裏話 運営サイド02
今回は運営のお話パート2です
フレンが【アヴァロン】のギルドマスターアーロンに出会ってリアルで数日たったある日のある場所では・・・
「ーー以上がギルド【アヴァロン】のメンバーとギルドマスターがPC名フレンに行った迷惑行為の全容です。」
「そうですか・・・ご報告ありがとうございます。」
ここはゲーム会社おるらんどの社長室、今ここでゲームマスター白石が社長にゲーム内で起こったあるPCの問題行為について説明して今終わったところのようだ。ゲーム内で起こったトラブルを社長になぜ知らせる必要があるのか?それには3つ理由がある。
1つ目、今回の問題は罰が最低でも何日かのアカウント停止であるためだ。アカウント停止はPCが受ける罰では2番目に重い罰だ。1番はアカウントの削除だ、そして今回は最高で削除まで行く可能性があるため社長も知っておくべきなのである。
2つ目、今回被害にあったPCが運営側でいい意味で注目されているPCだからだ。しかも注目するきっかけを作ったのがほかならぬ社長なのだ。ゲーム内で初めて称号を手に入れ、召喚獣の中で不遇扱いされているゴーレムを選び、NPCとも友好的に付き合う彼を社長がモニターするように指示したため、彼の行いは運営側では知らない者はいない。その行いが運営として有難い物であればなおさらである。
そして3つ目は・・・・
「しかしまたあの問題児たちですか・・・・」
「ええ、そうなんですよ・・・どうやら我々の見通しは甘かったようです。」
「それについては、貴方にも謝らないといけません・・・損な役回りをさせてしまいました。」
「これが私の役割です。分かった上でやっているのですよ?」
「けじめの問題です。すみませんでしたね。」
今の会話で出た問題児これが3つ目の理由である。【アヴァロン】のメンバーは全員が運営から問題児扱いされているのである。
彼ら【アヴァロン】の問題行為が運営の目に留まったきっかけは、以前の会議でNPCに暴言を言ったPCがNPCに厳重注意や逮捕をされたことについて詳しく調べた所、ほとんどが【アヴァロン】のメンバーだったことが明らかになった。
それをきっかけにして【アヴァロン】についても調べた所、出るわ出るわ問題行為の数々。初心者相手に自分ギルドに入るように強要したり、入ったら入ったで廃人プレイを強制する始末。それについていけず脱退したPCに対する誹謗中傷、他のPCにはトップギルドだと言い待遇や態度を改めろと言わんばかりの姿勢、などなどと挙げられる。しかしこの情報は一部以外が他のPCには知られていない。被害にあったあるいは目撃したPCは関わり合いになりたくないと情報を広めないのである。広めたら広めたで何をされるかわからないというのもあるのだろう。
それを知ってから運営は彼らを問題児として扱い、どうするべきかと頭を悩ませていたのである。罰を与えるという意見も出たが、被害者が通報していない現状ではそれも難しい。しかも悩んでいる最中に新たな問題が発生、掲示板による嘘の散布。これにも頭を抱える形になった。
だがこの問題については、嘘の一番の被害者であるPCの関係者が、それが嘘であると確かな証拠を提示して看破して見せた。これがきっかけで【アヴァロン】はネットゲーマーから内外問わず叩かれる騒ぎとなった。これで素直に謝罪をすれば事態は沈静に向かったのに、状況を理解していないような一文が【アヴァロン】から発信されまたも騒ぎになった。
さすがにここまで大きくなれば、運営としても動くべきとの意見が社員全員から出て、動くことに決めた。
なお、社長以下関わった全員が今までの悩みを晴らすかのごとく、どういった罰を与えるか真剣に話し合ったとのこと。
会議の結果、嘘の情報を書き込みさらにその情報を煽る自作自演をした、【アヴァロン】のメンバーには三週間のアカウント停止。さらに彼らを止めずに事態をさらに広げたとして、残りのギルドマスターを含むメンバー全員に警告と厳重注意を行った。
しかし、停止処分にしなかったメンバーにゲーム内で警告と厳重注意を行った白石からこんな報告がされた。
「あれは子供以下ですね、近いうちにまた騒ぎを起こしますよ。」
白石が言うには【アヴァロン】のギルドマスターはなぜ自分たちが罰を与えられたのか、理解していないというのだ。そんな馬鹿なと報告を聞いた全員が思ったが、その時の様子の映像を見た全員が白石の報告に納得した。
その映像には、「我々は何も悪いことはしていない」と言わんばかりの態度や言動、さらには「問題を起こしたメンバーはもうギルドから脱退させたから我らは無関係だ」と言う始末である。これを映像で聞いた社員全員が「何言ってるんだこいつは」と思ったのは無理もない。
そんなことがあり、運営は彼ら【アヴァロン】を監視していたのである。態度があまりにもあんまりだったため、また問題を起こすときには迅速に対応するためであった。もっともリアル時間で1週間も経たずに問題が起こるとは思わなかったが・・・
「しかし今度は、アカウント停止・・・いえ、もう削除も検討しませんといけませんね。」
「それについてですが、今回被害にあったPCにも罰について意見を聞いてみたのですが。」
「そうなんですか?何と言っていましたか彼は。」
「最低1週間のアカウント停止。およびもう一度問題を起こした場合、問答無用でアカウント削除を行うと警告ですね。」
「今回の件でアカウント削除まではいかないと?」
「私も似たような質問をしましたが、仏の顔も三度までと言っていました。あとだからこそ3度目はゆるさないそうです。」
「引用が微妙に違うような気がしますが、言いたいことはわかります。」
「そして彼の意見を参考にして、アカウント停止の期間は2週間に変更して後はそのままにしようかと思います。」
「2週間・・・なるほど例の期間を丸々つぶすわけですね。」
「はい、ゲーマーならかなり痛い罰になりますからね、それに我々が頭を悩ませて作ったあの企画に彼らのようなPCには参加してほしくありませんから。」
「なるほど、わかりました。彼らの罰はそのようにしてください。そうと決まれば、次の会議は色々忙しくなりますよ。」
そう言って社長は白石と共に社長室を出て行った。向かうは会議室。そこでPCたちに楽しんでもらうためにある企画についての話が行われようとしていた。




