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ルシアの衆   作者: TATSUKI
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第2章 〜三和中学〜

「シーラ、おはよーー!」


「ダナ、おはよ!」


「今日が最後の授業だね!!」


ダナが嬉しそうに言う。ダナはクラスメートで幼馴染、成績はうん察してくださいって感じ。


「そーだね、今日のラスト時間割なんだっけ?」


「社会、国語、卒業式の予行じゃなかった?」


「あー、社会か…」


「ほんと、シーラは社会嫌いだよねw」


「うん、国の政治を正当化してる気がするから。」


「もう聞いたの何度目だろw」


「それなw」


そんな話をしているとすぐ学校に着いた。三和中学。教室に入るとチャイムが鳴った。25分のチャイム、要は遅刻のチャイムだ。


1時間目 社会、ジーク先生が教室に入ってくる。ジーク先生は三和中学で最も人気のある先生であり僕の嫌いな先生だ。


ーー嫌いな理由は社会の先生だからーー


「この島は元々何個かの派閥があって殺し合いが絶えなかった、だからみんなが腕輪を付けることで平和を作ったんだ。腕輪があるからこの世は平和なんだ。」


「先生、質問いいですか?」


クラスメートの1人が言う。


「ん、なんだ?」


「なぜ、この島の南側以外は封鎖されて立入禁止区域になっているんですか?」


「それはだな、先生もよく知らないんだけど島の南側以外はまだ殺し合いをしていた頃の死体が倒れていると言われていてまだ処理が終わっていないんだって。」


「そうなんですか。ありがとうございます。」


ーーーあ、絶対嘘だーーー


僕は瞬時にそう思った。1850年の国民管理法で腕輪制度が導入されて以来275年経っているのに処理が終わらないはずがない。


「立入禁止区域に入る方法は無いんですか?」


僕は咄嗟に先生に聞いた。


「んー、この島の島長になるか治安保護官の高官になるしか無いんじゃないかな。こっそり、侵入するにしても柵は常に保護官に監視されてるしな。」


「てか、入っちゃダメだぞw」


先生は笑いながら付け足した。

その後の授業は何事もなく過ぎていった。

帰り道僕はダナとラファと一緒に帰ることにした。ラファは僕の唯一話せる女子で親同士の仲が良かったから1番付き合いが長い、そしてめっちゃ頭が良い。


「ねぇ、ラファ。なんで、出来航とか船や飛行機の製造を禁止してるのかな?」


「えー、なんでかなぁ。島の人に島を出て欲しくないんじゃないの?過疎化したら大変だし…。」


「あー、確かに。」


するとダナが思いがけない事を言う。


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