プロローグ
過度な期待は後悔の元になります。生温かい目で見てやってくださいm(__)m
少年は誓う
愛する者を守りぬくと…
己の全てを守るべき力に変え、信ずるべき己を奮い立たせて。例え結果として自らの存在が消えようとも。
自分を慕い、付いてきてくれる者を捨てたくなかった。消える運命にある存在を見捨てることが出来なかった。
少年はひたすらに己を酷使して運命に抗った。
少年は死んだ。
逆らう力はあった。けれど、相手は遊び程度にしか思っていなかった。力の差が深すぎた。少年は自らの力を奪われ落とされた。幸いにも既に少年の意識は消えていた…
少女は願う
自らを呼んでくれる者と過ごす暖かな日々を
例え己が消される運命にあるとしても。それでも、少女は願った。少女には止めることが出来なかった。少女にはまだ自分から意志を出すことが出来なかった。少女がその者の死を聞いた時にはもう落とされていた。
少女は呪った
自らの運命、仇、世界に…
そうして少女は意志をてにいれ、少女はこの世界を消してやろうと思った。
少女には元から力があった。少年がいたからこそ使わずにいた。もう少女の力を止める理由はない。
しかし、そんな少女に語る声がした。
<待ちなさい…>
少女の前に一人の女性が現れた。
身長170㎝の黒髪に紫がかった黒の瞳、黒のゴスロリ風の衣装を纏ったどこか神秘的な雰囲気を感じさせる女性は少女にこう告げた。
「あの者はまだ死んでいない。救えるがそれはお前次第。そして私はお前を助けることが出来る。」
そう言うと手を差しのべ、「さあ、どうする?」
少女はその問いかけに答えた。
「あの人を救えるの?」
「ええ、救えるわ。」
答える女性の手に触れた少女はその女性と共に姿を消した。
こうして、少女は少年を救う為の修業を始めた。辛く、苦しい道のりであったが少年との思い出が少女を助けた。
だが、これは始まりの始まりに過ぎないことを少年と少女は知るよしもなかった。
<ふふっ。さあ、運命はどのように廻るのかしら…>
ただ一人、彼らの運命を眺める観測者が小さな笑みをこぼした。