最終話 素直
最終回です。
「…中村。」
「リリカっ…!」
「こんなとこで…何やってんだよ…!」
涙で前が見えない。
「私…間違ってたみたい…現実から目を背けて…」
「俺こそ…素直になれず…リリカを傷つけて…」
「いや、中村は私の唯一の頼れる人だった…」
「そんなこと…」
男が立ち上がる
「おいっ…何したんだ…!研究対象に…」
「研究対象…か。お前はやっぱりリリカを
自分たちの都合としか思っていないな。」
「ぐっ…おい!研究対象!どうしたんだ!
辛い現実より夢の方が楽しいだろう!?」
「それは違う!」
「なんだとっ…!」
「…確かにあの世界は、私にとって都合がいい。
でも、『大切だと思える人』はいなかった。」
「大切だと思える人…?」
「夢だけ見て、現実から目を背けてばっかで、
それってとっても苦しいの…!
ただ不安だけ残ったまま逃げてるだけで、
根本的には何も解決していない。
夢を見るのはいいけど、夢だけしか見ないって、
何も変わらない。…私は…変わりたい。」
「素直な自分にっ…!」
「なんだとお前ら…!研究を返s」
ゴキッ!
「夢が覚めてよかったな。」
「あ、あなたはっ!?」
「俺もやっと覚めた!じゃ、さよなら。」
「あの人は?」
「ふふ、内緒。」
「なんだお前。素直になるんじゃなかったのか?」
「へへ…」
「「…」」
「あのさ。俺、リリカに伝えたいことがあって。」
「えっ…?何…?」
「すっ…
「好きだ!」
「えっ…!?」
リリカの顔が赤くなる。
「いや…そんな…えっ、あー。」
「…」
「…まぁ、私も好きだけど。」
2人の顔が赤くなる。
リリカは黙って、鞄を持っていく。
「あっ、あとこれ!」
イヤホンを出す。
「入学式のやつ、返す。」
「あーありがとう。」
「…一緒に聴きながら帰る?」
「…あーもうしょうがない!わかったわかった!」
「素直になるんだろ?」
「うるさーい!」
素直になったり、
現実を見ることは辛いかもしれない。
だけど、その現実に『大切なもの』は、
きっとあるはずだから。
〜完〜
終わりです!
この作品で伝えたかったことは、
「素直になること」ですね。
大切なものは、いつ失うか分からない。
そういう思いで、作りました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




