森の魔女
いつもより長いため漢字間違え、誤字があったらごめんなさい。もしよければお伝えください。
「起きて」
「ん…おはよーおかーさん。もう朝?」
「おはよ。夜明け前。今から出発する」
「はーい」
まだまだ寝たいなー。まずどこ行くんだろ?
「結構長い時間飛ぶ。ちゃんと途中で休憩挟むから安心して」
「どのぐらい?」
「今の速さならずっと飛んで2時間。休んだり、飛ぶスピードが落ちれば3、4時間」
「結構かかるんだね」
「山何個か超えるぐらい遠い。行く前にこれ食べて、食べたら出発する」
「うん、ありがとう」
そんなに遠いのね。どこ行くんだろーな。今回は、ピュリスなのね、急いで食べちゃおう。
ガブガブガブガブ
「ケプッ、ごちそうさまでした」
「では、行くよ」
「うん」
「フェルテ、どこ行くの?」
今起きたのねコルク。一応言っとかなきゃ心配するよね。
「遠くに出かけてくるから遅くまで帰らないかもしれないから心配しないでね」
「うん、わかった。モルたちにも伝えとくね」
「ありがとう」
「行くよ」
「はーい、今行くー」
そう言って私はお母さんの後を追いかけた。
はぁ、どんぐらい飛んだかな?山二つ超えて、平原みたいなところすぎて、また山越えて、ってこの森どんだけ広いんだよ。さすがに少し疲れてくるなー。お、滝あんじゃんキレーだな〜。
「あの川んところで、少し休憩する」
「わかった〜」
やっと休憩か。よいしょ、着陸成功っと。
「一応、水分補給しとけ。肉と同時に血も飲んでるから、水飲むことを気になってないだろうが」
確かに、私ここに生まれて水飲んだ覚えなかったわ。ドラゴンだからそんなもんかと思ってたけど、血を飲んでたから大丈夫だっただけだったのか。
「わかったよ」
ゴックンゴックン
「ぷは〜」
新鮮な水も美味しいな。
「もう少ししたらまた出発する。それまで周り気にしないで休んどいて」
「ありがとう」
お母さんいるとめっちゃ安全安心じゃないですかー。さすがうちのお母さん。
「もうそろそろ行くよ」
早くね?まあ少し休めたし、水飲めたしいいか。
「うん、わかった」
こうして、また山を超えての繰り返しをした。
いつになったらつくんだよー。
「あの小屋」
「え?」
遠くの山の上あたりにポツンと小屋らしきものが見え出した。
「小屋前の木があまり生えてないあそこに降りる」
「はーい」
やっとか、でもあの小屋になんの用事があるんだろ?
「ラファス。きたよ」
するとドアがガチャっと開いた。
「おー本当に子供産んでたのね。急に明日子供連れてくるっていうからビックリしたわ〜」
「本当と言ったじゃないか」
あの人がラファスって人?耳とんがってない?しかも美人だし、もしかしてエルフ?あのよくゲームとかに出てくるエルフ?もうエルフであってほしい。
「えーと、フェルテちゃんであってるわよね?私はラファスよ。見ての通りエルフよ、世間には森の魔女とか不死の魔女って言われてるわ」
オッシャー、きました。きましたよエルフ。性格崩壊するほど会えて嬉しいわ。だけど森の魔女ぽいけど、なんで不死の魔女なんて言われてんだろ?エルフだって不死ではなくね?
「不死の魔女?」
「あーそれはね。私は不老不死だからよ」
「なんで?エルフってみんなそうなの?」
「いいえ違うわよ、ハイエルフを除いてだいたい二百年から長くても五百年ってところかしら?だけど、私は自分で不老不死の薬開発しちゃったって、それ飲んじゃったからおそらくまだまだ生きるはずよ。まぁ、不老不死の薬開発という禁忌おかしちゃったから、エルフの国追放されたけどね」
不老不死の薬って禁忌なんだ覚えとこ。ラフォスさん何歳だろ?まずお母さんとの接点が見つからないんだけど。
「ラファスさんはどうやってお母さんと知り合いになったんですか?」
「私が逃げてきたときだから…400年前ぐらいかしらね?」
「確かにもうそんなにたつのか。本当にあのとき燃やしても、雷打っても死なないからビックリした」
「私もビックリしたわ。焼かれたーって思ったら今度は雷に打たれるし、水ん中閉じ込められるし」
「あーそんなこともしたな」
どんな話の内容だよ。ぶっ飛びすぎでしょ二人とも、まず初対面で燃やして、雷で打って、水ん中に閉じ込めるとかお母さんどんだけぶっ飛んでんの⁈
「そんなに驚いた顔しなくても大丈夫だよ。結局ソルフとは友人になれたし、まず友人と呼べるのがソルフしかいないのも問題だけどね。うふふ」
「で、ラファス、この子に魔法を教えてあげてくれ」
「え?魔法?教えもらえるの?」
「おしえるわよ〜。私のことはラファスでいいわ。お姉ちゃんかと思って肩の力抜いて聞いてちょうだいな。じゃあまず魔法についてね。魔法には火、水、風、土、光、闇、の属性にほぼ分類されるわ。まぁたまに特殊なのもいるけどあまり気にしなくていいわね。で、世界には魔法を使える人と使える人がいて、使える人でも個人差があるの。また使える属性にもその人の素質、たまに種族が関わってくるわ。ちなみに私は、風、水、光、が得意ね。あなたのお母さんは、闇、火、土、水、風、が得意だったわよね?」
「あぁ、どうしても光が苦手でな」
「まぁこんな感じに苦手な系統は普通あるものよ、たまになんでもできちゃう凄い人とかいるけどね。ここまでに質問ある?」
「なんでお母さんは魔法がおしえられないの?」
「それは、私がソルフにお願いしたからよ。フェルテちゃんとの接点ちょうだいって言ったら、魔法教えることになったのよ」
「そーだったんだ」
「他にあるかしら?」
「ないかな」
「じゃあ早速実践していきましょうか」
「え、あ、はい」
「じゃあまずは、風魔法からね。風は一番簡単かな。魔力を出してそれを動かす感じで」
すると緩やかな風が吹いた。
「こんな感じね。やってみてくれる」
「わかりました。こんな感じかな?」
さっきとの風より弱いが風が吹いた。
〈風魔法を取得しました〉
お、さっそく取得成功したんだ。もう一回やってみよー。
するとさっきよりも強い風が吹いた。
「おー凄いじゃない。フェルテちゃんには魔法の才能があるのかもね。じゃあ次は、水魔法かしらね。魔法を水に変えるんだけど、ちょっと難しいかな」
ラファスのてには球体の水が浮いている。
なんとなくわかるような〜。こうかな?
すると水がぴょんっと力を込めた手のひらから出てきた。
〈水魔法を取得しました〉
「あら、凄いじゃない。じゃあ今度は土魔法ね。地面からこうグッとするとこんな感じに土が盛り上がったりするよ。私は土魔法取得してないようだから、このぐらいのしかできないけどね」
魔法を取得してないとあまりできないんだね、初めて知ったな。でもグッとがよくわからないな〜。
「グッとってどんな感じで、土をグッとするんですか?」
「そうね〜。うーん、地面の中からおもいっきはらアッパーするみたいなかな〜」
地面中からアッパーか。とにかく殴るイメージでいいのかな。おりゃ。
自分の前の地面がボコっと盛り上がった。
〈土魔法を取得しました〉
「次は出してもすぐ消えるから絶えず出してなきゃいけない火魔法よ。魔力を噴出し続ける感覚よ」
スプレーみたいな感じかな?魔力を手のひらからプシューっと。お、火出た。
「凄いわね四種類も使えるって、これからやる光魔法と闇魔法は、使える人がぐっと減る魔法よ。光魔法は、光る玉出してくれる。こんな感じの」
ラファスの横に野球ボールぐらいの光の玉ができた。
「魔力を圧縮して力を光に帰るイメージよ」
圧縮って周りからぎゅっとされてる感じだよね。光るイメージか、うーん。校長の頭良く光ってたなー。そんなことよりも変えるイメージ、変えるイメージ…
すると私の目の前に小さな光る球体ができた。
〈光魔法を取得しました〉
「光る玉作れました。意外に簡単にできました」
「あら、そんな簡単にポンって作れるのってそうそういないのよ。最後は闇魔法ね。光魔法が使えると、闇魔法は使えないことがほとんどなのよね。だからソルフは光魔法が不得意なの。逆に私は光魔法が得意だから、闇魔法は苦手ね」
「じゃあ私が、闇魔法を教えましょう」
「え、お母さんが教えてくれるの?」
「ラファスは、闇魔法がほとんど使えないに等しいですからね。ではまず、闇魔法は、呪いとかをかけたり、心理状態を変化させたり、けっこう使い方を間違えば危ない魔法。だから使える者が少ない。それで試してもらうのは、気配を消したり、姿を消えたりする系統の闇魔法…こうやって、見られていても姿を消せば、背後に回ることができる」
一瞬お母さんがいないと思ったら、いつの間にか背後にいた。
「やってみて。まずは気配を消すところから」
気配消すってどうすんだろ?私いないとでも念じてようかな。私はいない、ここに私はいない、私はいない…
「あら、消えてしまいましたねフェルテちゃん」
〈闇魔法を取得しました〉
「あぁ、1日で6系統の魔法が使えるようになったとは驚いた」
「え?私今消えてた?」
「消えてたわよ、それにしてもフェルテちゃんには魔法のとてつもない才能があったのね。光魔法と闇魔法両方使えるのは世界に何人かだと思うわよ」
「そんな凄いんですね」
「えぇ、じゃあ次は系統によっては使いやすくなる魔法よ。だけどフェルテちゃんには関係ないわね。ひとまず言まとめて行っちゃうね。これから紹介するのは、結界魔法、回復魔法、治癒魔法の3つよ」
「治癒魔法は、もう覚えてます」
「本当凄いわね、じゃあ最初は結界魔法からね。その名の通り結界つまり壁を作ることよ。こんな感じに透明な幕を魔力で作る感じで」
「こんな感じかな」
〈結界魔法を取得しました〉
おー、今回は案外簡単に取得できたな。
「じゃあ最後ね。最後は回復魔法よ。どうしようかしら…もうなんか捕まえるの面倒だし、えぃ」
何悩んでるのかと思ったら、ラファスが切り傷程度に腕を切った。
「フェルテちゃんは、今切った私の腕に手を近づけて魔力を流し込みながら覆うようにしてみて」
何してんのーーー。いきなり腕持ってる短剣で切ったから驚いたわー。急いで治さないとじゃん。
私は急いで近寄り、フェルテの腕に手を近づけて言われたとうりにやった。すると、腕の傷がみるみる治った。
「おー、じょうできじょうでき。これで私から教える魔法はないわね。あとは自分でアレンジしてちょうだいな」
案外簡単に終わったな。
すると母が
「じゃあ私は、少し休むとするよ。フェルテ、あなたには教えることは教えた。また数年後か数十年後かに様子を見るくるよ。頑張って生きなさい」
「え?」
うそ。なんでそんな急に。
「ソルフ、もし何かあったら頼みます」
「どんと、任せといていいわよ。フェルテちゃん、何かあったら遠慮なく言ってね。エルフの国に行く以外ならほぼなんでも手伝ってあげるわよ」
「え、ありがとうございます。で、お母さんは急にどこ行くの?これで最後なの?」
「教えることは教えたから、私は休息を取るだけよ。あと数年後か数年後かには、絶対来るようにするから安心しなさい。それじゃあまたね」
私の心の準備ができないまま、お母さんは飛び去っていった。
「もういないわよ」
もうかなりの時間が経ったであろう頃にラファスに声をかけられた。
「え…でも急過ぎじゃありませんか…」
「もう、泣かないの。ソルフが大丈夫って言ってるんだし、大丈夫よ。それに何かあったら私に言ってちょうだいな。できるだけ助けるから」
「ありがとうラファス。くよくよしててもしょうがないよね。私、またお母さんと会えるまで元気に過ごす」
「そのいきよ」
「もう、帰らないと日の入りまでの時間に間に合わないから、帰ります」
「気をつけてね〜」
「今日一日ありがとうございました」
「こちらこそ、これからもよろしくね」
「また」
「またね」
そうして私は、お母さんから巣立ち、ラファスの家をあとにした。




