐めにあって、恐喝され搾取までされているのに、それに対してなんの手も打たないのび太の両親。ジャイアンの親に抗議するとか、学校に苦情を申し立てるとか一切しない。
ここにものび太の両親の子供への愛情の希薄さが見て取れる。
ざっと主要キャラを挙げたが、この中に愛すべきキャラはひとりも居ない。
アニメだから笑っていられるが、実在したら絶対関わりたくない連中ばかりである。
特にのび家ははっきりいってサイコパス家庭である。
近隣住民からは恐れられ敬遠されているのはまず間違いない。
腫物に触るような扱いをされる家庭だ。
最後に「セワシ」
のび家の子孫であるセワシものび太同様に利己主義のサイコパスである。
自己の利益のためだけに過去の世界にドラえもんを送り込み、歴史を改ざんしようというのだから酷い。
タイムパトロールは一刻も早くセワシを逮捕すべきなのだ。
これ、もともとはウチの妻が言いだしたことで、非常に共感できたので文章にしてみました。
ドラえもんて、むしろサブキャラのほうが好感持てるんですよね。
ジャイ子はしずかちゃんなんかよりよほど性格の良い子だし、才女だし。
出木杉くんはドラえもん世界でほとんど唯一のまともな人間だし。
藤子F先生の作品は「キテレツ大百科」「パーマン」「オバケのQ太郎」他、愛すべきキャラが登場する作品がたくさんあるのに、なぜよりによって「ドラえもん」が代表作になってしまったのか?
大いなる疑問なのです。