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第二回公式イベント⑮  切り株と誘い

お待たせしてしまい申し訳ない。

翌日。思ったよりも早く仕事が終わったので、久しぶりにゆっくりと家で休んでいる。その間に俺はサラオンの掲示板を見ているのだが、俺のおサルさん情報が火付け役となり特殊な魔物探しに集中するPCが多いらしいな?


俺以外にタテゴトアザラシによく似た特殊な魔物に出会ったPCが居るらしく、そのアザラシ君は拠点で過ごしているとのこと。現在は農業系PCと生産職PCが協力してため池を作ってるんだとか。


水中にも対応した魔物だし、水場は近くに有ったほうがいいと考えたらしい。もっともアザラシ君が可愛すぎて親バカのように考えた結果かもしれないが。


ある程度の情報を見た後に俺はサラオンへとログイン。もうすでにログインしていた全員と今日の話し合いを行う。まずは生産職のヴォルフにドル爺さんとタケルから。


「一番大きな家の修復は終わったからな。次は町を囲う柵を作るつもりだ」

「出入口はゴーレムが通れるように大きくするが、他はなるべく丈夫にするつもりじゃ」

「僕はいろいろ料理を作ってます」


次に農業系生産職のククルとカルラにトドロキの三人。


「薬草が収穫できて予想以上に品質が高いからもっと畑を大きくしようと思う」

「そうすれば薬草畑と食料畑と分けられるからな」

「もし探索で何か新しい植物が手に入ったら遠慮せずに知らせてくれ」


次に俺たち戦闘系PCの行動。まずジェイクとダイスの二人は・・・


「俺たちは森のもうちょい奥へ行ってみようと思う」

「それでフレンさんも来てくれるとありがたいんですが・・・」


二人にそう言われたので俺の予定も話す。


「俺はおサルさんたちの様子を見に行くつもりだ。それで拠点に来るか誘ってみる」

「お? そりゃ確かに重要だな」

「では探索は僕たちに任せてください。二人だけですので無理はせずに慎重に行動します」


そんなわけで早速あの大樹の広場へと向かう。連れて行く召喚獣はガレスだ。ジークも紹介したいが、さすがにまだ警戒されるかもしれないので遠慮した。


向かう道中で出会う魔物たちを倒しながら進むのだが、ちょっと違和感を感じていた。そろそろ見えてくるはずの大樹が一向に見えてこない。


マップを見ているので方向は間違いないはずなのに。何やら嫌な予感がして目的の場所に到着した時その予感が的中したことを知った。


「おいおいこれは・・・」


そこにはあの立派だった大樹が切り倒された跡である切り株が残されていた。どうやらこの大樹は採取できる物だったらしいな? 俺は伐採スキルを持ってないから気付かなかった。


「おサルさんたちはどこかに移動したのか?」

「キィ~・・・」


ここに住んでいたおサルさんたちを心配すると近くの茂みから出てきた。以前に出会ったおサルさん全員が順番に。ただその様子は明らかに落ち込み元気がない。


「「「「キィ~」」」」


おサルさんたちは切り株の前でとても悲しそうに鳴き落ち込んでいる。よほど心地い住処だったらしいなあの大樹は。


なんてことを考えていると俺たちが来た方向からホーンラビットが2匹やってきた。


「「「キィー!?」」」


おサルさんたちは慌てたり怯えたりと軽くパニックになった。


「あのウサギの相手は俺たちがしよう。やるぞガレス」


ガレスを促して前に出てあっという間にホーンラビットを倒す。目の前で倒されるウサギを見て、多少落ち着いたおサルさんたち。そんな彼らにいくつか確認しようかね?


「あの大樹が他の狂暴な魔物をここに来させないようにしてたのかい?」

「キィー」


俺に一番懐いていると思われるおサルさんが頷いてくれた。


「じゃあ、ここは安全じゃなくなったのか・・・」


それならと俺はおサルさんたちに提案と言うか考えていたことを打ち明ける。


「なぁ? 俺たちの住処に来ないか?」

「「「キィ?」」」

「少なくともここに居るよりは安全だぞ? 俺以外の人間もいるが皆いいやつばかりだ。考えてくれないか?」

「「「キィ~」」」


俺の言葉に考えるしぐさをしてくれた。その後はおサルさんが全員で固まり何やら相談しているのか? それはともかく鳴き声のキィっとなくたびに尻尾が揺れる光景はなかなか可愛いな。


やがて結論が出たのか俺の前で横に並び、代表なのか多分一番最初に遭遇したおサルさんが・・・


「キィキィ!」


ぺこりとお辞儀をした。多分ではあるがよろしくお願いしますっと言っているのかね? 他の子もお辞儀をしているし、間違いないかね?


「じゃあ、案内するよ。危ないから俺のそばに居てくれるかな?」

「「「キィ!」」」


などと言ったらおサルさんたちが俺に登り始めた。そして出来上がったのは頭と両肩に背中におサルさんが陣取ってしまった。背中のおサルさんは落ちないように両肩のおサルさんが尻尾を腕に巻き付けている。


さらに小さなおサルさんが二人俺の両腕に尻尾を巻き付けて、変な形の握手状態だ。まぁ、おサルさんたちは楽しそうな鳴き声を上げているし、俺も思ったほど動きにくくないからいいか。


「ゆっくり行くからガレスもいつもよりゆっくり進んでくれ」


ガレスに指示を出して先頭を進んでから俺も足を踏み出す。あの住処をおサルさんたちも気にってくれるといいんだがな。



次回も未定です。近いうちにまた近況報告を書きますね。

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― 新着の感想 ―
[一言] いつも楽しみにしてます。
[一言] プレイヤーの採取行動が現地動物の住処を奪う行為になるっていうリアルさがあるんですねぇ その辺の慎重さも求められるのかな
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