、第二話プロゲーマーの知識で隠しルートに突き進め!脇役の忍者がバグ敵を瞬殺して、決闘挑んできた!
タケルは戦場の端で息を整えていた。戦国時代の空は血と鉄の匂いに満ち、遠くの城が燃える炎がピクセル調でチラつく。サクラの黒い鎧が朝日を反射し、彼女の一閃で雑魚兵(HP10万)が消し飛んだ衝撃がまだ脳裏に残る。タケルはステータス画面を睨む。攻撃力9999、防御力9999、スピード9999。プロゲーマーとして『戦嵐紀』を1000時間やり込んだ知識があるのに、雑魚にボコられ、サクラにギリ勝ち。プロのプライドがズタズタだ。
「ったく…敵がバグってるだけじゃなく、仲間まで化け物かよ」と呟く。
サクラが振り返り、冷たく言う。「プロなら愚痴るな。次で死ぬぞ」
タケルはニヤリ。「お前、eスポーツ会場のコスプレでバズった奴だろ?#サクラ姐さん最強、俺、配信で見たぜ」
「黙れ!」サクラの刀が鞘から半分抜け、タケルは慌てて手を振る。「冗談だって!」
遠くで地響き。ピクセルが乱れ、新たな敵が現れる。HP20万、攻撃力7000のバグ仕様。タケルが舌打ち。「またバグかよ…この戦国クソゲー、舐めんな」
サクラが刀を構えた。「逃げるなら今だ。死にたくなければ、ついてこい」
タケルは剣を握り直した。前世の現代、妻・美咲の浮気、横領、離婚――あの地獄を思えば、この戦国時代の戦場は自由だ。プロゲーマーの意地で、絶対這い上がる。
二人は森の隠しルートへ向かった。『戦嵐紀』のマップ知識では、この「幻影の森」は安全な抜け道。ピクセルの木々がざわめ、湿った苔の感触がリアルだ。だが、静けさを切り裂く影が動いた。
「誰だ!?」タケルが剣を構えると、木々の間から赤いポニーテールの少女が現れる。忍装束に身を包み、腰の短刀が不気味に光る。目は鋭く、毒舌が飛ぶ。「ふん、雑魚がうろついてる。さっきボコられてた奴だろ?ダッサいね」
タケルはムッとした。「お前こそ何だ!このルート、ゲームじゃ隠しエリアだぞ。NPCの分際で――」
「NPCだと!?」少女が短刀を抜き、瞬時にタケルの喉元へ。スピード9999でも反応できない速さ。「私はカエデ、忍だ。雑魚は黙れ!」
サクラが刀に手をかけ、「やる気か?」
カエデがニヤリ。「姐さんも?いいよ、まとめて相手してやる!」
だが、背後でピクセルが乱れ、敵の大群が現れる。HP15万の雑魚兵、10体。タケルが叫ぶ。「待て!今は敵だろ!?」
カエデが舌打ち。「雑魚が邪魔」と呟き、短刀を一閃。忍術「幻滅」が発動、空間が歪む。次の瞬間、10体の雑魚兵がピクセルの塵に。タケルの目が点になる。
「は!?ラスボス級を一瞬で!?お前、なんだそのチート!?」
カエデが鼻で笑う。「チート?これが私の実力だよ、バーカ。#カエデ最強、覚えときな」
サクラが呆れ顔。「お前もバグってるな。この戦国時代、ほんと狂ってる」
タケルは唖然。サクラに続き、カエデまで怪物級。プロゲーマーの知識が霞む。「俺、必要か…?」
カエデがタケルを指さす。「姐さんと組むなら、ただの雑魚じゃねえだろ?実力見せな。一対一で勝負だ!」
「また決闘!?」タケルは叫んだが、プロの血が騒ぐ。カエデの動きは『戦嵐紀』の隠しキャラ「影刃」――スピード特化、攻撃後の硬直が弱点。
「受けてやる!プロの意地、舐めんな!」タケルは「嵐斬」を選択。
森が静まり、ピクセルの葉がざわめく。カエデの構えは低く、短刀が光る。タケルが突進、「嵐斬」を放つ。光の奔流が木々を薙ぎ、地面を抉る。
カエデは影に消え、攻撃を回避。次の瞬間、タケルの背後に現れ、短刀が喉を狙う。「遅いよ、バーカ!」
タケルはスピード9999で辛うじて回避、だがカエデの連撃が襲う。忍術「影分身」で分身が四方から攻撃。防御力9999が紙のよう、HPがガリガリ減る。
「くそっ!プロなのに!?」タケルはゲーム知識を総動員。忍キャラは分身に頼り、硬直が弱点。カエデの動きを読み、わざと隙を見せる。
カエデが「終わり!」と突っ込んだ瞬間、タケルは「嵐返し」を発動。分身の隙を突き、短刀を弾き飛ばす。剣がカエデの肩をかすめ、彼女が膝をつく。
「は…!?」カエデが目を丸くする。「お前、プロってマジだったの!?」
タケルは息を切らし、HP5%。「プロゲーマーだ。舐めんな」
カエデがニヤリ。「バ、バカ!悪くないじゃん…仲間でいいよ、別に!」顔を赤らめ、ツンデレ全開。「でも、忍者カフェのメイドバイトの過去、バラしたら殺すから!#カエデのメイド忍者、秘密な!」
「メイド!?配信で見たぞ、それ!」タケルがツッコむと、カエデが「黙れー!」と叫ぶ。サクラがクスクス笑う。
遠くで地響き。新たな敵が現れ、ステータスが無限に膨らむ。サクラが刀を構え、「次はお前が輝けよ」と言う。
タケルは剣を握り直した。美咲の浮気、横領、病――現代の地獄を思えば、この戦国時代のクソゲーは自由だ。サクラの剣、カエデの忍術、俺のチート。
「この世界、ぶち壊すぜ!」タケルは笑った。「サクラ、カエデ、行くぞ!」
カエデが毒舌で返す。「雑魚がイキんなよ!でも…まぁ、ついてくか」
戦場のピクセルが乱れ、敵が迫る。タケルはプロの勘を研ぎ澄ます。この戦国時代、俺のルールで勝つ。
第二話END