第四話
今回はいつにも増して短いです、すいません・・・
では、駄文ですが本文へどうぞ
傷だらけになった唯の姿を見て優は頭に血が上った
「唯を・・・大切な家族を傷つける奴は許さねぇ!陸也!唯を頼む俺はちょっと行く所ができたからな」
「ちょ、ちょっとまてよ!」
陸也が止めるのも聞かずに優はその場から全力で爆心地へ向かった
数分間走り息も苦しくなった頃、爆発で荒れ果てた土地に二人の男が話をしていた
おそらく、この二人のうちのどちらかが爆発を起こしたのだろうと思い、優は近くにあった物陰に隠れて話しを聞くことにした
「------と言う、以後お見知りおきを、神田俊次殿」
「ふんっ、その話本当なんだろうな?まあいい、今回はその情報に免じて見逃してやる」
そう言い神田俊次と呼ばれた男はこの場を後にした
「そろそろ出てこい若造」
優は完璧に隠れたと思っていたので男の声に驚いた
「完璧に隠れたと思ったのにな、見つかっちまったもんはしょうがねえか・・・単刀直入に聞くお前がさっきの爆発を起こしたのか?」
「ああ、そうじゃが・・・それがどうかしたのかの?」
「どうかしたか?ハァ?なめるのもいい加減にしろ!お前は人がして良いことと悪いことの区別がつかないのか?馬鹿じゃねえの!」
「お主ヒーロー気取りかね?面白い!御相手いたそうっ!」
そういい男は優に殴りかかる
優はそれを何とか受け流し腹にカウンターのパンチを入れようとする
「まだまだ甘いな若造」
にたりと笑いながらそう言いカウンターのパンチを左手で受け止める
「ファイヤーボール」
とてつもなく速い術式展開で炎の玉をだして、それを優の腹で爆発させる
「ぐふっ・・・・・・がはっ」
吹き飛ばされた衝撃で肺から空気が抜けさらに建物の残骸にぶつかった優はしばらく動けなかった
「矢はその身に炎を灯し敵を焼き尽くす矢は十万もの数で空を覆い我が敵を打ち倒すであろう」
優が動けるようになった時にはすでに詠唱が終わっていた
「ミリオンアロー」
男が技の名を言った時絶望的な光景が空に浮かび上った・・・それは空を覆う無数の矢の全てが優に標準を合わせている光景だった
「う・・・嘘、だろ?」
あまりの絶望さに優はうまく発音することができない
「それでは、終わりにしようか・・・」
男がそう言った時に矢が動き出した
「畜生!畜生、畜生!まだ、まだ一発も攻撃できてないのに死ぬのかよ!?・・・力が欲しい、皆を守れる位強い力が・・・欲しいっ!」
優の心から叫ぶ・・・しかし、無情にも矢は優の身を切り裂いてゆく・・・
全ての矢を打ち終えた男がもう虫の息の優に声をかける
「まだ、生きてるか?ほぉ大したもんじゃなまだ虫の息ながらも生きておるわい、ではご褒美として儂の名を教えておこうかの・・・儂は野田焔じゃ闇ギルド漆黒の団長じゃ、では再び会えることを祈っておく」
そう言い残し男は去った
薄れていく意識の中で優は確かに男の声を聞いた、しかし優は死を実感していたのだった・・・
4月9日、その日に起きた事件はたくさんの被害をだした・・・しかし一ヶ月もすれば人々は事件のことなど忘れて言ったのであった
暗くて何もない寂しい空間、そんな空間に優はただ一人ぽつんと立っていた
自分はもう死んでいるかもしれない・・・生きているのは絶望的、しかしそんな中でも優は生きていたいという気持ちが何よりも強かった
不意に頭の中に何者かの声がした
・・・・・・優よ
「誰だ?」
・・・・・・我の名は言えぬがお主に力を与える者だ
「なぜ、俺に力を?」
・・・・・・なに、お前にはもともと才能があったのじゃよ、そして強く力を欲した、それがきっかけでお主の中にいた我が目覚めたのだよ、それに我はもともとお主に力を与えるために居るのじゃ
「そうか、それでどんな力なんだ?」
・・・・・・お主らが古代魔法と呼ぶ魔術の一つ『時間』じゃ、お主には過去や未来に行く程の力はないが周りの時間を遅くしたり速くしたりすることができる・・・まあお主じゃと一時間を一月に遅めることができるし逆も然りじゃ
「・・・でも、俺には魔力がないんだ」
・・・・・・心配せんでもよい、我を宿すだけでも一日に相当魔力を喰うからの・・・そろそろ、逝くではその力、使いこなすのじゃぞ
そう言って頭に聞こえてきた声がやみ体に魔力がみなぎるのを感じた
ふいに眠くなった
優はそのまま目を閉じた・・・次に目を覚ます時いつもと変わらない日々を過ごせるように祈りながら
次回あたりから最強にしたいと思っています