表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

2.やっと分かったこと

静久が自分の気持ちに気づいた時は決着の後でした。

なにぶん1993年です。女性が女性を好きになるという事そのものを二人は知らなかったのです。

…知っていたとして気付たかと言われるときっと難しかったでしょう。この時点では。

更に話が進んで、結婚式の日も決まって。

香鳥はわざわざ私にウエディングドレス姿を見せてくれた。

それはもう美しいもので、昇くんのスーツともよく似合ってて。

ああこれで二人で幸せになるんだろうなって思ったその時に。

やっと気付いた。

私は香鳥が好きなんだ。友達なんかじゃない。恋人になりたかったんだ。

…でも、香鳥は笑ってるんだ。

きっと私のことを一番の友達だと思いながら。

だから一番最初に伝えてくれたんだと思う。

皮肉だよね。

私なんて。これからどんな顔で香鳥と話せばいいの?

だってもう香鳥は昇くんと幸せになるんだから。

どう頑張っても私では敵わない、分かってしまっている。

何も考えられずに一人の部屋に帰って、そこで糸が切れた。

一晩中泣いて泣いて泣いて、やっとわかったのに。

どうにもならない。私の恋はもう決して。


木村香鳥になったあの子は、はっきり私を狙ってブーケを投げた。

幸せいっぱいって顔でさ。私にも幸せになってほしかったんだと思う。

ちょっとだけ偉そうに、いつもみたいに私をからかってくれながら言ったの。

「お前も、早く誰かを探せよ!」

今から香鳥以外の誰かを探すなんて無理だよ。

でも、私は友達として笑顔を返した。頷きもした。

友達じゃないって分かってた私は友達の顔を通せたかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ