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おじいちゃんホント神様

「うぅ…」

(まだ寝たいなーってあれ?)


「私死んだんじゃないの?」

慌てて起き上がり周りを見ると四畳半の畳の上にいた。畳から外はモクモクした煙?雲?が地平線まで続いていた。

「ここどこよ…」

「目を覚ましたようじゃな」


慌てて振り返ると、さっきまで誰もいなかった畳の上にお爺さんがいた。

「すまんの〜わしのせいで殺してしまって」

「え?やっぱり私死んだんですか?」

「あぁ、もうはるちゃんはしんでしまったんじゃよ」

「え?」


(なんでこのお爺さん私の名前知ってるの?)


「はるちゃんどうした?あーそうか、まだわしが誰だかわからんかのぉ?」

「なぜ私の名前を知ってるんですか?前会ったことありましたっけ?」

「会ったことがあるもなにも一緒に遊んだんじゃが…でも無理はない、三歳ごろのことじゃったからな」

(三歳の頃なんてほぼ覚えてないよ。そこまで記憶力良くないし)


「あっそうじゃ、今は仏壇にいるといったほうがわかるかの?」

「仏壇?」

ひとまず仏壇を思い出す。

(お花が置いてあって、リンゴが置いてあって、写真が置いてってあれ?このお爺さん写真に写っている人にそっくりじゃん。じゃあこのお爺さんって…)


「私のお爺ちゃん?」


「フォッフォッフォッ、やっとわかったかの?今では神様やっとるがのぉ」

「神様になったんだお爺ちゃん。で話変わるけど、お爺ちゃんなんで私死んだの?やっぱりあの後あの熊に食い殺された?」

「神様に関しては驚かないんじゃな。えーっとな、はるちゃんが当たった熊は…わしなんじゃよ」

「え、じゃあなんで私死んだの?」

「出血多量死じゃ。それでな、実はあの日学校公開だったじゃろ?それで爺ちゃんはるちゃんの授業姿見よーっと思って熊の姿になってスタンバイしてたんじゃが、猟師に見つかって打たれたんじゃよ。だけどうまいことよけたんじゃが、その先にはるちゃんがいて、撃たれてしまったってことじゃ。それで斜面の上からわしん所に落ちてきた時に、足を折った。だからはるちゃんが死んだのはわしのせいということじゃ」

「へー、じゃあ私はなんでここにいるの?これから天国か地獄に行くの?」

「話が早くて助かるよはるちゃん。それでな異世界にはるちゃんを送るこのになったんじゃ」

「え、本当?やったーーー」

「どしたはるちゃん」

あぁ〜嬉しすぎて叫んじゃった(笑)これってよくある異世界転生だよね

「異世界に行けることがうれしくて」

「前の世界に未練はないのかのぉ?」

「ないわけではないけど、異世界に行けるほうが嬉しいかな」

(運動神経は良くない、勉強も得意じゃない。人生十四年一度も告られずにいて、ゲームと妄想が楽しみの人生よりもよっぽど希望が持てるってものよ)


「希望が持てたか、それは良かった。でどこに行きたいんじゃ?」

「そうだった思ってること伝わるんだった…気にしないでね。というか異世界って選べるの?」

「フォッフォッフォッ、そうじゃよ、偉い神様からは異世界に送ってね、としか言われてないからどこにどんなスキルや加護をつけて送ってもほぼ大丈夫じゃ」

「そんなに手厚く扱って偉い神様からは怒られないの?」

「大丈夫じゃ、わしはただ異世界に送ってねとしか言われてない。もし文句を言ってくるなら、ちゃんと異世界には送りましたよって言えばいいんじゃ」

「じゃあ遠慮なく言うね」

「こっちは孫へのプレゼント感覚じゃからな。どんとこいじゃ」

そう言って眼鏡をかけてパソコンを取り出した。

(パソコンってあるのね)

「内容はここにメモるからバシバシ言ってっくれの」

「じゃあ、魔法とか剣とかで戦って魔族やモンスターがいてあと獣人とかエルフとかいるといいなそんな異世界ある?」

「えっと…あ、あったぞ、それに似た世界が」

「どんな異世界」

「さっき言った世界に似てて、魔族と人間が数千年対立していて、ちょっと前に停戦して平和条約的なの結んだ世界じゃよ」

「じゃあそこで」

「どこで生まれたいのじゃ?」

「生まれる所まで選べるの?」

「言ったじゃろ、どんなことしてもほぼ大丈夫じゃって」

「じゃあ魔族でお願いお爺ちゃん。ねえねえ、人間と対立してたってことは魔族にも国があるってこと?」

「さっしがいいの〜、そうじゃよ王族から奴隷までいるよ。でどれがいいのじゃ?」


(うーん、ドラゴンとかがいいかな強いし。でも魔族にドラゴンいるかな?)


「いるよ。しかも王族で今魔族の王様はドラゴン族じゃよ」

「そういえば心読めるんだった。ところでそれ本当?家系図とか見れたりする?」

「ほい」


パソコンの画面には名前と立場、種族そしてお互いの関係まで書かれていた。

(うーんやっぱり複雑なのは苦手だな)

「こんなに複雑だとやっぱ無理だな。他に似た世界ある?強いドラゴンになりたいんだけど」

「ちょっと待ってな……これなんてどうじゃ?人間と魔族が対立していて、野生で人化もできないがちゃんとドラゴンもおるぞ」

「そこいいね。そこで一番強いドラゴンの子供として生まれ変わることってできる?」

「できるぞ。そこでいいかの?」

「そこでお願い」

「じゃあ、スキルと加護どうかの?」

「え、そんなのもくれるの?」

「大丈夫じゃって、わしはただ孫を異世界に送るだけじゃ」

「じゃあ、言葉理解できる力と回復できる力が欲しいな」

「わかった。『言語理解』と『光速回復』つけるな。他はあるかの?」

「一応ドラゴンだけど魔法覚えやすくできる?」

「できるぞー。だけどそれは体質だからスキルとして表示されないがな。他は他は?」

「うーん、可愛いモンスター飼いたいな。飼えるようなスキルある?」

「それじゃったら『テイム』かな。自分よりも弱くて従う意志があれば捕まえられるんじゃよ」

「それいいね。あと頭の回転あげるスキルとかある?」

「あるぞ、そのまんま『知性』っていうスキルだが、レベルが上がればどんどうスピードが上がるぞ。おまけで三レベからにしておいだよ」

「ありがとうお爺ちゃん。あ、そうだよく異世界にある『鑑定』っていうスキルある?」

「あるよ。付け足すとくの」

「他は…うーんそうだ痛いの弱くするスキルお願い」

「あいよ、『緩和』つけとくの」

「あとスキルが取りやすくなったりするスキルってあるかな?」

「スキルではないな〜…そうじゃ、加護をつければいいんじゃ。加護ならすこしぐらい作っても大丈夫じゃからな。じゃあ《天使の上司》をつけてやろう。あと《神のお告げ》もつけよう。わしから話しかければ話せるんじゃ」

「そんな作って大丈夫?」

「大丈夫じゃって」

「それならいいけど…。う〜んもうないかな。そんな感じでお願い」


「じゃーまとめるぞ

『言語理解』

言語を理解して話したり、書けたりする。

『光速回復(レベル一)』

傷がとても素早く治る。HP回復補助

『テイム(レベル一)』

自分よりも弱くて従う意志があれば捕まえられる」

『知性(レベル三)』

頭の回転が速くなる。記憶力、暗記力が上がる。

『鑑定(レベル一)』

見た様々なものを調べることができる。

『緩和(レベル一)』

痛みを緩和する。レベルに応じて痛みの軽減が変わる。

《天使の上司》

スキルを取りやすくし、取得できるスキルを教えてくれる加護。聞けば答えてくれるが、自発的には話さない。

《神のお告げ》

お爺ちゃんと話すための加護。残念ながら、お爺ちゃんからしか話しかけられない。

って感じで大丈夫かの?」


「あ、あと危険察知ができるスキルってある?あと周りがわかるスキルとか、暗い中見えるスキルとか」

「じゃあ『危険察知(レベル一)』と『探知(レベル一)』と『暗視(レベル一)』でよいかな?スキルの内容はその言葉のままだからね。ちなみに『知性』以外はレベル一だからね」

「『言語理解』にレベルがないけどどうして?」

「たまにレベルがないスキルもあるんじゃよ」

「わかった、ありがとうねお爺ちゃん」

「今ならはるちゃんの頼みなら、なんでもできるからね〜」

「今ならってことは転生したら何もできないの?」

「話すことぐらいしかできなくなってしまうんじゃよ」

「お話しできるだけでも十分だよ」

「それは良かった。もうそろそろ送らなくてはいけなくなってきた。何か最後に頼みたいことあるかの?」

「何もないよ。ありがとうお爺ちゃん」

「こちらこそ、楽しい時間をありがとう。じゃあ送るね。楽しい人生を送るんじゃよ、はるちゃん」

「うん、行ってきます」

「行ってらっしゃいじゃ」

その途端、私は眠くなり寝てしまった。


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