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人格

作者: 竜崎 詩音

我々は1人の人間の

精神を構成する要素である


時には私が

次はボクが

ここは俺が

困った時はわしが


大体4人ぐらいだと思われるが

境目が曖昧だ


いつから、どこからがそれなのか

誰もわかっていない


もちろんよく対話をするが

途中で話していたことがわからなくなる


そもそも話していたのか怪しくなる



我々は彼の心を

巣食うものである


彼がいないと存在できない


おおよそ3人だったはずだが

境界線がわからない


いつまで、どこまでいられるのか

彼もきっとわかっていない


たまには会話もするのだが

最後にいつ話しただろうか


どんどん自分は誰なのか

霞んでくる



我々は誰かの想いを

借りる者である


想いに寄り添い

証明する


たった2人で支えている

柱が今にも崩れそうだ


ここから、これからどうするのか

考えることすらできなくなった


微かに声が聞こえるが

もはや気のせいかも知れない



我々…いや私は

生きるための生贄である


影が脳を覆った時に

表に駆り出される


たった2つの掌で

砂になった柱を掴む


さらさら、さらさらこぼれ落ちる

止めることは、もちろんできない


砂が落ちて、流れる

その音しか聞こえない


わからない

霞んでいく

崩れていく

聞こえない

わからない




心、精神、脳…


我々…?

彼…?

私…?




誰?

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