排除完了、状況確認に移る
仕事環境が激変し、ストレス?が大変なコトに・・・
食欲が減り、体重がここ3日で3kg減りました。
それでも話しは書いていきたい!(できれば)
「いったい彼奴らは何だったんだ?」
「分からないわ。ただマギーのカードを受け取っていたら『あなたはフェル嬢ですか』って声を掛けられて『そうよ』って答えたら・・・ああなったわ」
フェル自身も、何故自分が巻き込まれたのか分かっていないようだ。
相手が一方的にフェルを知っていたようだが・・・。
「彼奴らとは初対面かい? 会ったのを忘れてるとか」
「・・・・・・ダメね。覚えてないわ」
顎に手を当てて考えていたフェルだが、やはり記憶にないそうだ。
「―――ユーキさん、フェル。ギルド長が呼んでいるわ」
マギーが俺たちに声を掛ける。
見ればカウンター奥の扉からミラーさんが手招きしていた。
その隣には先ほどのギルド長――ガーフィさんもいる。
「何かしら?」
「事情聴取ではないかしら?」
「とにかく行こうか」
俺たちは呼ばれるがまま、ギルドの奥へと入っていった。
~~~~~
「―――とまぁ、あやつらから聞き出せたのはこれくらいじゃの」
「そうですか」
呼ばれて行ってみると、ある一室に案内され応接用の椅子に俺、フェル、マギー、ガーフィの四人が座る。
ミラーさんはガーフィさんの隣に秘書のように立っている。
「それにしても私が昔蹴り倒した男が、領主様の甥だったなんてね」
「しかもさっきの男達に『屋敷に連れてこい。多少手荒でも構わない』って命令したんだろ?」
「嫌な男に目を付けられたわね、フェル」
「もう、ホント迷惑だわ」
さっきの男達は、昔フェルにちょっかいを出そうとして蹴り倒された男――なんと領主の甥だそうだが、その男の私兵で、命令されてフェルを連れて行こうとしたらしい。
「あやつはフェルに手を出そうとしたのをきっかけに、ギルドから除名したんじゃが、それが原因かもしれんな。それが無くとも悪い噂が絶えない輩じゃったし、遅かれ早かれ同じ末路を辿る事になってたの」
「それで、逆恨みして私兵を用いてまで、と・・・何と言うか、絵に描いたような馬鹿者のようね」
「仕方ないさマギー。世の中にはそういった人種は五万といるんだから」
全員が溜息を吐く。
「でも何故今頃になってフェルを連れて行こうとしたのでしょう?」
ずっと黙っていたミラーさんがふと疑問に思ったことを言う。
「確かに、ごたごたがあったのは結構前なんだろ?」
「そうね、一年くらい前かしら」
「うむ、そうじゃ」
一年経った今頃憎しみが再加熱した?
なくわなさそうな話しだが、コレについてはここで話し合っても分からないだろう。
今回尋問した男達も連れてこいと言われただけで、他の事は知らないようだし。
「う~ん、とにかくまた何かされるかもしれない。注意だけはしておくことにしよう」
「そうね、まっ今日はギルドだったから魔法が使えなかったけど、他の場所なら遠慮はしないから安心して大丈夫よ」
「私も、なるべくフェルと一緒に居ることにするわ」
俺たちの方針はそんなもんだろう。
いちおうギルドから領主の甥宛に抗議文を送るそうだが、今までもそういったものは無視してきているらしいから、望みは薄いだろうしな。
「自分の身は自分で守るってね」
俺は刀の柄をぐりぐりしながら言う。
「ほほぅ・・・お主、なかなか珍しい剣を持っておるな」
「コレですか?」
左手の親指で鍔を鳴らす。
神様から貰った『烈光丸』にはここへ来てから散々お世話になったな。
「ふむ、すまぬが少し手に取らせてもらえんかの?」
「いいですけど」
「なに安心せい。儂はドワーフじゃから鎧武具の扱いは一級品じゃわい」
ガーフィさんはドワーフだったのか。
じゃあ高齢に見える原因の『低身長』と『髭』はドワーフのそれだったのかな。
俺は腰から刀を鞘ごと抜いてガーフィさんに手渡す。
「これは、アースト剣か。いや、似ているがこれは(ブツブツ)」
ガーフィさんは波紋を確かめるように下から上へ、上から下へと刀身を見つめたり、懐から出した棒で軽く叩いたりしている。
「剣自体も最高クラスの出来映えじゃが・・・どうやら『加護』も付いてるようじゃな」
「加護ですか?」
「うむ、この剣には『折れず』『曲がらず』『腐食せず』の三つが付いておる」
・・・・・・神様、サービスよすぎだよ。
折れた剣の代わりにくれたからなのか?
「どこかの貴族の宝物庫に入っていても遜色ない剣じゃな。大事にするがよい」
「ありがとうございます」
俺は返して貰った刀を腰に差した。
「こちらからは以上じゃが、何か気になる事などはあったかの」
俺たち三人はお互いに顔を見合わせたが、特に無いということで一致した。
「それでは、今日はこれで解散に致しましょう」
ミラーさんの言葉を合図に全員が席を立つ。
ガーフィさんとミラーさんはそのまま残り(後で知ったがこの部屋がギルド長室だった)俺、フェル、マギーは部屋と出て、そのままギルドを後にした。
後書きまで読んで頂きありがとうございます。
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次回、もうちょっと日常がつづく予定




