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Fantapia ~転移チートが異世界を行く~  作者: アズマ
グインタビューの街
6/92

ギルドに登録したら、お約束がやってきた

申し訳ありませんでした。

予約投稿の時間を間違えており、12時投稿出来ませんでした。


※先ほど最新話を誤って投稿してしまったため、改めて予約しなおしました。

最新の第7話は31日の0時更新です。

 

 

 

『ギルド』

 それはファンタジー好きな者なら一度は聞いたことがあり、または憧れを抱く組織。

 冒険者ギルド、ハンターギルドなど様々な呼び方、種類があるが大体は同じような中身だろう。



 俺、本郷悠紀(ほんごうゆうき)は今まさにその『ギルド』に加入すべくフェルと一緒にグインタビューの街中を歩いている。



「ユーキ何だか嬉しそうね? そんなに冒険者になりたかったの?」

「いやー、俺の元いた世界では『ギルド』って空想の産物だったからな。テンションがどうしても上がっちゃうんだよ」

「ふーん」



 フェルはギルドがない世界というのがいまいち想像出来ないのか、首を傾げつつ気のない返事をする。



 フェルは意識してやっている訳ではないのだろうが、その容姿でその行動は大半の男を虜にするだろう。

 髪はピンクと地球ではあり得ない色だが、人形のように整った顔立ちには違和感なく合っている。



「何ジッと見てるのよ? 何か私に付いてる?」

「あぁ、目と鼻と口が付いてるな」

「バカ言ってないで行くわよ」



 フェルは先に行ってしまう。

 本当は『可愛いなって見てた』と言うか迷ったが、俺みたいな平凡なやつに言われても困ってしまうだろう。

 それにきっと言われ慣れてるだろうしな。




 ~~~~~




「さぁ着いたわよ」

「ここがそうか!」



 自警団を出て十分ほどして一軒の建物に着いた。

 その建物は木造三階建てで、入口には西部劇に出てくるようなウエスタンドアがあり、まさに『ギルド!』という雰囲気を醸し出している。



「スゲー! これぞギルドって感じだな!」

「何してるの、早く入るわよ」



 俺が入口前で感動していたところ、フェルが背中を押して来る。



「わかったわかった。わかったから押さないでくれよ」

「もう。珍しいんでしょうけど、今は登録が先よ」

「ごめんごめん」



 二人でそんな会話をしながらギルドに入る。

 入った先はホテルのロビーみたいな開けた空間で、入って左手に受付カウンターと職員と思われる女性、右手に壁一面の掲示板とそこに画鋲で貼られた紙、正面奥に食事をしている男達が見えるので恐らく食堂のようなものだろう。



「おー、ギルドだな」

「何言ってんのよ」

「何だか想像していた通りの内装で感動が・・・」

「そんなの良いから、ほら! あっちの受付で登録するわよ!」



 早く早く、と俺の手を掴んでカウンターの一つに向かうフェル。

 それを見た周りの男達が繋がれた手と、俺の方を見て―――いや睨んでくる。



「(そりゃあフェルみたいな可愛い子と、俺みたいな平凡なやつが親しげにしてたら睨みたくもなるよな)」



 モテない男の気持ちが分かる本郷悠紀です。



「ミラー!」

「フェルさん、こんにちわ」



 カウンターに着くとフェルは受付のお姉さんと親しそうにに挨拶し合っている。

 お姉さんと言ったように、フェルよりも年上のようだがタメ口を許しているようなので仲はかなり良いのだろう。



「森の様子を見に行くと言っていましたが、もう終わったのですか? それと・・・そちらの男性は?」

「森には行ってきたわ。そこでこのユーキと遇ったの」

「ユーキさんというのですね。はじめまして、わたくしはこの冒険者ギルド、グインタビュー支店のミラーと言います。よろしくお願いします」

「こちらこそ。俺は本郷悠紀です。よろしくお願いします」



 俺とミラーさんは頭を下げあう。

 一通り挨拶が終わったのを待ってフェルが話を切り出す。



「ミラー、今日はユーキの登録に来たの」

「そうですか、では少々お待ち下さい」



 カウンター下でなにかゴソゴソしていたかと思ったら、自警団で見たような板と水晶を取り出した。



「こちらの手形に手の平を合わせて下さい。数秒から長くても十秒少々で読み取りが完了し、ギルドカードを発行致しますので」

「はい、わかりました」

「ふふふっ、ミラー驚いちゃダメよ」

「?」



 ミラーさんはフェルの意味深な言葉に不思議がっていた。

 俺は手形に手を合わせつつ思い当たることがあり苦笑いする。



「―――はい、結構です。それではこちら、が・・・!?」

「やっぱり驚いたわねミラー」

「あはは・・・」



 手を合わせて数秒すると水晶が光り出し、中から免許証くらいのカードが出てきた。

 水晶には切れ目も何も無いのに不思議だ。

 そのカードをミラーさんは手に取り、直後カードの表面にプロジェクターで映したように、蛍光塗料で書いた文字のようなものが浮かび上がった。



「な、何ですかこれっ、魔法適性全属性って!?」

「あー俺って異世界からやって来たんですよ。だから多分そのせいです」

「い、いせかい?」

「えぇ」



 俺はオリオさんに説明したようにもう一度説明した。



「―――というわけです」

「・・・本当なら信じられないような話しですけど・・・オリオ団長とフェルさんが保証し、さらにこの適性結果を見せられたら信じるしかないですね」

「ありがとうございます」

「いえ、わたくしの方こそ取り乱して申し訳ありませんでした」



 また頭を下げある俺たちに、フェルが手を叩いて話しを変えてきた。


 

「はいはいそれはもう良いから。じゃあミラー、ユーキの登録はもういいわよね」

「えぇ問題ありません。ではユー・・・ホンゴーユーキさん。こちらがギルドカードになります」

「ありがとうございます。あと俺のことはユーキでいいですよ」



 フェルが『私とお揃いね』と言いミラーさんが『うふふ、そうね』と笑っている。

 ・・・・・・いいね、可愛い子と綺麗なお姉さんが仲よさそうにしているこの絵。



『ギルドの説明はどうしますか?』とミラーさんに聞かれたが『私が教えるから大丈夫よ!』とフェルが断ってしまった。

 おいフェル、俺のことを勝手に決めないでくれよ。

 まぁいいけど。



 ついでにこの場でフェルと『パーティ』も組んだ。

 フェルが言うにはパーティを組むとソロでは受けられない、パーティ専用の依頼も受けられるようになるらしい。

 


「さて、と。じゃあユーキ! さっそくパーティ依頼を受けるわよ!」

「おいおい、いきなりだな」

「大丈夫よ、ユーキの強さならどれも簡単な内容よ!」

「フェルさん? あまりユーキさんに無理を言っては――――」



「おい! そこの小僧!」



 突然ギルド内にドスの効いた男の声が轟いた。

 振り返ると身長約2m、筋骨隆々で巨大な斧を背負ったスキンヘッドの男が俺にメンチ切ってきていた。




お読み頂きありがとうございました。


評価、お気に入り登録のほどよろしくお願いします!

どんどん数字が上がっていて作者はとても嬉しいです!


※誤字訂正8/30

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