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やはり姉の様子がおかしい 1

久々?の姉登場回

10/7までに続き投稿します

摩理先生と色々あって帰った日の翌日。

朝、目が覚めるといつものように姉が俺の体に跨っていた。

跨っていた!?


「何やってんの!?」

「ふふふ、え?」

「え?じゃないでしょ!いつもは見てるだけっぽかったから許してたのに!」

「大丈夫よ、大丈夫。証拠に膜、見る?」

「見ねぇよ!」

「なぁんだ釣れないなぁ」


姉さんがぶつぶつと不満を垂らしながら部屋を出ていく。


釣れないなぁじゃないよ。

はぁ、焦った。

まさかあんな事をし始めるなんて…。


そんな事を考えているうちに、ふと先生との事を思い出した。

あの状況は、あの時と酷似している。

思い出したら顔が赤くなってしまった。

落ち着く為に、深呼吸をしながら一階に降りる。

ついでに、姉さんとすれ違う時に睨んでやった。

だが、姉さんはそれを見て小動物を見るような目で愛でてきた。

思わず顔が引き攣る。


「ご飯出来てるからね」

「あ、うん」


最近、姉の様子がおかしい気がする。

さっきもそうだが、やけに上機嫌な気がする。

上機嫌なのはいいのだが、摩理先生の時の様にいつもなら止めるものを止めなかったりなど、色々おかしくなっている。

誰と電話しているのかは知らないが、電話の量も多くなっている。


「ごちそうさま」

「はーい」


おかしいなと思いつつも自分の部屋に戻る。

自分の部屋に戻ったのはいいものの、特にすることが無い。

ゲーム、勉強、マンガを読む。

色々出来るが、今あるものをやりたくない時もある。


「うーん」


部屋の中を、考えながらうろつく。

すると、突然部屋の扉が開いた。

もちろん姉だ。


「隼!デートに行こう!」


まるでさっきまでの俺を見ていたかのようなタイミングである。


「暇だから別にいいけど」

「よし、じゃあ着替えて早く準備して!」

「お、おう」


着替えを済ませ、財布とスマホをバッグに入れてリビングへ向う。


「あ、きたきた。早く行こ」

「そんなに焦らなくていいじゃん」

「二人でデートなんて久しぶりじゃない?だからよ」


デートと言えばデートだが、帰りにいつも二人で帰ってるじゃないか。


「それで、どこ行くの?」

「うーん、食材の買い物もしたいから、ショッピングモールかな」

「いつもと変わらないじゃん」

「朝からは無いでしょ?」

「まぁそうだけど」


だとしても変わらないと思うんだがな。




ショッピングモールに着いた。

休日なだけあって、人は大勢いる。

スーパー、服屋、スポーツ用品店、雑貨屋、ファストフード店、色々ある。

ショッピングモールだから当たり前か。

いつもはスーパーで野菜などを買っているだけで、ゆっくり見て歩く機会が無かったからこんな事を思ったのかもしれないな。


「隼は何か欲しいものある?」

「いや、特にないけど。姉さんは?」

「私は服でも見ようかしら。隼が私に似合う服を選んでくれたらいいな♡」


そんな事を公共の場で言わないでくれ。

カップルだと思い込んだ人達が、こちらをチラチラと見ているような気がしてならない。


「付き合うよ」

「やった!」


姉が、ぴょんと小さくジャンプしながらガッツポーズをする。

そんなに喜ぶ事なのだろうか?


服屋に行って、ああでもないこうでもないと試着を繰り返す姉。

正直な話、俺に服を選んでくれと言われても、何が流行りなのかとかがさっぱり分からない。

頼むから俺に聞かないでくれ、というのが本音である。


「ねえ、こっちとこっち、どっちがいいかな?」


やっぱりこうなる。


「自分の好きな方は?」

「両方」


おいおい。


「自分に似合うなって思う方は?」

「うーん、分かんない」


おいおいおい。

どうしたものか。

もうどうにでもなれ!

左だ!


「ひだ…」

「あ、こっちの方がいいかも」


姉が、さっき手に取っていた二つとはまた違う服を手に取った。


「それにするんだね?」

「うん、これにする!」

「じゃあ、レジに持っていきなよ」

「うん!」


店の外へ出て、会計をする姉を見届ける。

スマホを見ると、既に昼を過ぎていた。


腹が、減った。


某グルメ漫画の様な映像が脳内再生される。


「お待たせー」

「腹減った」

「そうね、そろそろ何か食べようか」



フードコートに来た。

様々な店がある為、何を食べるか迷う。

久々にラーメンでも食べようかな。


「俺は決まったけど何にする?」

「私も決まった。注文しておいてくれない?」

「え、分かった」


トイレにでも行くのだろうか?

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