2体目の召喚獣
ダジン武具店を出た俺はそのまま東門へと足を向けた。東の平原で2体目の召喚獣としてアーマーを召喚するためだ。イベント期間中はコボルトが出てこなかったためLv上げが出来なかったが、イベントが終わった今ならコボルトも復活したため、召喚して準備を整えたらLv上げをするつもりだ。
そんなわけで今俺は東門を出ようとしている。そんな俺に向けてなじみの門番さんが話しかけてきた。
『オウ、今日はどうした?もう遺跡は決まった日にしか出てこないんだろう?』
「平原で2体目の召喚獣を呼ぶつもりなんだ。そのままコボルト狩りだよ。」
『ほう?お前さんもとうとう2体目を持つか。召喚士は3体召喚獣を持って一人前だから頑張れよ?』
「そうなのか?」
『なんだ知らなかったのかよ?と言っても俺も詳しいことを知っているわけじゃあないけどな!ただ、召喚士は3体召喚獣を呼べて一人前ってのは知っているんだよ。』
「そうだったのか。今度召喚士ギルドで聞いてみるかな?」
『気になるならそれがいいだろうな。なんにしても今日は気を付けろよ?召喚した直後の召喚獣はまだ弱いんだし慎重にな?』
「ああ、そうだな。忠告ありがとうな。」
門番は『いいってことよ!』と言って俺と別れた。それから東門から数歩ほど横に離れたことを確認していよいよ召喚することにした。
「さてと・・・確か新たな召喚獣を召喚するには、メニュー画面を開いて・・・・」
メニュー画面を開いたら自分のステータスを表示して固有スキルの≪召喚数+1≫に指を触れる。すると・・・
<新たな召喚獣を選択してください>
そんなシステム音が響き、3種類の召喚獣タイプが表示され試しに獣タイプに触れてみると犬、猫、熊と並んでいた。もう一度獣タイプに触れるとそれが消えた。
「ふむふむ、こうやって選ぶのか。では早速アーマーを選んでと・・・」
目的である魔法人形タイプからアーマーを選択すると、目の前に魔法陣が出現し光を放っている。それから中心地点に蛍のような光が集まりだし人型の形になる。光を消え魔法陣も消えた後に残ったのは無骨な全身鎧だった。
「ほうほう、これが最初のアーマーの姿か。」
目の前のアーマーは鉛色に輝く特に特徴のない全身鎧だ。鎧の種類としてはプレートアーマーと呼ばれるものだろう。正直、あまりかっこよくはないな。ヴィレッタさんのローズは金の装飾や飾りがあって中々派手だったんだがな。アーマーは末端の騎士でハイアーマーは騎士隊長って感じかな?
そんな感想を抱いていたら、システム音声でこれから召喚するときは「召喚〇〇〇」と呪文の後に召喚獣の名前を呼ぶようにと注意がされた。その後に名前を決めてくださいと言われた。
「よし、アーマー君。君の名前は今日からガレスだ。よろしく頼むな!」
そう俺が言葉をかけると、ガレスは直立不動の姿勢から頭を軽く下げた。アーマーは発音することができないので意思疎通は行動で返される。さてさて、ガレスのステータスを見てみるか。
名前 ガレス 種族 アーマー
Lv1 HP130/130 MP50/50
筋力 10 体力 18 俊敏 8
器用 10 魔力 6 魔防 8
スキル: <空き> : <空き> : 異常状態耐性Lv1
体力が一番高く筋力、器用がともに二桁かこれは確かに高い方だな。さてさて、ついでにスキルも選択してっと・・・・
スキル: 剣術Lv1 : 盾術Lv1 : 異常状態耐性Lv1
これでよしっと。あとは装備だな。
「ガレス。武器はしばらくこれを使ってくれ。」
そう言って俺は、アイテムボックスから取り出した剣と盾をガレスに渡した。名前と性能はこんな感じ。
アイアンソード 品質:3 耐久値:100/100 レア度:☆☆
鉄鉱石で作られた直剣。作り手により丁寧に作られた為、品質は高い。
効果: 攻撃力+7
装備適用値: なし
アイアンシールド 品質:3 耐久値:110/110 レア度:☆☆
鉄鉱石で作られた円盾。作り手の工夫により耐久値は高め。
効果: 防御力+8
装備適用値: なし
最初と言うことで、これらの武具をタジン武具店で買っていたのだ。お値段は1800カロンだった。ちなみに、ゲームの最初に亜人タイプやアーマーを選ぶと、召喚獣たちにスキルを決めた段階で初心者武器が手に入るらしい。
さらに言えば、この武具の製作者はタジンさんだ。ドル爺さん曰く最初の武具は壊れてもいいように性能の良いのは買わずに、耐久値の減りや回復タイミングに慣れてから性能のいい武具を使った方がいいと言われたのだ。
渡された剣と盾をガレスは、手に持って振るってみた。しかし、納得いかないのか今度は反対の手で剣を振るい盾を構えてみた。今度はしっくりきたのかどことなく嬉しそうだ。ガレスは右手に剣を左手に盾を持つのに落ち着いたようだ。
「どうだ?扱えそうか?」
俺の言葉にガレスは力強く頷いた。
「よしよし、では続けてスキルチケットも使うとするか。」
そして俺はスキルチケットを取り出して、口頭で使うことを宣言する。
「スキルチケット使用。俺のスキル枠を増やしてくれ。」
そう言葉にした瞬間、スキルチケットは光の球体となり俺の体に吸い込まれた。ステータスを確認してみよう。
プレイヤー名 フレン 職業 召喚士
固有スキル: 《召喚術》 《鑑定》 《召喚数+1》
スキル: 指揮者Lv46 : 召喚獣器用上昇Lv41 : 召喚獣俊敏上昇Lv40 : 防御指令Lv37 :採取Lv21 : 採掘Lv22 : 釣り人Lv1 : 解体人Lv29 : 新 <空き>
よし増えてるな!早速新たなスキルの追加しよう。その結果こうなった。
スキル: 指揮者Lv46 : 召喚獣器用上昇Lv41 : 召喚獣俊敏上昇Lv40 : 防御指令Lv37 :採取Lv21 : 採掘Lv22 : 釣り人Lv1 : 解体人Lv29 : 急所技術Lv1
追加したのは【急所技術】だ。前回のイベントではゴーレムと戦ってから攻撃力不足を感じていたのだ。ジークはアーツを覚えないからこその選択だ。ガレスもどちらかと言えば防御能力が高い方だし、両者の短所を補ってくれるだろう。【攻撃技術】とどちらにしようか迷っていたが、クリティカルに惹かれて選んでみた。
「よし、ガレス待たせたな。では何度か戦ってみよう。付いて来てくれ。」
ガレスは頷いて、先を行く俺の後ろに付いていてくれている。
コボルトを探しながら周囲を見渡すと、俺のほかにも進化してない召喚獣を連れたPCが目立つ。俺と同じようにイベントが終わったので新たな召喚獣を召喚したPCだろう。
一番多いのはオークだが、2体ほどスケルトンを見かけた。そう言えば提示板の方でも何やらスケルトンが話題になっていたような?そんなことを考えていたら目の前にコボルトが現れた。
「出てきたな。ガレス戦闘準備だ!」
そう言うとガレスは俺の前へと出て、円盾を前に構え剣はいつでも繰り出せる様に肘を若干曲げて下段に構えている。コボルトは手に持っている手斧を頭上に構えいつでも振り下ろせる体勢だ。
ガレスとコボルトの睨み合いが続くが、痺れを切らしたのかコボルトがガレスへと突撃し手斧を振り下ろそうとした。
「ガレス!盾で弾いて、剣で突き刺せ!」
指示を出した直後にガレスは腰を落とし盾を頭上へと角度をつけて構え、コボルトの手斧が盾に当たる瞬間に盾を横へと振るった!すると、指示通りに手斧は弾かれコボルトは体勢が崩れた。
その隙を逃すことなくガレスは剣で相手の首を狙い一気に突き刺した!すると、突き刺した場所で赤いエフェクトが発生してガレスはそのまま突き刺した剣を横へと斬り抜いた。すると今度の赤いエフェクトは先ほどよりも派手だった。
まだHPが残っているのだろう。コボルトは後ずさり息も絶え絶えと言った様子だ。俺は追加でガレスに指示を出した。
「今だガレス!コボルトに盾で突撃して剣で追撃だ!」
そう指示を出すと、ガレスは円盾を前方に構えてそのままコボルトに向かって行った。そのスピードはLv1にしては早くコボルトも驚いて対応が遅れるほどだ。ガレスはそのままコボルトに激突してコボルトは数歩後ずさった。
ガレスはさらに追撃するため、一歩近ずき、剣を横へと振り抜いた。この攻撃はコボルトを見事にコボルトに当たり派手な赤いエフェクトを発生させ、そのままコボルトは光の粒子となり倒せたようだ。
「え?もう終わりか?・・・・ガレス強くないか?」
ガレスの初戦闘は圧倒的だった。
ステータス表記は次回で。次の更新は3日後予定です。




