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2話急がないと

すみません三連休中に出せなくて。

「人間がそこまで来てるぞ、にけろーーーー」

「キャーー」

「助けて」

「おい、おめーら逃すんじゃねーぞ。子供はできるだけ生け捕りにしろよ奴隷にしやすいからな」


下から悲鳴、怒号が聞こえてくる。


「え、何が起きてんの?」

「人間だ、みんな助けなきゃ」

「バカ、何言ってんのよ。殺されるか連れてかれるかどっちかに決まってるでしょ。こういう時は、近い兎族か、猫族か、同族の村に逃げろって言われてんの忘れたの?」

「確認していい?これって、君たちの村が襲われてるってことでいいのかな?」

「そうだよ、だから早く逃げなきゃ」

「もうこれ以上乗せられないし…ひとまず近くの村に送る。一番近い村ってどこ?」

「兎族の村であっち」

「ちゃんとつかまってて、ちょっととばすから」


ちょっとどころではなくさっきよりももっと速く飛んだ、この子たちを助けるために。



「あ、見えた」

「あれが兎族の村か」


そして降りられそうな広場に、ドシンと音をたてて降りた。


「え、ドラゴン…」

「ドラゴンが出たぞー。逃げろー」


ちょ、まって。


「大丈夫ですよー。このドラゴン私たちを食べたりしないです」

「私たちの村が人間に襲われているので逃げてきました」


ナイス、鼠ちゃんたち。


「そうだったのか。逃げなくていいぞー。それより鼠族の村が人間に襲われてるらしい。受け入れ準備、それと周りの警備。そっちにいるやつは、声が聞こえてなくて行動してないやつに伝えてきてくれ。お前はここに村長呼んでこい」


あっという間に、声が聞こえた兎たちは行動を始めている。家から慌てて出てきて、こけてる兎がいて可愛いと思ったが今はそれどころじゃないと視線を支持を出した兎に向ける。


「それで、なんで君たちはドラゴンの背中なんかにのってたんだ?何があった?」

「迷子になってた時に助けてもらって、村に送ってもらったら村がすでに襲われてた」

「あ、私から詳しく話します」

「ド、ドラゴンが喋った⁉︎」


そんな驚く?


「村長呼んできました」


そこにちょうど村長と言われる兎がやってきた。


「待たせた。で、どういう状況だ?」

「今出している指示は、鼠族の受け入れ準備、村の警備の…」

「そこは来る時聞いた。私が聞いているのは、ここにうちらを食わずにいるドラゴンのことだ」

「あ、私のことですか?」

「ド、ドラゴンが喋った⁉︎」


なんだろ、デジャブだこれ。話せないのが当たり前なのかな?


「村の状態なんですが…あ!助けに行かなきゃ。後で詳しく話します。大まかなことは鼠ちゃんたちに聞いてください。では」


何ゆっくり説明しようとしてるのよ私。AEDの授業の時だって迅速な行動をしないと、命は助けられませんって言われたのに。でも人間から鼠たちを助けるには、人間と戦わなきゃいけなくなるのか…元人間だけど、そこはもうドラゴンとして腹くくんなきゃな。


私は、鼠族の村を目指した。




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