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事故に遭いました~俺って全身不随?でも異世界では元気ハツラツ?  作者: サクラ近衛将監
第二章 再起と発展

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2ー2 復帰した健司の世界 その二

 免許の話は置いといて、岡山のマリーナに泊りがけでクルーザーの修理を行い、二週間で俺(健司)の持ち船の整備をやり遂げたわけだ。

 新品同様になったヨットの前部甲板等には、新たに最新のソーラーパネルが据え付けられている。


 このソーラーパネルは、曲面にも使える代物で、表面を覆っている透明な素材は、本来左程の強度は無いんだが、俺(健司)が自前で船体に張り付けた上で、透明素材の強化を図っているから、施工後は自衛隊が持っている20ミリ機関砲あたりでも傷がつかないはずだよ。

 こいつで発電した電気は、最新のリチウム電池に蓄え、船内にある電気設備全てに電力を供給できるようにしている。


 そのための装備と内部改装費に500万円ほどかかったかな。

 但し、電気関係の配線工事については、専門の業者に任せたよ。


 俺(健司)もそこまでの免許は持っていないからな。

 エアコン等贅沢な電気製品も新たに積んでいるから、それらを含めると今回交換したり、新規搭載した電化製品だけで800万円を超えているかもしれないので、船の改装だけで1千万円超の金がかかっている。


 俺(健司)は、半月後の6月初めに、持ち船『シレーヌ号』を福山のマリーナから出航させた。

 行先は、取り敢えず、岡山県鞆の浦(とものうら)と香川県讃岐三崎を結んだ線と、瀬戸大橋の間の海域にある島々だ。


 一つ一つ、島の周囲を周回して周辺海域の探査を行うのが、今回の航海の主目的だ。

 総行程約330キロ(約180海里)を二日から三日掛けて探索する。


 それが終わると、さらに、西側海域で鞆の浦と讃岐三崎を結んだ線と、伊予灘までの海域に存在する島巡りをすることになる。

 こちらもおおよそ二日から三日を予定しているんだ。


 俺(健司)のクルーザーは夜間でも航海できる設備はあるけれど、日の出から日没までを作業時間として、夜間は錨泊して休むことにしている。

 何せ乗組員は俺(健司)一人だから無理はできん。


 二つの区分の島巡りの最中に、広島か新居浜あたりのマリーナ、若しくは、マリーナは無いけれど呉港あたりにお邪魔するかもしれない。

 マリーナに寄港するのは、主として休養のためだな。


 食糧、水、燃料なんかは、俺のインベントリに沢山収まっているから補給の必要は全然ないんだ。

 因みに燃料は、タンクに補給した奴を複製してため込んでいる。


 最初に福山マリーナから出て、本州沿岸に沿って東へ向かい、櫃石島(ひついしじま)から探索を始めたんだが、早速、二日目に香川県丸亀市本島町笠島地区の弁天島西側海域でお宝を見つけたよ。

 海底の50センチほど地下に小判が収められた船箪笥を見つけたんだ。


 船箪笥の特徴的な金具は、錆びてボロボロで、痕跡だけになっていたが、木材部分は比較的形が残っていたな。

 水深が10mちょっとのところなので、普通に素潜り作業でも問題はない深さだよな。


 船の錨を降ろして、その上で実際に潜ってみた。

 海底に降り立って状況を確認し、土砂を取り除く作業を含めて、証拠写真を順次撮ったよ。


 無論GPSで位置測定もしたし、船で方位測定をして、海図に場所を記入しておくのも忘れない。

 さてさて、こういうお宝を見つけた時はどうするかなんだが、『水難救護法』では、この手の古い沈船のものと思われる埋蔵物は、地方自治体又は警察等に届け出ることになっている。


 そこで告示がなされて、所有者が現れなければ、6か月後に拾得者のものになるはずだ。

 但し、文化財の場合はかなり面倒だよな。


 一方で埋蔵品の類は、基本的に当該土地の所有者に帰属することになっていて、今度の場合は、誰にも属しない海底だから、当該海域を管理する国又は地方自治体に帰属することになるんだろうな。

 その場合は、俺が発見者であって拾得者になるわけで、埋蔵金は国または地方自治体に取りあげられてしまうんだが、拾得者の俺がいなければ当該埋蔵金は得られなかった筈だから、拾得者は当該埋蔵品の5~25%の分与を申し出ることができるんだ。


 全部俺のものになるか、それとも二十分の一の額しかもらえないのかは、正直なところ俺にも予測がつかん。

 今回の場合、拾得した小判は142両、それに二分金や一分銀などの通貨も結構あったな。


 それと、引き揚げ作業中に腐食・老朽化していた箪笥が簡単に壊れてしまったので、仕方がないのから内部にあった金銭だけを揚収したんだ。

 生憎とその周辺に船の残骸は見当たらなかったな。


 で、届け先なんだが、一応拾得物として本島駐在所に持って行ったが、駐在所のお巡りさんも扱いに困ったようで、結局は拾得物を持って丸亀警察署に出向くことになったよ。

 俺は一応証拠の資料(写真や海図の写しを含む)と拾得物を丸亀警察署に預け出た。


 後は、警察と丸亀市役所又は香川県庁、若しくは国が協議するだろう。

 俺は、結果待ちで良いはずだ。


 いずれにしろ、連絡先を知らせておいたから、そのうちに何某(なにがし)かの連絡があるだろうと思っている。

 この届出と事情聴取で丸々二日ほどの時間を使ってしまったが、俺は、丸亀港を出港して更なる探索を続けた。


 二つ目のお宝発見は、愛媛県伯方島の東にある津波島中央部の西側砂浜の沖合だ。

 ここの水深は20mを超えていたが、まぁまぁ、海士(あま)ならば素潜りでなんとか作業ができる水深だな。


 あまり深い場所だと実はちょっと困ることになる。

 俺はその倍の水深でも十分に作業はできるが、本来ならばスキューバダイビングが必要な水深だろう。


 そこで素潜りで見つけてきたと言っても、その真偽が問われかねないわけだ。

 実のところ、水深が深い場合、ちょっと位置を誤魔化して浅瀬まで移動させることまで考えていたんだよ。


 で、ここで見つけたのは半径約200mの範囲に3千枚を超える小判と金地金だった。

 文政小判でも10万円から30万円ぐらいの価値があるんだが、これでも江戸時代初期に比べると金の含有率を下げたから一両小判の価値が下がっているんだぜ。


 それ以前の小判だともう少し高いかもしれん。

 慶長小判の金含有量は、約15グラムなんで、含まれる金の価値だけで優に20万円を超える。


 小判の程度が良ければ、より高値で取引されるだろう。

 ただ、まぁ、一挙に三千枚もの小判が市場に出回れば、きっと値は下がるんだろうな。


 慶長小判で金が85%程度、文政小判だと56%前後だから、文政小判一枚の金含有量は多分10グラム程度かな。

文政小判の金の含有量そのものの値段で考えれば約20万円程度で、慶長小判に比べると実質3割ほど価値が下がるんじゃないのかな。


 但し、このほかに金地金(延べ板)が600キロほどあるんで、金の含有率にもよるが、こいつは最低でも100億円を超えるんじゃないかろうか?

 金地金は、海底の土砂に2mほども埋まっていたよ。


 重たいから海底の流れの中で徐々に沈み込んだのかもしれないな。

 重量が4キロほどの地金(延べ板)なんだが、こいつを掘り出すだけで、20日ほどもかかったよ。


 一か所に集まっているものもあれば、そうじゃないものもある

 最終的に7月半ばにはこの海域での探索を終えて、俺は、津波島を管理する愛媛県越智郡上島町の役場(弓削島にある)と伯方警察署弓削駐在所に届け出たよ。


 前回みたいにたらいまわしになっても困るから、駐在所のお巡りさんに同行してもらい、町役場に届け出た。

 後は、警察なり自治体又は国が協議して扱いを決めるだろう。


 今回は金額がでかいからな。

 5%の謝礼だけでも、小判の分で約3000万円、延べ板の分で5億円ほどになるんじゃないかなと捕らぬ狸の皮算用を決め込んでいるぜ。


 こっちも丸亀警察署と同様に少なくとも6か月は待たねばならんだろうな。

 前回は香川県、今回は愛媛県だ。


 残っている他の場所も念のため探索をしたけれど、取り敢えずは探索だけで埋蔵物の掘り出しはしない。

 二度も続けて、小判を拾得すれば、お上に目を付けられている可能性が大だからな。


 三度目の必要が有ったら、時期を改めて、また掘り出しに来ようと思っている。

 それらしき二か所の埋蔵金の場所だけは特定しているんだぜ。


 翌年2月末から3月にかけて、香川県と愛媛県から正式に通知を受けたよ。

 いずれのお宝も国庫に召し上げられ、報奨金として1割の現物が渡されることになったよ。


 俺としては現物を支給されても困るんだが、・・・。

 色々とお役所と相談した結果、結局、金地金62キロを某貴金属店に売却することを勧められ、小判の方は、国庫に属する分と一緒にオークションに出されることになった。


 最終的に金の含有量を精査し、俺の金地金の取り分は、11億円余りになった。

 オークションにかけられる小判は、流石に全部をすぐには売却できんらしい。


 概ね二年をかけて売却することになっており、年に四回、オークションの度に1500万円前後の金が懐に入ってきたよ。

 最終的には、小判でも6千万超の収入になった。


 問題は税金だよな。

 初年度だけで、約11億円の一時所得で青色申告をしたから、税金は地方税も含めて、約6億円になったな。


 手元に残ったのは5億円ほどだ。

 まぁ、元々あまり期待はしていなかったので、予想以上の収入が有って良かったよ。


 これで手元資金はおよそ6億円ほどなので、心置きなく新規事業を始められるぜ。

 他にも、俺の損害賠償というか見舞金も数千万円あるから結構お金持ちなんだぜ。


 まずは社用地の確保だよな。

 福山市引野町に売りに出ている物件が有ったので購入することにした。


 元はソーラー発電をしていた土地だったらしいが、当初の設備の施工状況に問題が有ったけれど、修理・維持費が掛かり過ぎることが判明し、儲けが得られなくなったので問題のある設備を放棄、一部の稼働地域を縮小することにして売りに出したらしい。

 敷地面積は1万5千平米ほどもあるので、当座はこれで十分だと思う。


 社屋と工場を造ればそれなりに体裁も整うだろう。

 どちらかというと山の中なので、土地代は1億円未満とさほど高くはなかったし、二階建て社屋建設費に約1億円、高性能の空気清浄機を組み込んだ工場建設費に1億8千万円程度を見込んでいる。


 そんなに立派な会社を造らずとも必要な生産はできるはずなんだが、世間的な見栄(みえ)というものがある。

 特に見栄え(みばえ)が会社の信用度に関わってくるとなれば、外面(そとづら)だけでも整えておかねばなるまい。


 今のところは、実家に居候の身だったんだが、会社の創設を機に福山駅近くの中古マンションを購入したよ。

 今のところ一人住まいだが、築35年の4LDKで4000万円は少し高いのかな?


 でも駅まで7分は便利だよね。

 最寄りスーパーまでは徒歩10分圏内だし、社屋予定地までだと、車で15分だからとても便利な場所のはず。


 この際だからと俺の持っていた中古車を売って、新車を購入したよ。

 バンタイプで800万もするけれど、車も二年前と比べると結構値上がりした感じがするなぁ。


 そうして中古マンションだけれど、家財道具を購入したら結構な費用が出て行ったな。

 取り敢えず、社屋と工場が完成するまでは、このマンションの一室を工房(アトリエ)代わりにして、仕事をする。



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