友人とハリセン
閲覧、ありがとうございます。先に言わせて頂くと主人公の説明は書きません。回を進めるごとに少しずつわかるように書いて行こうと思います。
そして、こんな処女作で文法が崩れかけの作品を見て下さる方々に感謝を。
「ッ!?」
俺は夢の中に出てきた女との会話を謎の衝撃で中断されて目を覚ます。
「ありゃ、勢いをつけすぎたなこりゃ。」
「…お……お前なぁ、寝ている人間の頭をはたくか?普通。」
「なんだよコウ、この井上正樹、はたく奴はちゃんと選んでるつもりだぞ。(キリッ)」
そう言ってヤツは右手にハリセンを持ち、左手の指でグッジョブのポーズをとっている。ハリセンは何処から持って来たんだ?
「ああ、これか?いやぁどうせ今日も校庭裏のベンチでコウは寝るだろうと思ってな。寝過ごして授業に遅れないようにっていう俺の気遣いで用意したんだ。」「だからって本気で振りかぶるなよ。一瞬で覚めてびっくりしたぞ。」
「効き目は抜群だったろ?ありがたく思えって。次の授業に出ないと夏休み、補習確定なんだろ?」
「ハァ…そうだったな〜完全に忘れてた。」
俺の成績は全体から見て中の上。一応俺が通うこの学校は進学校ということもあり、上位4割を除いてほぼ全生徒が補習という鬼畜システムで生徒達の気合いをアップダウンさせたりしている。俺もこれ以上さぼったら非常に不味いことになるのだ。(勉強にはなんとかついていけるが…)
「ま、そんな訳だからさっさと教室に戻ろうぜ?斎藤のやつだから5分前には行かねぇと。」
「ああ、そうだな。」
俺と正樹は話しを切り上げて校内にある教室に戻ることにした。ん?正樹の説明が欲しい?
こいつの名前は井上正樹。中学からの友人でまぁ所謂腐れ縁だな。何でも器用にこなし場の空気を読みながら会話する頭のいいやつ(学年2位の実力でもある)。加えて吹奏楽部で指揮者を任されるほどの音感にリズム感、そしてかなりのルックスを兼ね備える万能少年。本来なら一緒にいたくない人種なのだがことあるごとに俺につきまとってきやがる。前に一回理由を聞いたら「コウは面白いからねぇ〜」と訳わからん答えをかえしてきやがった。人から極力避けてる俺がなぜ面白いのか未だに謎だ。
と、そうこうしている内に教室に戻って来た。因みに俺の席は窓側で正樹は俺の前だ。
「そういえばよ〜」
「ん?どうした、教科書でも忘れたのか?」
「忘れねーよ!?ハリセン持って来て教科書忘れたらあほらしいだろ。そうじゃなくてほら、例の神隠し。」
「神隠し?あんなもんグレたガキ共が家出しただけだろ。ニュースで流すようなもんじゃねー気がするが…」
「いやそれがさ、この学校でも起きたらしいんだよ。吹奏楽部の子でさ、その子の友人が心配してたんだよ。流石に眉唾物じゃないみたいだぜ?」
「おおコワイコワイ、俺も気を付けんとな〜」
―神隠し―
簡単に言うと中学から高校の範囲内で世界中の子ども達が失踪する事件の総称だ。犯人の特定はおろか、犯行現場、時間、組織的な犯罪なのかそもそも事件なのかすら不透明な怪事件。警察もここ数ヶ月前から起こった神隠しにお手上げの状態らしい。
「でもさー変じゃね?普通何ヵ月も家出するやつがいきなりこぞって出るなんてさ。」
「そーだなー。」
「やっぱりなんか共通点があると思うんだよね〜」
「ほー。そうかい。」
「例えばさ、何か才能持ってるやつが秘密組織に拉致されているって俺的には考えてみたり……」
「へー、なるほどなー。」「コ…コウ?な〜んか冷たくないかい?」
そりゃあんだけの仕打ち(ハリセン)をしてつまらない話をされりゃあな。それに「あの夢」にでてきた女のこともかなり気になるし意味不な詞も頭からはなれない。そいうや結局誰なのかわからずじまいで消えやがったな。
「お前がそのつまらねぇ話を止めたら聞いてやるよ。」
「それは暗に俺の話を聞きたくないだけなんじゃ…」「そんなことない「席すわれ〜遅刻扱いするぞ〜」と、斎藤来たからまた後でな。」
「ちぇ〜わかったよ。」
俺はナイスタイミングできた斎藤に上辺の感謝をしつつ授業の準備に取りかかった。
今回は親友と書いて腐れ縁の正樹君を出してみました。物語は少しずつ進むのでよろしくお願いします。
文章書くのは大変だということを痛感中(;_;)