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残存兵力

1500文字ほど書いて保存しようとしたら、タイトル未入力で全消去・・・

タイトルを変えようとして消したままでした><。

いったん書いた場所を思い出しつつ書き直しましたが、文が飛んでいる可能性があります。

 

 

 

「少し落ち着いてユーキさん。順を追って説明するわ」

「あ、あぁ」



 俺はマギーに優しく肩を叩かれて諭される。

 確かに今の俺は冷静ではないと思う。



「じゃあまずこの姿ね。これは単純に指輪の魔力を肉体変換に使っていないからよ。魔力を使えばあの体に戻るから心配しないで」



 マギーは左手の薬指に填められている金色の指輪を見せつける。

 久しぶりに見たが、やっぱりまだその指に付けているんだね・・・。



「なんでゴーストに戻ってるのかはわかった。だけど俺が今一番聞きたいことは」

「私がここに居る理由についてよね」

「そう、それだよ」



 マギーはフェルと一緒にグインタビューにいるはずなのに。



「覚えているかしら。ユーキさんがソプレゼに向かう前、指輪の魔力をどうするか悩んだ時。私が『当てがある』って言ったのを」

「覚えてるよ。マギーがそういうからソプレゼに行くのを決断したところもあるから・・・・・・って、その当てが」

「ご明察。同盟よ」



 詳しく話を聞いたところ、マギーが生前イデリアに使えていた時に一時期当時の同盟に手を貸したことがあるのだそうだ。

 もちろん『仮面』関連でだ。

 グインタビューで俺から仮面の人の話を聞いて、もしかしてと思い当たったらしく自ら手を貸すことにしたそうだ。

 そして、その代りに指輪に魔力を注いでもらうと。



「それで、その魔力供給をしてくれていたのがシェスカなのよ」

「そうなのか」



 世界は広いようで狭いな。

 見知った人達が意外なところで繋がっているのだから。



「何と言うか、不思議な縁もあったもんだな。驚きだよ」

「私もユーキさんに驚いたわ。なにせあなたを守るためにも同盟に協力しようと思ったのに、当の本人が同盟に参加してしまうのだもの」

「ははは。そういえばフェルはどうしてた? フェルはちゃんとグインタビューにいるんだろうな」

「えぇ、そのはずよ」



 フェルが同盟やら仮面のことを知ったらまず間違いなく首を突っ込んでくるだろう。

 マギーは単独で動いているとのことで、心配は不要だった。



「―――主。彼女の治療が終わりました。敵は」

「お疲れ様、イリーナ。敵は残らずマギーが焼き尽くしてくれたよ」



 俺は黒く焦げた地面を指さし言った。

 気のせいかイリーナの立ち位置がいつもより前に出ている気がする。

 いつもは俺の斜め後ろに控えるようにいるのだが。

 


 シェスカはトマスさんとフィーネと何やら話をしている。

 時々ケガをしていた左腕を撫で、苦笑いを浮かべて二人に話しかける。

 イリーナがかけた治癒魔法なので心配ないと思うが、俺はシェスカの腕に傷が残らなければいいなと思った。

 そんなことを考えているとマギーがイリーナの前へとやってきた。



「はじめまして。私はマギー。ユーキさんのパートナー(・・・・・)で同盟に協力しているわ。よろしくね」

「はじめまして。私はイリーナと申します。我が主のパートナー(・・・・・)です。よろしくお願い致します」

「・・・・・・」

「・・・・・・」



 あれ?

 いつの間にやら一触即発の空気が二人から感じられる。

 さっきまで危機が去って一安心って感じだったのに。



「お三方。一度合流地点に戻ります。もしかしたら他の同盟員が来ているかもしれませんので」



 トマスさんが話しかけてきたことによってその場の空気は流れた。

 俺はきっと意図してやったのではないだろうが、トマスさんに心の中で感謝した。



「じゃあ俺達も行こう」

「・・・はい」

「わかったわ」



 俺達三人はトマスさんの後に続いた。



「(この話は後で)」

「(えぇ、ゆっくりと話し合いましょう)」



 俺は背後で二人がアイコンタクトを取っていることに気付かなかった。



「シェスカ、もう平気か」

「はい。治癒魔法のおかげで以前より調子が良いくらいです」

「大丈夫~?」

「本当に大丈夫だから。心配しないで」



 シェスカがフィーネの頭を撫でると心配そうな顔が笑みへと変わった。



「それではこれから当初の合流地点へと向かう。今のところ敵の姿、気配はないようだが警戒しつつ行こう。お三方も、そのようにお願いします」

「了解」

「は~い」

「わかりました」

「はい」

「わかったわ」



 俺達六人は合流地点へと移動をはじめた。



 




「・・・来ないな」



 合流地点に到着した時、そこには誰もいなかった。

 なので誰か来るのを待っていたのだが、一向に現れる様子がない。

 時折ガサガサと音がするが鳥などの動物だった。



「トマスさん。恐らく他の者は・・・・・・」

「・・・・・・」



 シェスカがトマスさんに話しかけ途中で言葉を止めてしまう。

 だが言わなくてもこの場にいる全員彼女の言いたいことは分かっている。



『他の者はもう来ない。きっと既にこの世にいないのだ』と。



「・・・予定を変更します。我々のみで無事なアジトへと移動します」

「アジトって何個かあるんですか?」

「えぇ。様々な用途、目的、緊急時用といくつか。その中でここから近い所へ行きます。そこがダメなら次へ」

「わかりました」


 

 決まったのなら後は行動するだけだ。

 荷物を担ぎ直し、再びトマスさんを先頭に歩く。

 


 仮面退治にガルシュバ帝国にやってきたが、なかなかに前途は多難のようだ。





お読み頂きありがとうございます。


主人公の『パートナー』争いの行方はどうなるのでしょう?

作者もまだわかりません(笑い)


【次回】白い城壁と城下町

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