プロローグ
第2章始まります。
『アーニアの神気が消えた。』
暗闇のなかで蠢くものが呟いた。
『おそらく我との闘争に気をとられて、ジルズあたりの勇者に討たれたか?であれば次にアーニアが復活するのは60年後か。その間にアーニアの領域に災厄を振りまくのもまた一興なり。わが勇者よ。アーニアの領域へ侵攻して災厄をふりまけ。』
「お任せください。我神よ。」
闇の中より現れた男が跪くといつに間にか現れた男が立ち上がり声をあげる。
『行け、我が勇者。ビリー・アグナロットよ。災厄の王の名に恥じぬよう世界にを災厄で染め上げるのだ。』
その言葉を聞いたビリーは恭しく頭を下げると闇の中へと消えていった。
『この私を満足させるのだ。ハーッハハハハハハ。』
災厄神デルオーズはそう言いながら闇の中へと消えていった。
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アルトリアに来て二週間が過ぎた。
私たちは近くの街タニアに移動すると予定通りギルドへの登録を行った。冒険者ギルドで六花と海人が異世界召喚物のテンプレが起きずに悔しがっていたが次の日に子供たちと狩ってきたモンスターの素材を納めた際にギルドランクがはねあがった。
さて、なぜこの街に二週間も留まっているかというとギルドの規約によるものだ。そもそも、各ギルドには登録者の階級を示すギルドランクというものがあり最上位の特級のほかに、1級から5級迄あり、5級からスタートすることとなる。有効期限についてはそれぞれのランクで分かれており、1級の場合は2年間依頼を受けなくても問題ないのだが5級の場合3ヶ月依頼を受けなければ資格を失効してしまい、再度登録するためには2年たたないと再登録できない。そしてもう一つ重要な規約があり初めてギルドに登録した場合、登録した街へ貢献するためことが4級へのランクアップ条件となっている。言い換えると初めて登録した街でしかランクアップ出来ないという事である。
冒険者ギルドと魔術士ギルドについては登録二日目でギルドランクがはねあがり2級となっているのだが問題は建設ギルドの方である。アルトリアは測量技術が全く発達しておらず建物や道については依頼を受けた者がその場で作りあげるといった方式をとっていた。実際に私たちが建設ギルドに登録したあとに確認した依頼の中に測量の仕事はほぼなく、有ったのは街の地図を作るというものや街の中を流れている川に橋をかけるための仕事を請け負った職人たちのサポートというものだった。私と大地君は後者の仕事を受領して翌日より現場に入ったのだが案の定、設計図面がなく現況図もなかったため現地の現況を測るよう指示を受けたた。そこで平板測量をするためにアリダードなどの道具と50メートルテープを用意して測量を開始した。始めのうちは大地くんにポールの立て方やどういう場所を測るかを教えながら作業を進めていた。始めのうちはこの方法で現況を測定できるはずがないと笑いながら眺めていた職人たちだったが途中段階で確認しに来た親方が図面を見て驚いていた。もともとこの国の測量は歩測では測り、だいたいの縮尺で図面を作成するというものだった。そもそも、長さを示す単位は過去の転移者が教えていたらしいがそれを明確にしていなかったため、1メートル=一歩という風にだいたいの測定で行っていたらしい。今回、私が持っていた50メートルテープや金定規、三角スケールなどの長さを明確にするものの存在は職人たちの好奇心を大きく刺激してしまったらしく、親方衆を筆頭に譲ってほしいという声が殺到した。しかし、現物を譲る訳にはいかないので測量をしている間の時間で定規やテープを作って見てはどうかと提案したところ木工の得意な親方が作成することになった。テープについては素材が無いのでどうするか相談されたので細いロープに五センチ単位で印を着けるよう指示を出しておいた。アリダード等の測量道具についても予備の物を貸し出して模造品を作成してもらうこととなりそれに伴って測量をしながらアリダードの使用方法も教えた。
新しい技術を教えたことと距離の測定についての明確な枠組み、新しい道具の開発のなどの功績により一週間でランクアップを果たした。しかしだ、まさか工事の測量について聞かれることになるとは・・・。とりあえずは現地の水平の取り方や傾斜のつけ方については某テレビ番組でアイドルが無人島開拓を行っている方法を教えた。それ以外のことについては世界図書館での検索をしまくり何とか契約の2週間が過ぎて作業を終えることができ、ようやくタニアから出発することとなった。ちなみに娘たちに色目を使ってくる冒険者たちを逆さに吊るしたため『恐怖の逆さ吊り製造機』という不名誉な称号がついてしまったことについては割愛しよう。・・・・・・・ちなみに逆さ吊りにしたのは前科持ちだけである。・・・・・・・・・・解せぬ。
リアルの仕事が忙しすぎるためちょこちょこ更新します。




