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 さて、実の所異動になった人材は西坂達二人だけではなかった。

 後に判明した話だが、どこの国でも似たり寄ったり。

 最初から通常の部隊配属を行う予定がなく、行わなかった国は良かったが、他の国は軒並み短期間で「通常の部隊に混ぜるのは無理」と気づいた。

 さて、改めて配属先を考える必要がある訳だが、日本の場合、特にお役所仕事というか即応性が低いというのは軍隊でも変わらない。まあ、逆に言えば定型の仕事には強い訳だが……。

 割合すんなりとアグレッサー部隊に配属したところもあれば、どのみち短期だからと割り切ってそのままにした所もある。

 さて、日本はどうしたかといえば……。


 「という訳で、宇宙基地では意外とこのようなものが必要です」

  

 学校で教鞭をとる事になっていた。

 といっても普通の学校とは少々違う、彼らが教える事になっているのは第二期の宇宙軍学校入学予定者達である。

 これまでの経験から「どんな生活を送っているのか」「どんなものを用意していくと良いか」などを話す、というものだ。

 案外これが重要で、色々と勉強になる、と言われている。しかし……。


 「暇だね」

 「……暇」


 実質的に教える事は余りない。

 きちんとした勉学方面に関しては軍事面含めてきちんとした教官が存在している。というか、彼らにそこまで教育させる気は軍にもない。

 かといって、教鞭と言っても彼らに求められているのは細々とした日常生活のアドバイス、経験に基づく実際の生活などの体験談、宇宙での戦闘時に注意すべき事などでそんなに毎週毎週続けるような事ではない。というより一日に一クラス、のペースでやっても抑えておいた方がいいような事はそんなに経たずとも大体終わってしまう。

 そもそも一日に一クラス、一時間程度の授業以外は疑問に思った事などを聞きに来る学生がいない訳ではないが、二人してシミュレーションをやるぐらいしかやる事がない。お陰で暇でしょうがなかった。


 「……アルバートやヴィルゲルムはいいなあ。今、アグレッサー所属だっけ?」

 「……ナターシャやセシリアも同じ」


 電話や手紙といった手段で皆それぞれに近況に関して話をしていたが、満足している人間もいれば、不満に思う者もいる。

 マリークやラービフは後者で、と言っても別に冷遇されているのではなく、むしろ逆。

 元々インドのマハラジャの息子だの、アラブ王家系の出身である彼らは故郷に帰るなり結婚話を持ち込まれたり、お付き合いに顔を出さないといけなくなっていた。

 先だってラービフと電話で話をした際には当人曰く……。


 『これまで殆ど付き合いのなかった家まで娘を送り込んでくるのだ……父は複数の相手との婚姻を進めているみたいだし、それはまだいいとして、訓練が全然出来ん!!』


 と憤慨していた。

 どうも宇宙軍に影響は持ちたい。けど、血も残したい。

 そこら辺や各種の思惑が入り混じっているらしい。

 

 欧州の面々はそのままの部隊配属となっているようだ。

 こちらは互いの牽制の結果、欧州連合の各地配属にはなっているものの、出身地域の部隊配属になっていない部分も大きい。

 特に問題になっているのが名前から薄々想像が出来るだろうが、カルロはイタリア系、アルフレートはドイツ系、ギュスターブはフランス系だ。

 今回調整に回り、第二期に多めの人員を確保したとはいえ結果として一期生に送り込めなかったイギリス、或いはスペインやオランダ、ギリシア、ポーランド。更にソ連と欧州連合との兼ね合いの結果譲った北欧同盟などの不満を抑える為にも各国への駐留部隊に配属したり、或いは出張と称して経験の伝授役を命じられたりしている。

 ここら辺は長い歴史ある各国の連合国家とでもいうべき欧州連合の問題点でもある。

 そうした部隊から異動させるとなると、当然今派遣されている地域の政府から苦情が出かねない。

 お陰でアグレッサーなどの部隊への異動もままならず、惰性でそのままの部隊に配属のままらしい。

 そう考えるならば、割と自由な立場でしがらみのない状況に置かれ、上官は一応形としては校長となるが、実際は国防軍総司令部の直轄部隊という位置づけ(一旦それまでの部隊から本部へ異動させ、また別部隊への異動の為の書類を整えるという二重の処理を嫌った結果)である為、いざという時の出撃に備える事も出来る。

 

 「……そういう意味合いではマシな方なんだな」

 「………(無言で頷く)」


 しばらく黙っていたが黒田が立ち上がった。


 「お茶入れる。何がいい?」

 「煎茶かな?あ、そういえば先日貰ったお煎餅があった。取ってくるけどそれでいい?」

 「うん」


 立ち上がり、のんびりすごす。

 穏やかなな日々にどこかほっこりする二人だった。


 「そういえば明日は確か……」

 「……南宮さんの所へ教導?」


 暇だからと申請していた話が通り、久方ぶりに知り合いに会えるか、と明日の内容を考えたりする二人だった。

 

現在の南宮さんがどんな戦い方になってるかあたりを


進まん時は徹底的に筆が進みませんね……

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