攻める星の確認をします。
十武秀の部屋に戻り、作戦会議をすることになった。
「ハッハ! それじゃあ簡単にまとめておくぜ。物資が来ないと話しにならねえからな! 行く星は現段階で十個。一番危険が少ない星にギルハが選ばれたんだが……なんで戦乱が入っているんだ?」
「聞かないで下さい。争いがあるのにどうするつもりなんでしょう? 星主みたいな上に立つ者がいないということなのに。最悪移動も含めて一番時間掛かりますよ」
「ハッハ! 早く終わった者から手伝う形で良いな?」
みんな頷く。一人で終わらないと思ってたから良いけど。
「ハッハ! それじゃあそれぞれがどこに行くのかまとめるぞ! 俺たちが並んでいた順番で星主が喋ったから微妙に忘れてら! イトフォ頼むな!」
「……(覚えとけ!)」
第一位:メガロ・オーバン 一番危険な魔王と勇者がいる戦乱の星
第二位:イトフォ・コリミトン 物体が動いている理外の星
第三位:マチミ・プラミストン 土の中に住んでいる寒暖差の激しい星
第四位:アリカ・バーニング たくさんの凶暴な生物が居る狂乱の星
第五位:グラム・フィールド 浮遊島しかない大空の星
第六位:カレラ・ラング 全てが同じにされている同一の星
第七位:クレイ・クスカ 自然が少ない砂漠の星
第八位:アアルメ・ネビア 全てがそろっている楽園の星
第九位:ムイレ・クロウズ 数多の植物が生えている自然の星
第十位:ギルハ・ウキショ 同じ種族で争い数を減らしている危険が少ない戦乱の星
「こうしてみるとすごい星だな。戦乱の星が二つあるぞ」
「そうね~、こうしてみるとなんとも言えないわね~」
星主が行く星を選んだのかな? どうやって選んだのか分からない。
「チュ。せっかくだしそれぞれの能力を確認して攻められるかどうか確認してみたら?」
「ハッハ! そうするか。イトフォ頼むな!」
「……(自分でやれ!)」
第一位:様々な攻撃ができていろいろな対処が出来る
第二位:事実をねじ曲げて安全を危険にしたり、危険を安全にする
第三位:植物を自由に生み出してその場にあった動きをする
第四位:全てを燃やす炎を生み出す
第五位:物を浮かせたり、落とすことが出来る
第六位:自らの姿を自由に変えることが出来る
第七位:死者を蘇らせて自由に動かすことが出来る
第八位:欲望を増加させ、それ以外考えられなくする
第九位:時間を操って時を進めたり、戻したりする
第十位:どんな攻撃も通さないバリアを張る
「ハッハ! こうやって見ると段位決定戦を思い出すな!」
「そうね~、あの戦いは忙しかったわね~」
「勝てなかったことが悔しいぞ! もう一度やろう!」
何を言っているんだアリカは。
「星を攻めるんだからダメだ」
「ちぇ~」
文句垂れない。
「ハッハ! このままだと別のこと話すことになるから話戻すぞ。それぞれの星に合うか合わないかを調べるんだったな!」
「それなら~、魔王と勇者のいる戦乱は合っているわね~。死なないように頑張って~」
「ハッハ! 任せろ!」
魔王と勇者って何だろう?
「魔王と勇者ってなんだか分かります?」
「さあ? 全部倒すんだから関係ないだろ!」
スゴイ考えだな。
「イトフォの世界は物が動いているのね~」
「……(なにが動いていようと動かないに書き換えれば良い)」
「確かにそうだな! 星主に従うようにすれば一瞬だ!」
何話しているか分からないから何も言えない。メガロさんもそうだし。
「……次行くぞ。土の中に住んでいる寒暖差の激しい星か」
「チュ。土の中にいるだけでしょう? 内側に向かって毒を生み出す花を作れば終わりでは?」
「すごいこと考えるわね~。確かにそれで終わるけどそしたら誰も入れなくなっちゃうわ~」
「大丈夫だろう。毒を吸収すれば良いだけだからね☆」
毒で決まりそうだな。死体が欲しいクレイさんは大喜びだね。
「ハッハ! 次は狂暴な生物が居るだけだな!」
「全て燃やし尽くすぜ!」
「そうだな!」
「「ハッハッハ!」」
二人そろって笑うとうるさいな。
「次は浮遊島ね~。宙に浮かんでいるグラムちゃんにはぴったりね~」
「私は美しい? そうね。移動に関しても楽そうね」
「う。め」
「……美しいよ。めんどくさいから早く終わらせたい。と言っていますね」
一文字は止めて欲しい。考えてしゃべるのつらいから。
「ハッハ! 次は全てが同じ星か。意味分からんな」
「例えば性別、外見、思考、行動が同じだと思えば良いのでは?」
「なるほど! 確かにカレラにはぴったりだな!」
「そうね♪ 全てを合わせて見せよう」
「ペンダント外して下さいよ」
前に誰がカレラさんか分からかったからペンダントを着けてもらうようになった。
「次は自然が少ない星ね~。私の植物で覆い尽くしたいわ~」
「チュ。その前に死体の回収をしないとね。どうせ土葬か風葬でしょうし。先に回収しましょう」
「ハッハ! 腐るから骨にしてからこっちに運べよ!」
「分かっているわ。最悪、臭いに対するバリアを張ってもらうわ」
臭いに対してバリアを張っても、周囲にある臭いまでは消してくれないんだよな。次やるときは周囲にバリアを広げてだんだん小さくするようにしないと。
「ハッハ! 次は全てがそろっている楽園の星か! 争いなんてあるのか?」
「全てがそろっているなんてずるいな! 好きなときに食べ、好きなときに寝るなんて良いことだらけだな!」
「求めしは堕落なり。寝続け、その果ての少ない食料は誰しもが求める至宝なり」
「ハッハ! ……なんて? ……ギルハ、訳を頼む」
「分からないなら反応しないで下さい。えっと……寝ている間に食料を少し残して回収すると僅かな食料を求めて勝手に争ってくれるから楽? だそうです」
これであってるかな? ちょっと不安だな。
「ハッハ! 特に反応してないから大丈夫だろう。会話に問題があるやつがいると翻訳してくれる奴が必須だな!」
「あら~、そんなこと言うのはひどいわよ~。反省してね~」
「ハッハ! 反省するから植物を作らないでくれ。ちょっ、ちょっと待て! あー!!」
「こうして悪は滅びたのでした~」
「マチ姉! おっさんは大丈夫なのか? 悲鳴が聞こえるが……」
「大丈夫よ~。チクチクするだけの植物だし~、一週間くらいかゆいのが続くだけだから~」
「い」
「「……」」
「アリカもマチ姉さんもなんでこっち見るんですか。訳しますとも。……一週間もかゆいの続くとおちおち眠れもしない。だそうです」
グラムさんが頷いている。合ってて良かった。
「次に行きましょう~。次は数多の植物がある自然の星ね~」
「燃えやすい物ばっかだな!」
「そうね~、お姉さん的には複雑だけど、星主様のご意志だから我慢するわ~」
「マチ姉のために生えている植物持ってくるよ!」
「ありがとね~。でも毒がある植物もあるからしなくて良いわ~」
誰もできないとは思ってないな。アリカが失敗するとは思えないから大丈夫だけど。
「次は一番おかしいところね~。安全な戦乱の星ってなんなのかしら~?」
「ギルハには絶対私が必要だろう! 特に今回は! 絶対に!」
「そうね~、戦闘能力がないからね~。何を考えてこの星にしたのかしら?」
戦乱なのに安全な星。争いがあるのに問題じゃない?
「失礼します! 今回様々な星の情報を調べた研究員が来ましたがどうなさいますか⁉」
「あら、丁度良いわね。入れて良いわよ」
「失礼します」
入ってきたのはよぼよぼで目がくぼんでいる男性が入ってきた。
「ひひっ。名前はバルメアン・クルスです。早速ですが本題です。ひひっ。今回は攻める星の簡単な情報を聞かれると思いまいて。ひひっ。聞かれた情報はお伝えしましょう」