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05-29 激震!! 三河一向一揆⑪

 場面は亮太とマリナがヤマタノオロチに襲われようとしていた【三河額田郡浦部村】の人達を助ける為にワープし、80人近い人達を守るに辺り事前に装備していた、全身を隠す程に大きな【反射の盾ミラージュ】を持って、ヤマタノオロチが【戦艦長門】による砲撃で撃退されるまで守り抜いた所から始まります。


「倒せたの……?」

「体の半分をもぎ取られるだけでなく、あれだけの量の粉末を空と足下から浴びせられて無事では無い筈だけど……」


 そう恐る恐る語るのは、左側にいる亮太と肩と盾を右横に並べる形でいるマリナである。

 二人は化け物が根城にしていたらしき岡崎城の本丸が、【戦艦長門】の主砲から放たれた砲弾により吹き飛ばされ、失った半身と共に殆どの魔力を失ったらしきヤマタノオロチに似た化け物の様子を観察しています。


「あ、あの。御二人とも……? あの化け物はどうなりましたか?」

「まだ……身を隠している必要がありますか?」


 山を二つほど挟んだ形で起こなわれていた激しい戦闘の音が止んだ事もあり、二人の後方で先程から田んぼの泥土に身を伏せて震えていた村人達から、状況説明を求める声が上がり始めた。


「城に居た仲間達はどうなりましたか!!」

「突然現れ、我々を守ってくださった御二人はいったい何物なのですか?!」

「あの化け物についても何かご存知の様ですがまさか!!」


 やがて彼等を支配していた恐怖は収まり始め、代わりの感情として生まれたのは突如自分達を襲った理不尽な出来事に対する怒りや、悲しみであり。

 中途半端に冷静さを取り戻してしまった村人達は全身から魔力を含んだ大量の霧を放ち、城の周辺に居た大勢の人々をその悲鳴と共に飲み込んだ化け物に対する釈明を得るために、目の前に居る二人の不審人物が逃げ出さない様にする為に取り囲みます。


「落ち着いてください皆さん!!! 我々は南の島国から日ノ本に訪れた皆さんの味方です!!」

「いたっ!! 皆落ち着いて!! まだあの化け物を倒せたのかも分かっていないんだから!!」


 そう揉みくちゃにされながらも、何とか場を落ち着かせようとする亮太とマリナであったが、村人達のボルテージはスクープを取るためにマイクを突き付けるマスコミの様に上がり続けており、既に収集が付かなくなってしまっていました。


 それも無理も有りません。元々彼等の中には打倒南蛮人をスローガンに掲げて集まって来ていた一向衆の者達が多くおり。

 その目は次第に獲物を狙う狩人の様な物へと変貌しつつあり、その手に握られていた長槍の矛が怪しく煌めくのを亮太達は視界の中に捉え、背筋に何かゾクゾクする物を感じた二人は一瞬のアイコンタクトと共に夕焼け空を目掛けて跳躍。


「そりゃあぁぁぁ!!!」

「死に晒せぇぇ!!!」


 二人が飛び退き空いた後にはまるでドーナッツの穴の様な空間が出来、そこを目掛けて大量の槍が勢い良くあらゆる角度から突き出され、その結果ーー


「ぐぁっ?!! こいつ何しやがる!!」

「てめぇこそ!! 何処見てそんな物騒な物を!!」


 運悪く突き出された槍の前に居た人の肩や胸目掛けて飛び出してしまい。今度は身内同士の大乱闘へと発展し始めてしまったので、その様子を人々の枠の中から数十メートル飛び退く事で回避する事に成功した亮太とマリナが慌てて止めに入ろうとします。


「こいつは不味いことになった……。皆さん!! 落ち着いてください!!」

「うるせぇ!! どきやがれ!!!」

「うわっ?! 危な!!?」


 亮太が村人達を止めようと大乱闘のリングと化している人の輪の中に近付こうとするのですが、彼等からの返事として、言葉の代わりに槍や拳が此方に飛んで来ると言うかなり危険な状況で。

 中には額から血を流したり、地面に震えながら亀の様に伏せている男性を複数の男性が蹴りつけていたり、地面に倒れて伸びてしまっている母親の側で泣きじゃくる幼い子供がいたりと言う大惨事が、亮太達の視界の先で広がり続けています。


「せっかく化け物を倒せて収束するかと思いきや、身内同士での喧嘩に発展してしまうだなんて……!!」

「亮太! もし良かったら、私が全員気絶させる事も出来るけどどうかな!?」


 そう愚痴りつつも何とか状況を打開する為、自分の視界の先に召喚用のメニュー画面を出現させて操作を始めた亮太に対して、右隣に寄り添う真剣な表情のマリナが提案を出す。


「そんな事が出来るのかマリナ?」

「ええ!! お母さんと一緒にバルハァムで旅行をしていた時に何度か狂暴なモンスターに襲われて、その時にモンスターを気絶させた技を暴れている村の人達に掛けて見ようと思う!!」


 自信に満ちたマリナの表情とその主張を擁護するかの様に鮮やかな紅色の光を宿すガントレットを見た亮太は、以前マリナが織田家から差し向けられた忍び達を撃退した際に見せた、気を飛び道具の様に具現化させて飛ばした技を思い出した。


(確かにあの技を受けて伸びてしまった敵の忍びの体には、強い衝撃が全身を襲った痕跡は有れど、重症までとは行っていなかったよな……。よし。ここはマリナを信じよう)


 その時間にすると一瞬とも言える思考タイムの後、亮太は右隣で此方を緊張した面持ちで見詰めているマリナに対して、彼女と同じ真剣な表情で願った。


「マリナ。お願い!!」


 その様々な思いが込められた亮太からの返事を受け取ったマリナの表情は、暗い夕闇の中でもひまわりの様に明るく輝いているのが見えた。


「うん!! 任せてよ亮太!! あっ、しっかりと目は閉じていてね!!」

「目を閉じておくんだね!? わかった!!」


 二人のその会話をたまたま耳に入れ、顔がボコボコになりながらも暴れ続けていた一向衆に属する二人の男が、周囲の人達を長槍を方手に持ったまま掻き分けて、マリナ目掛けて猛烈な勢いで迫って来る。


「さっきから何をぶつぶつ言ってやがる南蛮人!!」

「てめぇらは俺達の国から出ていけってんだよ!!!」

「そうは行かないわ!! 私達にはやらなければ行けない仕事が山程有るんだから!! 『太閃光(たいせんこう)』ッ!!!」


 体十にある気合を口から吐き出したかの様な猛烈なマリナの叫びを聴き。予め目を閉じている様にと言われていた亮太を除き、その場に居た人達が皆、叫び声と共に両腕を正拳突きの様に前に出そうとしているマリナの姿を捉えたその瞬間。


「ーーーーーーー!!???」


 彼等の視界の全ては、まるで太陽が目の前に現れたかの様な猛烈な光を感じたと認識するその前の段階で、その意識は強烈な閃光によって刈り取られてしまい。先程まで暴れ回っていた人達は皆、先程の様に田んぼの土に力なく倒れて行った。


「亮太、大丈夫?!」

「う、ぐっ……。目を閉じた状態でも目に光が焼き付いてしまうだなんて……。マリナはやっぱり凄いな……」


 それは目を閉じていた亮太も例外ではなく。手で閉じた眼を覆う事で眼を保護していたにも関わらず、目に写る物全てが真っ白に染まってしまった世界の中で、亮太はマリナの技がどれだけの物で有ったかを理解して、思わず苦笑いしてしまう。


 コピードールに身を宿しているとは言え、見た目も匂いまで本物そっくりな亮太が少なくとも自分の技による被害を受けたのを知ったマリナがじっとしていられる訳が無く、急いで地面に膝を付いている亮太の正面から駆け寄る。


「ごめんね亮太!!! 目を閉じていても、ここまで影響が残るとは分からなかったの!!」

「良いんだマリナ。大方、綾瀬さんに作って貰った装備の補助効果が大きかったんだろ?」


 そう言って目の前に居るであろうマリナを優しく抱き締め、頭を撫でながら亮太は続ける。


「…………でも」

「少し手荒い方法じゃないと、あれだけ暴れ回っていた人達を無傷で無力化する事は出来なかった。これは、誰にでも出来る事じゃ無い。良い仕事をしてくれてありがとう、マリナ」

「……ありがとうございます。亮太さん」


 そうやって亮太がマリナを宥めている内に、白く染まっていた亮太の視力は霧が晴れる様に回復していく。


「お……やっと目が見えて来たな……。うおっ?!」

「えへへ。亮太さん……」


 そして正常な機能を取り戻した彼の視界の先に写ったのは、綺麗なキャラメル色の髪を纏めていたリボンがほどけてストレートヘアーになり。少し前に垂れている犬耳と対称的に激しく左右に振られているマリナの尻尾であり。


 優しく頭を撫でながら褒められ、リボンが取れた事でツンツンとした性格ではなく、控え目かつ乙女チックと言う素の性格の状態で抱き締められてしまったマリナの頬は赤く染まっており。

 後ろで大勢の人達が伸びていると言うとんでもない風景をバックに、トロンとした恋する乙女の目で亮太を正面から見つめている。


「やっぱり亮太さんはお優しいです……。そんな亮太さんが私は……大好き……」

「ちょ、ちょ、ちょ、マリナ?! 僕もマリナの事が大好きだけど、今は状況がーーあ」


 亮太が先程から空中を旋回している“偵察者”の存在を思い出し、マリナを落ち着かせようとするのだがその判断は遅く。気がつけばマリナに抱き付かれた衝撃で後ろに押し倒されそうになる。


「おっとと!?」

「暖かい……です……」


 何とか後ろに転けずに踏み留まる事が出来た亮太は、穏やかな表情で自分の胸元で安らいでいるマリナの頭を穏やかな表情で撫でつつ、先程まで大暴れしていたヤマタノオロチの近況を知るために、作戦指揮を任せているナグモ達が乗艦している【空母大鳳】へと連絡を取る。


「こちら豊口より、【大鳳】。ヤマタノオロチの様子を教えてください」


 その返答を返してくれたのは【空母大鳳】に乗艦し、艦隊の指揮を任されているナグモであった。


『こちら【大鳳】より閣下へ。現在、標的は以前として大量の粉が舞う岡崎城で倒れたままで、身動き一つしておりません。偵察機を通して撮られた映像から見ても、魔力を使い果たし行動不能に陥ったのだと推測されます』


 彼女の告げるように、【戦艦長門】の主砲による砲撃を受けて地面に倒れこんでからのヤマタノオロチは身動き一つすら無く、亮太達が騒動を納めていた間も沈黙を貫いていたそうで。

 数分前まではその無尽蔵とも言える魔力を武器に暴れ回っていたとは思えない程に静かであった。


「なるほど……。実は引き続き偵察機による監視を続けつつ、現地に二機の戦闘ヘリ及び魔導師達を数十人乗せた輸送ヘリコプターを送り込みたいんだ。その事を元康ちゃんに連絡を取ってからと言う方針で話を進めようと思うのですが、どうでしょう?」


『了解致しました! それでは【大鳳】に閣下が戦闘・輸送ヘリコプターと魔導師達を召喚し、現場の状況を食堂で見ておられるであろう元康様に説明してから、御提案を御伝えする形で』

「ありがとうございます。では直ぐに【大鳳】へと人員と機体を召喚させて貰いますね」


 後に6時半を過ぎた岡崎の空には多くの星達と月の輝きに交じって、もしもの時に備え、イラク戦争で五台以上の戦車隊を一機だけで蹴散らした逸話を持つ、完全武装の【アパッチロングボウ戦闘ヘリコプター】二機が。


 そして巨大なプロペラローターを機体の前後に付け、一度に55人もの人員を輸送する事が出来る【CH-47JA輸送ヘリコプター・チヌーク】4機が松平家の許可を得て岡崎の空を飛ぶ事となる。



 ーーーーー◇ーーーーー


「兄者!! 奴等化け物になった一向衆達を蹴散らして、ここまで来ちまったぞ?! これからどうするんだよ兄者!!」


「落ち着け、正重(まさしげ)。少なくとも南蛮人の軍団に対して、一向衆を用いる事で痛手を負わせると言う目標は達成された。これにより、彼等と元康様の矛先は威張りちらしていた一向衆へと向かう事となり。今回の騒動を通しての我々の落ち度が責められる事は無いさ」


「あ、そっか……。確かに今回の事件を引き起こしたのは一向衆であって、我々には城を守っていたと言う建前が出来る。流石は兄者だな!!」


「それに我々の事を知っている者は皆、粉を被され、青い光すら失った石ころに成り果ててしまった。これでは何も分かりはしないさ……」


「はー……やっぱり兄者は凄いな……」


(南蛮人達を陸地に上げてしまった我々が次に考えるべき事は、どの様にして奴等を油断させ、利用する段取りを整えられるか……だ……)


 その様なやり取りを岡崎を一望する事が出来る山の(いただき)でしていた二人の反抗者達は、ゆっくりと山を降りる事で表舞台へと足を踏み入れて行く。

 例えそれが、新たな光を得て浮かれ騒いでいる人達がひしめき合い、自分達の否定的な意見をはねのける舞台だとしても。


(松平家はこのまま誰かにすがり付く事で生き続けるべきでは無い……。自分達の知恵と意思を持って未来を今勝ち取らなければ、もう立ち上がる力すら失う。そうなる前に我々が止めて見せねばならないのだ……)


 危機感に心を奪われた片足の萎えた青年は、右隣に居る弟の肩を借りるのではなく、自ら杖を突くことでまるでこれからの彼の人生を暗示しているかの様な険しい山道を降りていく。

 最早、彼に後戻りすると言う考えは無かった。

◇救出・撃退ボーナス

・拠点攻略成功:SR以上確定パック×10

・敵兵約8000人:1億SP

・岡崎周辺の人々約2万1317人:5億SP


◇レベルアップボーナス

・LVUP:LV6→LV7

・体力+精神力回復

・LV6の店・工場全てが一度無料で召喚可能

・LV7のお店、工場、施設が購入可能

・【新スキル】・個別購入出来る物の追加・合成・限界突破・クラスチェンジ・増設・改築を追加。

・日事のSP支給額:2000,0000SP→2500,0000SP


◇資金:448,4579,7562SP+6,0000,0000SP=454,4579,7562SP

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