チーン
「もう、どうやってボスに勝てばいいんだよ」
ぜんぜんボスに勝てないでいた。
「チュン、チュンチュン」
「へ、あさ?もう六時になったんだ。そろそろ寝るか。今日はもう勝てない。おやすみなさーい」
「はるー起きなくていいのー?」
下から母の声がした。
(あれ?今日土曜日じゃなかったっけ?)
「今日は学校公開でしょー」
「あ!忘れてた」
(あーもう、なんで土曜日に学校公開なんてやるのよ。忘れてオールしちゃったじゃん)
慌てて私は用意をした。
(げっ、もう七時じゃん。山の上あたりに住むってやだねほんと、この辺私しか中学生いないし、学校まで一時間は最低でもかかるしなー)
「はい、お弁当ね」
「学校こないでよ」
「なぜよ〜見に行くからね」
(勉強してるところ見て何が楽しいんだか。やば、遅れる。)
「行ってきまーす」
「行ってらっしゃい」
(うわー、外寒。あと五十分、間に合わないかもなー。また直線で山ん中いこっかな。そうすれば絶対遅れないで済むけど、昨日風強かったから木倒れてないといいなってフラグ立ててどうするんだよ私)
そう思い私は森の中に入った。
「やばい…」
(木たおれてて、道通れないじゃん。もうフラグ回収してもうた。あ、だけどちょうど獣道っぽいのがある。こっち通ってこー。あと四十五分か間に合うかな)
走り出そうとしたら、
『ドンッ』
「へ?」
激痛とともに足に力が入らなくなくなり山の斜面を落ちていった。
ゴロゴロゴキッゴロゴロドサ
「いったぁー、って折れてる」
足を見るとあらぬ方向を向いていた。
そして見上げてみると、
「熊⁈」
そこには三メートルはありそうな熊がいた。
反射的にのけぞると腹部に折れた足よりも酷い激痛が走しった。慌てて見ると制服が真っ赤に染まっていた。
「血…」
(オワタな私)
折れた足、目の前に熊、そしてなぜかお腹からドバドバ出てる血。力が抜け私を覗き込む熊を最後に意識が飛んでった。
私、死んじゃった⁈