表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/16

異世界の神は誘拐犯でした。

プロローグ短すぎた。今回長いです。

最後の方のフレイアのセリフを修正しました。

『ようこそ、世界のはざまへ。あなた方はその少年の勇者召喚に巻き込まれました。』

 真っ白い部屋の真ん中にいる何かが語りかけてきた。

「勇者召喚?世界の間って?そもそもあのぼんやりしたのは何なんだ?」

 私は今の状況が理解できず混乱していると何かの一体がパチンと音を鳴らす。すると何かのいた場所に三人の男女が立っていた。その中の巫女風の衣装を着ている黒髪の長い少女が近付いてきた。

『我が名は天照大御神アマテラスオオミカミそなたらの国の大神じゃ』

 その後ろにいるタキシードをきた白髪の老紳士が声をかける。

『我はゼウス。オリュンポスを統べる神だ。』

 最後にその横にいた赤髪の美しい女性が自己紹介をした。

『私はフレイア。大神オーディン様の代理として参りました。』

 ・・・・どうやら何かは神様だったらしい。しかも神様のなかでもトップの方々が私たちの前に現れるとはどういうことだ?

『それはあなた方にお願いがあるからです。』

 ・・・・心読めるらしいな。

『それくらいできなくては神は勤まらんよ。それより我々がそなたらを助けてやろう。』

 ゼウスの言葉に首を傾げる。助けるっていうことは元の場所に戻れるってことでしょうか?

『いや、ここまで来た以上元の場所に戻すのは不可能なのだ。次元の穴が5人分開いておるしそなたらの魂が連動してしまったので時期に飲み込まれてしまう。今のところそなたらは我々が介入することによりなんとか留めておるがそこの少年については奴等のせいで我々が介入できんからのう。』

 ゼウスは大地君の方をすまなそうに見つめている。すると萌花が神様に質問を始める。

「勇者召喚ってよくラノベに出てくるあれですよね?ってことは私たちもチートってやつをもらえるのでしょうか?」

 それを聞いたフレイアがすまなそうな表情をしながら答える。

『いえ、貴方達は巻き込まれてしまったため、むこうの神は何も与えないでしょう。』

 その言葉を聞いた私たちは愕然とした。これから向かう世界って勇者が必要な世界ってことは当然殺伐としてるとこだよね。

「それって私たちは死ねってことですか?」

『むこうの神から見ればそうでしょうが私たちから見れば違います。まずは今回の件について説明させてもらいたいので少し話を聞いて下さい。』

 フレイアの言葉を聞いた萌花達は何かを言おうとしたが私はそれを制して神様たちの方を向いて頷いた。フレイアはそれを見ると勇者召喚について話始めた。

『そもそも勇者召喚と言うのは世界が崩壊しそうになった際にのみ神の力を宿す者を呼び込み世界の調和を保つためのものでした。しかし、そのルールを破り自分達のゲームのために勇者召喚という名の誘拐を繰り返す神々がいます。それがあなた方を巻き込んだ異世界アルトリアの神々です。被害にあっている世界は数知れず様々な世界の神からの苦情も一切聞きませんでした。しかも、もし召喚に巻き込んでしまった人間がいた場合の措置については本来勇者までとはいかないまでも生活できる力を与えなければならないのに何も与えず放置して死なせたり、生きていても奴隷となっているものもいます。それに対処するために各世界を束ねる神々が集まりアルトリアの神々への制裁を行うことが決定されました。しかし、アルトリアに干渉する方法が巻き込まれた人間に力を与えて悪神たちを封神、もしくは滅神してもらうしかありませんでした。近々新しい召喚を行うとの情報を受けた我々は吹雪大地という人間にあたりをつけて監視をしていたところあなた方が巻き込まれてしまったということです。あなた方4人には申し訳ないのですがこれ以上犠牲者を出さないためにも力を貸していただきたいのです。』

 フレイアの言葉を聞いた私はとある結論にたどり着いたため確認した。

「それって単純に力をあげる代わりに誘拐犯を捕まえてくれってことですよね。しかも異世界に行くのは確定してるってことはその話に乗るしかないってことでは?」

『正直いえばその通りなのじゃ。我とて自国の民にこのようなことを押し付けるのは辛いのじゃ。しかし全ての世界の神が決めた決定には逆らえんかったのじゃ。本当にすまんのじゃ。しかし、乗ってくれるのであれば多少の無理は聞くし私を憎んでくれても構わんのじゃ。だから頼むのじゃ。』

 アマテラスはそう言って頭を下げる。それを見た私は決断した。

「分かりました。その依頼は私が請負ます。それにあたりいくつかお願いしたいことがありますがよろしいでしょうか。」

 それを聞いたアマテラスは顔をあげるとほほえみながら答えた。

『なんでも言うがよい。力を与えることはもとよりそなたらへの援助については我の名において文句は言わせんのじゃ。』

 私はその言葉を聞くと思い浮かんだいくつかの条件を口にする。

「一つ目は封神と滅神については私がやります。子供たちにその罪を背負わせることはしたくない。二つ目は異世界で生きていく知識と子供たちを守るための力、そして必要なものを作るための能力をいただきたい。三つ目は子供たちに自分の身を守るために望む力を与えてほしい。」

 それを聞いたアマテラスはゼウスとフレイアの方を見る。2柱が頷くのを見るとアマテラスが答える。

『分かったのじゃ。まずは雅人には究極スキルである神殺かみごろしと異世界で生きていく知識として森羅万象しんらばんしょう、子供たちを守るための力として国士無双こくしむそう、必要なものを作るための能力として万物生成ばんぶつせいせいのスキルを与えるのじゃ。さて、萌花とやらはどんなスキルがよいのじゃ?』

 アマテラスの問いに萌花は少し考えた後答える。

「私は魔法が使えるようになりたいです。」

『分かったのじゃ。ただし魔法だけ使えるようになっても知識がないと使いこなせんのじゃ。だから萌花にはユニークスキルである大賢者のスキルを渡すのじゃ。次は六花とやらはどうするのじゃ?』

 六花は萌花が考えていたときにすでに考えていたときにいたらしくすぐに答えた。

「私は怪我をした時や病気担った時に助けられる力がほしい。」

『六花は回復魔法じゃな。であればフレイアが適任じゃ。』

『いいわよ。それであれば六花に与える力はユニークスキルの聖女。回復魔法の他に結界魔法もサービスします。それといつでも私たちと話ができるよう神託のスキルも与えましょう。』

『では、最後に海人とやら。そなたはどんなスキルを望むのじゃ?』

 海人は少し考えたあとに目を輝かせながら答えた。

「僕は・・・武器を使ってみんなを守りたい。」

 それを聞いたゼウスは海人の前に進み出た。

『ならば海人よ。そなたには我が娘アテナより借り受けた武芸百般のスキルを授けよう。聖剣以外のあらゆる武器と防具、武芸を使用できるようなるスキルだ。そなたはまだ若いのだから様々な物を扱われるほうがよいだろう。それと火魔法、雷魔法、風魔法も与えよう。このスキルは武芸百般との相性がよいのでな。』

『それではそなたらに装備を与えよう。雅人には悪神の使徒となった勇者たちと戦うために聖剣エクスカリバー、悪神を封神するために封神剣グラム、そして神を殺す力として滅神剣フラガラッハ、奴らの攻撃を防ぐためにアキレウスの鎧を授けるのじゃ。それと生活に困らんよう向こうの神より渡された旅の資金も預けておくのじゃ。』

『私からは萌花には魔法の杖ガンバンテインを授けます。それとクーフリンより魔槍ゲイボルグを預かってきたので海人に渡しましょう。』

『では我からは六花にヘルメスより預かってきた 神杖ケーリュケイオンを海人には光剣クラウソラスとアテナより渡されたアイギスの盾を授けよう。』

私たちのそばに与えられた装備が現れると次の瞬間4人の体に装備された。

『そろそろ限界のようです。悪神としてのこちらの誘拐しているのはアーニア、デルオーズ、ベルフェノート、ジルズ、アルスレイ、バルガニア、フェターニアの7柱です。ほかの5柱の神トレース、コーリー、レッケル、フォール、ジンはあなた方の助けとなってくれます。あそこの穴を潜るとアルトリアの神の間です。そこにいるのは今回の召喚を行った悪神アーニアです。少年はおそらくアーニアの祝福を受けてしまったでしょう。召喚された勇者と戦えるのは勇者のみですがあなたたち4人とも勇者以上となったので抑えることができるはずです。穴が繋がっているあいだならあなた方に力を送れるのでそれなりの戦いができるはずです。しかし、悪神については神殺しを持つ雅人しか決定打を与えることはできません。封神するか滅神するかは雅人の剣が教えてくれます。お願いします。召喚された者たちを助けてあげてください。』

『そなたらにはできる限りの援助を行った。こちらの神界に伝わる武具を授けたのだから負けるでないぞ。』

『わが国の子らよ。そなたらには本当に申し訳ないのじゃ。』

三柱の神が私たちに頭を下げてきた。神様ってもっと傲慢かと思っていたのだが本当にすまなそうな顔をしている。私はそう思うと覚悟を決めて神に誓った。

「構いません。家族で暮らす場所を守る力をいただいた、それだけで十分です。まずは大地君を助けるぞ。萌花、六花、海人、行こう。」

そういうと私たちは三柱に見送られながら穴を潜っていった。


神は自重しないし曖昧な表現に対しての過剰解釈。リアルでよくあるよね。

って感じで書いてます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ