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次の日、僕らは学校に行った。先生は、何度も家に電話をかけたらしかった。僕らは朝から説教部屋に呼び出され、無断欠席について怒られた。
「じゃあもう、教室戻りよ」
先生の言葉に、僕と純平は立ち上がる。
「あ、純平、先に戻っちょって」
僕がそう言うと、純平は、おう、と頷いて、部屋を出て行った。
「先生」
「ん?」
先生は、少し気まずそうだ。
「父さんが、事故って」
先生が驚いた顔で、僕の方を見た。
「入院しちょん。県立病院に。302号室。ちょっと骨折ったけん、二ヶ月くらい入院するかもしれんけど、元気やけん」
「そう…なら、良かったなあ」
「先生」
「え?」
「…父さんのこと、好きなん」
僕の言葉に、先生はまた、目を逸らす。
「先生」
「…そんなんや、ないよ。やけん安心して」
「先生」
「もう、ほら、教室帰りよ。帰って」
「…わかった」
なんて、わかりやすいのだろう。先生。僕が愛したあなたは、どうして僕の父さんのことを好きなのだろう。それでも、分かってても。僕はこんなに、貴女のことが好きだ…。




