悩みの種はどんな種?
今回はちょっとHです。
夏休みが終わり、新学期が始まってしまった。
二学期の…いや、これからの俺は、ある悩みを抱える事になる。
二学期から授業が始まる事も一つの悩みだが、それよりも重大な悩みが増えた。
この学校の体育教師である、摩理先生がドMであるという事である。
別に関わらなければいいではないか、と思うが何故か嫌な予感しかしない。
何故かは分からないが、思い当たる所といえば奈々弥があの場にいた事である。
それに、関わらないと言われても必ず体育の授業で会うことになり、下手したら何かの委員に決まってしまった時に担当教師が摩理先生かもしれない。
確率は低いとはいえ、無い話ではない。
そして、悩みの種は既存のものもある。
姉、そして幼馴染みの奈々弥…。
いずれも女性というのがまた面倒なのである。
あ、奈々弥への悩みも少し変わったんだった。
摩理先生の衝撃事実を知った時、同時に奈々弥がドSな女の子に変貌していたという事実も知ってしまった。
先生の方が衝撃的過ぎて、奈々弥の事が頭の隅の方に追いやられてしまっていた。
昔からストレートにものを言ってしまっていて、この学校でも女王様という愛称で一部の男子から絶大な人気を誇っているのもあってか、さほど衝撃は無かった。
「はぁ…頭が痛いな…」
姉さんには早く弟離れをしてほしいものである。
奈々弥は、他に玩具を見つけてそれを虐めてくれれば済む。
目をつけられた人には申し訳ないけれど…。
先生に関しては、まだどうしたらいいか分からない。
「こんな事を悩んでいる俺は、一体どこへ向かっているのやら…」
今日は始業式があったが、摩理先生とは運良く会わなかった。
これが続けば良いのだが、やはりそうはいかないのが現実である。
「今日はもう寝よう」
俺は布団に入ってから随分と悩み続け、やっと寝に入ることが出来た……。
ん?
なんで俺は立ってるんだ?
気がつくと、俺はマンションらしき建物の二階に立っていた。
「ここが私の部屋よ、早く上がって」
え?
摩理先生?
「何ぼーっとしてんの?早く上がりなよ」
どうなってるんだ?
さっき俺は寝たばっかりじゃなかったか?
夢だとしても、やけにリアルだ。
「ちょっと汚いけど」
「あ、いえ、十分片付いてると思いますよ」
つい話してしまったが、今目の前にいる人は摩理先生だよな?
どうしてこうなった?
玄関を上がると、リビングに案内された。
「いやーごめん、作業手伝ってほしいとか言って」
先生が、資料らしき紙の束をテーブルに置きながら俺の向かい側に座る。
俺は作業を手伝いに来たのか。
それにしても夢の中とはいえ、ここが先生の住んでいる部屋だと思うと緊張するな。
「大丈夫ですよ」
「そう?でも、体育教師がどんな作業してるんだって思わなかったかい?」
あ、確かにそう思う。
数学などの科目の教師なら、プリントの採点などをしているだろうと簡単に想像できるが、体育教師は実技以外で何があるかが想像つかない。
「何してるんですか?」
「道具の管理とか、プリント印刷したりとか、それ以外の事務作業とかかな。成績つけたりとかもしてる」
これ、手伝う所あるのか?
正直、こう思わざるを得ない気がする内容だ。
「手伝う所あるのか?って思ったでしょ」
「な、なんでわかったんですか?」
さっきから俺の考えていることを見透かされているような気がする。
「まぁ、本当は作業手伝ってほしいって言うのは嘘だから」
は?
先生は何故か立ち上がる。
「本当は、君にこういう事をしてもらいたかったから呼んだんだ…」
先生は着ていたスーツを脱ぎ、縄で縛られた体を俺に見せつけてきた。
「じょ、冗談ですよね?」
「いや、冗談じゃない」
先生が俺に近づいてくる。
「やめてください、教師が生徒にそういうのを求めるのはダメかと思います!」
「いいじゃん、そういう関係になろうよ。女の体、気にならない?私にだったらどんな事してもいいんだよ?」
先生に壁へ追い詰められる。
先生が俺の手を取り、その手に自分の胸を触らせようとする。
「せ、先生!やめてください!」
先生が、自分の胸を俺の手が鷲掴みにするのを、ハアハアと息を荒らげながら火照った表情で待っている。
もう少しで先生の胸に俺の手が当たる…。
その時、俺は何かに背中を押されたように布団から上半身を起こした。
「はっ!?」
窓を見ると、外はすっかり明るくなっていた。
「やっぱり夢か…」
ものすごく淫らでおかしな夢だった。
ものすごくリアルで、本当に先生とあの場で話しているような感覚がした。
「まさか、正夢とかにはならないよな…ハハハ…」
何故か、正夢になってしまうのではないかと不安で仕方がなかった。
「顔を洗いに行こう。気分を変えなくちゃ…」
そして、今日の授業に体育があった事を俺はすっかり忘れていた。
作者は教師の仕事について、一切知識を持っておりません。
全て想像です。