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第4話 復讐
なんとか逃げのびた私は、外の世界に出ていきました。
村にはられた結界はあと数年でとけてしまうけれど、知った事ではありません。
滅びるのが嫌なら、他の人を生贄にするでしょう。
けれど、そうする前に私が滅ぼすつもりでいました。
私は瘴気が満ちる世界を歩いて、結界がある村の存在を広めました。
すると、多くの者達がその村へ殺到。
村人たちを捕えて、尋問しはじめました。
中には、先の事など考えずに凶器を持って襲いかかる者もいました。
そうして、村人は一人残らずいなくなってしまいました。
後に残されたのは、この先数十年とつづく結界だけ。
私がいなくなった後、村人たちは仕方なく誰かを殺めたのでしょう。
でも、それは無駄になってしまいました。
村の最期を見届けた私は、瘴気が満ちた世界へ再び歩きだします。
夢もやる事がなくなってしまったので、こんな私はそのうちに果てるべき場所で果てるのでしょう。