第八話
駄文ですが見てやって下さい
次の日、大会本戦はついに始まった
大会本戦は一対一の戦いでコロセウムのような形状をしている建物の中で行われる
本戦は如月学園名物の一つとなり、毎年全席が埋まるそして、実況も付くことになっている
第一回戦 木下優 対 沖野慎悟
「さて、注目の一年生対決です!この二人は、一年生のみで結成されたギルド、ノルニルのメンバーです、ノルニルは一年生だけで結成されたのにもかかわらず、全員が本戦へ出場しています!
さて、この二人はどんな戦いを繰り広げるのでしょうか・・・では、始めて下さい!!」
観客が盛り上がっている中優はいたって冷静だった
「じゃあ、大技を行かせて貰うよ!・・・水よ、その身を凍てつか「ファイヤーボール」せ、ぶふぇ」
優は慎悟の詠文を完成させる前に火の玉を放つ、優は意図してなかったが、その魔力密度は一撃で意識を刈り取るには充分だった
「おーっと!沖野選手、開始三十八秒で気絶か!?・・・し、勝者は木下選手です、まさに瞬殺でした
次回も木下選手には頑張って貰いたいですね!」
優は気まずくなったので足早に会場を去ることにした
ここで、仲間の実力を見極めようと思い優は仲間の試合だけを見ることにした
第二回戦 木下唯 対 神田俊次
「第二回戦は、注目のノルニルから、木下選手が、対して神田選手は、伝統あるギルド、ケルベロスです、木下選手は一回戦で瞬殺した木下選手の妹だそうです、そして神田選手は日本4名家の神田家次期当主です!両者ともに期待がかかります!・・・では、始めて下さい!!」
唯は防御を固めることにした
「ウインドジャケット」
「おーっと!木下選手確実に、守りを固めてきた!神田選手この守りをどう打ち砕くのか!?」
「ファイヤーブレット」
「神田選手、まさかのごり押しか!?」
炎の弾が唯のジャケットを少し削る
「ふっ、その程度の防御か、甘いな・・・全て削り取ってやるよ!ファイヤーブレット!」
俊次は、ジャケットを削り取るために火の弾を連射し始めた
「させない!ウインドランス、ウインドシールド」
唯は右手に槍を、左手に盾を装備した
「木下選手!火の弾の雨を槍と盾でどう対抗するのでしょうか!?」
唯は盾で弾を防御しながら俊次に迫るがどうしてもこぼれ弾がジャケットに当たる・・・ついにジャケットが破壊された時には盾も消え去っていた
「さて、終わらせて貰うぞ!ファイヤーブレット!」
唯は腹を撃たれた、そして気絶した・・・
「勝者は神田選手です!神田選手は、この戦いをファイヤーブレットだけで勝利しました!次回も期待しましょう!」
俊次は自分の勝利を宣言された後、面白くなさそうにその場を後にした
第三回戦 神野葵 対 南野亮
「第三回戦はまたまた、ノルニルから・・・神野選手です!対して相手もまた、ケルベロスから・・・南野選手です!神野選手は日本4名家の神野家次期当主です!・・・では、始めて下さい!」
「・・・・・・行かして貰う、ストロングウインドウ」
「神野選手、強い風で相手を寄せ付けない!」
「・・・・・・音速なる風の刃よ、その速さで敵を切り刻め・・・ソニックカッター!」
「くそっ!・・・強固なる土の殻よ!我が身をその堅さで守れ!ハードシェル!」
ほぼ同時に展開されたが、わずかに葵が早かった
「おーっと!南野選手!若干遅れたせいで、怪我を負ってしまった!さすがに音速とだけあって、かなり痛そうです!」
「・・・・・・サンダーソード!」
葵は、未だに、殻に閉じこもり続けている亮を、雷の剣で切る
「ふふっ」
亮の笑い声とともに殻から霧が出てきた
「神野選手!どうやら、霧に包まれたようです!いったいどうするのでしょうか!?」
葵が霧に包まれた時、葵を中心として霧が周りに吹き飛んだ
「なにっ!」
「これは、いったいどうしたのか!?南野選手の霧が完全に晴れてしまいました!」
「・・・・・・これは、私の能力、マジックミラー、ありとあらゆる魔術を跳ね返す」
「の、能力だとっ!・・・そんな馬鹿な!」
「神野選手は、稀に生まれると言われる能力者だったのか!?これは、南野選手はやりにくい!」
「・・・・・・終わり、サンダーアロー」
魔術を跳ね返されたことで、呆然としていた亮に、矢が突き刺さる
「ぐはっ!」
雷の矢に、吹き飛ばされた亮は、すぐに気絶した
「勝者は、神野選手です!ノルニルのメンバーはすでに二人も勝利しています・・・これは、ギルド大会が楽しみですっ!」
葵は、試合を見に来ているであろう両親の元に向かった・・・その後、衝撃の事実を知るとも知らずに
第三回戦が終わり小休憩が始まった時、優は自分の生みの親を見てしまった
葵の試合を嬉しそうに見ている姿を見て、自分には見せなかったその姿を見て、優の心は苦しくなった
そして、葵の日常を壊したくなかった優はそのまま背を向けた
しかし、優は信哉に見つかってしまった
「優!生みの親に挨拶もしないなんてな・・・冷たい奴だな」
「うるせぇ、お前が俺を捨てたんだろ!じゃあ、話しかけてくるなよ!」
「はいはい、そこまでにしなさい・・・せっかく、再会したんだから」
そう言って、優と信哉をたしなめたのは、雪江だった
「ごめんね、優、あの時は、あなたのことを思ってああしたのよ・・・分家からの弾圧が酷かったから
そこは、分かっておいてね」
優は、捨てられたとばかり思っていたので、両親のことを恨んでいたが、自分を守るために仕方なくやった理由を聞き心に、あいていた穴が埋まってゆくのを感じた
「分かりました・・・」
「しかし、優が葵と同じギルドにいるなんてな・・・正直以外だったぜ!」
この空気を変えるように信哉が話を振る
「俺は、一ヶ月間眠っていたからな、そのとき決めたらしい」
「おいっ優!眠ってたってどういう事だよ!?」
「・・・ミリオンアローっていう技をもろに食らったんだよ!」
「誰からだ!?」
信哉の必死さに驚きながら優は答える
「・・・確か、野田焔とか言う奴だ」
「そこに、誰かいなかったか!?」
「神田俊次がいたな」
「・・・そうか、やはりな」
「どうしたんだ?」
「優!野田焔は危険だ、お前は絶対に手を出すな!」
「ふざけんなよ!俺は、出来損ないじゃないからな!野田焔ぐらい簡単に倒すことができる!」
「お前は、戦って尚、その危険さを分かっていないのか!?そこが、未熟なんだよ!お前は!」
「俺が、あいつを倒すためにどれだけ苦労してきたか、分かってんのか!五十六年だぞっ!」
「・・・五十、六年だと!?いったいどういう事だ?」
「俺は・・・」
優が答えようとした時、後ろで物を落とす音が聞こえた
「とう、さん?」
「葵か・・・今、大切な話をしているんだ」
「何で!?何で、木下君と話をしてるの!?私よりも大切な話って何?」
「あ~あ、話の腰が折れちまった、じゃあ続きは今度な」
優は、葵に自分のことを知られたくなかったので、戻ろうとした
「優、待ちなさい、ここで関係をはっきりさせた方が良い・・・葵よく聞け!ここにいるのはお前の兄だ・・・」
「お、にいちゃん?・・・でもっ、お兄ちゃんは死んだって言ったじゃない!?嘘を吐いていたの!?
ねえ、お父さん!」
葵は、驚きすぎて、錯乱したようだった
それから、十分後、葵はなんとか冷静さを取り戻し、詳しい話を聞いていた
「そうだったのね・・・あなたが私のお兄ちゃんだったの・・・」
「ああ、そうだ・・・俺は、お前が区切りをつけた問題を掘り返すのは良くないと思って黙ってたんだ、悪かったな」
「いいえ、大丈夫です・・・あの、お兄ちゃんって呼んでも良いですか?」
「ああ、構わない」
「やった♪」
「そうだっ!のど乾いたからコーヒー買ってきてくれないか?」
「うんっ、分かった」
葵は、そう言って自動販売機に走っていった
「で、話を戻すけど、俺は、時間の魔術が使えるんだ・・・それを、使って一ヶ月間ずっと、特訓していたんだ、納得したか?」
「・・・そうか、そこまで言うのなら、野田焔は、お前に討たせてやるよ!」
「それと、時間魔術のことは、誰にも言わないでくれ、頼む」
「ああ、分かった・・・自分の子供を困らせる趣味はないからな」
話が終わってすぐに葵が戻ってきた
「はい、お兄ちゃん・・・」
「ああ、ありがとな」
葵に、感謝の気持ちを込めて頭を撫でると葵は、顔を真っ赤にした
「葵、お前の顔真っ赤だぞ、大丈夫か?」
「・・・はい//」
話をしているうちに第四回戦と第五回戦が終わってしまったようだった
第六回戦~第十回戦までは寝ようと思っていたので優はその場を後にしようとした
「優、いつでも神野家に遊びきなさいね・・・あそこは、あなたの家でもあるんだから」
「ああ、いつか行かして貰うよ」
去り際に雪江にそんなことを言われた優は、遠慮なくそう言ったのだった・・・
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