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_  作者: クロノクロック
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騒乱

「いいか、あの人には絶対関わるなよ。」

エドが去った後、沈黙が続いたが宇喜多は少しため息をつきながら3人に警告した。

「確かにすごい雰囲気だったけど。あの人ってギャングなの?」

エドの雰囲気に飲み込まれて何も言えずにいたがいつも明るい宇喜多の様子がとても暗く、明は戸惑っている。


「あの人はMSF、マッド・サイド・フェイスのボスなんだよ。あのスーツ見ただろう?あれはMSFの幹部以上の奴らしか着ることを許されていないんだよ。」

宇喜多はエドの突然の登場に何も言えずにただ頭を下げてしまったことに対して恥ずかった様子である。


 「え?まじ?」「あれが...」「…」


「てか!カケル、あの人に覚えられてたんだからさ、それなりに仲いいんじゃないの?」

「昔、兄貴と世話になっただけだ、別に仲良くはない。」


「ギャング界隈でもあの人が何やってるかよくわからないし...もしかしたらあの人は今回の事件に関わってる可能性もある。」


宇喜多は不機嫌そうにしてそっぽを向く、何があったか気になる2人だが聞ける雰囲気ではなかった。しかし、来栖は何か考え込んでいるようだ。

「ルカ君どうかしたの?」

「…いや、あの人さっき『ギャング同士のもめごと』って言ってたけど、もしかしたら事件の情報を詳しく知っているんじゃないか?」


 来栖の意見に三人は頷きつつ、事件について進展がありそうな雰囲気になった。しかし...

「なあルカ、確かにエドさんは事件について詳しい情報どころか、真相まで知ってるかもしれないけど、俺はあの人に関わりたくないし、お前たちにも関わってほしくない。」


「しかも、あの人は俺たちに『関わるな』って釘指したんだと思うぜ?」

来栖たちはこの事件について探ることをやめるべきか悩みながら帰路についた。



夜ここは佐伯公園、ある集団が会合を開いていた。その数は百人近くいるようで、特徴として黄色いワンポイントの服装をしている集団、FWGであった。

集団の中心には金色の長髪でスカジャンを着るサングラス姿の男がベンチに座っている。この男は千十瀬千代ちとせちよFWGの現総長である。


「せー、しゅくにっ!」

音響から発せられた掛け声で集まっていたメンバーたちは会話をやめ、全員千十瀬のほうへ向く。

「皆さーん!知ってると思うけど我々の同士、街村まっちゃんと複数名が何者かに襲われ重傷...一人は行方不明になってる!」


「まっちゃんがゆうにはシルバースターのアクセサリーを着けた奴に襲われたと...恐らくこれはSSツーエスの可能性が高いわけで!」

「KYO・U・WA彼らに来てもらいました!」

テッテレー!と音響から鳴り響いた後、後ろからボロボロになって縛られていたSSメンバー2人がひもに拘束されて千十瀬の前に引きずり出された。


「やあやあ、君たち!質問でーす!昨日うちのメンバー襲ったメンバー知らない?」

その問いに連れてこられた、SSのメンバーは怯えながらも耐えるように答える。

「お前らのメンバーを襲った奴なんて知らねー!うちにそんなことする奴なんていねーよ!」


SSメンバーの答えに周りのFWGメンバーから怒声と罵詈雑言が飛び交う。

「うーん」と頭をかいて千十瀬が少し悩むがすぐにメンバーたちの叫び声を止めさせる。

「せー、しゅくにっ!!」

その言葉で再びFWGメンバーたちは静かになり千十瀬の言葉を待った。


「君たち...状況分かってる?さっさと答えないと質問から拷問に切り替えないといけないんだけど、それでもメンバーをかばうの?」

「待ってくれ!俺たちはあんたらのメンバー襲ったやつをホントに何も知らないんだ!」


千十瀬はまた少し考えた後「仕方ない」とつぶやいた。

「はーい、じゃあ皆さーん!こいつら木につるして池に沈めちゃってくださーい!」

SSメンバーの訴えは虚しく、池に沈めてあげて、石やガスガンで的あてを繰り返す拷問が始まり、SSメンバーの断末魔が公園に響くのだった。

しばらくして引き上げられたがSSメンバーたちから特に情報も出ずにいた。


「仕方ない...全員注目!!」

「これよりSSツーエス狩りのはじまりじゃあ!!」

「「「「おおっー!!!」」」

千十瀬の号令により、ここにFWGとSSの抗争の幕が下りたのである。


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