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9話再会

お久しぶりです。サボっててすみませんでした。

「一旦ランディ預かってて、一回私が村まで行ってソウシたちのこと話して来るね」

「わかりました」

「子鼠ちゃんたちもちょっとまっててね」

「「はーい」」


村まであと1分ぐらいのところでソウシたちに待機してもらい私だけ村に向かった。これも鼠族や兎族のためだ。


いきなり走竜きてこんばんはとか人間の私だったら気絶もんだわ。それに小鼠ちゃんたちが乗ってるからよりいっそう混乱するしね。よっと、ついた。


地面に降りると建物内から兎と鼠の村長たちが慌てて出て来た。


「小鼠たちは…」

「捕らえられていた小鼠7人助けられました」

「あぁよかった」

「すぐそこまで来てるのですが、実は走竜の背かなに乗せて連れて来てるんですね。それで村の人たちに走竜がきて驚いたて逃げ出しちゃったり、慌てたりしなくていいって伝えてもらえませんか?」

「「え、走竜⁈」」


見事に兎村長と鼠村長の声が重なった。


「えーっと、助けに行く途中で…


ってことです」


走竜たちと会って仲間になったことなどを伝えた。


「そういうことだったんですね。ということだ、みんなを起こしてこのことを伝えてくれ」


「わかった」


そう村長に言われそこにいた村長以外の鼠族や兎族はみんなを呼びに行った。

ここに残ったのは村長たちと私だけになった。


「ところでなんでうちらにそこまでしてくれるんだ?」


「うーん、助けたいって思ったからかな」


小鼠たちしょってあの現場を見たのもあるけど、やっぱり一番は助けたいかな。

それに異世界にきたしドラゴンだしちょっとはカッコつけて見たいじゃん。


「そんな、気分みたいなことで…」


驚いて口ぽかーんなってる村長を横目にウサギの村長も気が抜けたように言った。


「うちらになんか求めるとかしないんだな。もうそろそろみんな集まると思うから、小鼠たちを呼んできてもらっていいですか?」


「しいて求めるとしてもなんか農作物の種類教えてもらうか、この辺の事についてですかね。それじゃあ呼んできますね」


呼びに飛んで行く私に兎村長がボソッと「私たちは今すごいドラゴンにあってるのかもしれない」と言っているのは私には聞こえもしなかった。





「ソウシ達お待たせー、もう言って大丈夫そうだから行こ」

「わかりました」


今度はソウシ達とまた私が村につくと、兎族と鼠族がおそらく全員集合していた。


「ママー」

「とーちゃん」


「ぁあ生きてて本当に良かった」

「怖かったな」

「けがはない?」



親子やその周りの大人たちが再会を喜んでいた。兎たちもそれを暖かく見つめていた。


ただ1人を除いては、


「ママ、パパどこ?」


辺りを見渡しながらまだ親鼠たちのところへ行かずとどまっている小鼠がいた。


「ママ…パパ…」


その声はだんだんと悲しく、小さくなっていった。


なんて言えばいい…さっきから考えてるが、私にはなんて言えばいいのかわからなかった。ようするに親がいないというのはたぶんそういうことだ。


すると村長が走って来た。

「フェルテさん、実はあの子の親はおそらくもう…隣の猫村にの生存者確認にもいったのですがいませんでした」


小声で教えてくれたがそのことが本当になってしまった。もしかしたら、と言えたかもしれないがその手立てもなくなった。




「みつからないの?」


おそらくその子を乗っけて来た走竜が話しかけた。


「ぅん」

「もう本当は、わかってるんじゃない?」


いきなりほぼストレートにきいて、私も村長も一部こっちに気づいていたみんなもびっくりして2人を見つめた。


「……ぅ、うん」


「でも大丈夫だよ。ただ見えなくなっただけで近くにいるから」

「え…」

「だって君はまだ生きてるんだよ、親がそば離れるわけないよ。いつもママとパパと一緒にいたでしょ」

「うん」

「だったら今も近くにいるよ。ただ見えなくなっちゃっただけ」

「うん」


「でも見えなくなるのはやっぱり悲しいよね、そんなにすぐ元気になったりしなくてもいいんだよ。無理して泣かない方が親も心配だと思うし」


するとポロポロと小鼠の目から涙が落ちた。


「ぅんひっく、ぁりがどう」


泣き出した小鼠の頭を走竜がしっぽで優しく撫でてるのを見て、一安心して周りを見るとみんなも同じようだった。



もうこのとき走竜達を怖がるものはいなかった。




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