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■視点:???


 人類が宇宙用の艦艇を建造する為に新たに設けた建造ドックは幾つかあるが、その内最大のものは月面にある。

 事前に神々が用意してくれていた施設はともかく、他の施設は人類が自らの手で造らねばならない。そこまで神々は人類を支えてやらねばならぬ赤子と見ていないのか、それとも無関心なのかは知らないがいずれにせよこのドックも人類が自らの手で建造したもの。

 となると問題は二つ。

 一つは資源、一つは人手。

 前者は元々人類がこれまで手をつけていない場所ばかりだから問題ない、と思うかもしれないが実はそうではない。

 月面は比較的問題ないとして、太陽から遠く離れれば離れる程問題となるのは環境の厳しさだ。

 もちろん宇宙空間が人類にとって厳しい場所であるのは当然としても、メタンの海や莫大な重力、活発な火山活動の下で行動するのはまた別の話だ。それよりはただ地面を掘ればいいだけの方が遥かに楽。例え人類に【オーガニック】という万能作業機械があるとしても【オーガニック】をそれぞれの環境に適応させるにはそれなりのポイントが必要なのである。

 けれども月は違う。

 元々、人類は【オーガニック】がなくとも宇宙への進出は目指していた。

 史実では1961年にケネディ大統領がアポロ計画を打ち出し、69年に月面着陸を果たす訳だが60年に神々と悪魔の襲来が発生したこの世界では更に早く人類は月面へと到達。神々がありがたい事に設置してくれていたちょっとした都市レベルの環境を持つ基地を足場に着実に生存圏と設備を広げてきた。

 そして、地球から最も近い場所にある人工ではない大地、という事は人手を持ってくるにしても一番手っ取り早い場所という事でもある。

 何せその気になれば【オーガニック】なしでもシャトルを用いて人類は月面基地へと達する事が出来るようになっている。ただ単に人手だけならば月では【オーガニック】なしで調達出来る。

 これが小惑星帯だの木星だの土星だのになってくるとそうはいかない。

 何故なら人類のシャトルではそこまで到達するだけでちょっとした長期旅行にならざるをえず、【オーガニック】なしでは行ったら年単位で向こうに滞在せざるをえない。

 つまり、気軽に行けるような場所ではまだまだない、という事だ。そちらは。

 さて、そんな月面最大のドック。

 そこで幾人かの人間が広大なドックを見下ろしていた。

 地上に比べて重力が低いという事は巨大な建造物を構築するには都合がいいという事ではあるが、それにしてもここで今建造されているのは巨大だった。


 「……ようやくここまで来たか」

 「はい、本来ならば三隻同時起工というのは望ましい話ではないのですが……」

 「だろうな」


 本来ならば先行して製作された実験艦もしくは試験艦で欠陥を洗い出し、それをフィードバックして先行量産型を製作。

 実際に部隊運用を行い、問題なければ正式に、というのが一番良い流れなのは確かだ。だが。


 「人類にそんな余裕はない」

 「………」

 「……二年だ。二年で完成させ、実用試験にまで持っていく」

 「!それは」

 「やってくれ。いや」


 眼前の巨大なまだ骨組みだけの、完成すれば人類初の全て人類が建造した恒星間航行船となるであろう船。

 

 「やらなければならないんだ」




■視点:西坂


 「という訳で宇宙軍も大変なんです」


 宇宙軍が人類初の人類製恒星間航行船を建造しているのは有名な話だ。

 別に隠されてもいない。

 将来的には現在既に運営中の【オーガニック】融合型宇宙船を別任務に回す為にも人類製の船は求められ続けてきた。

 神々がわざわざ置いてくれた資料は数あれど、解析出来たものは限られている。

 

 『一体やつらは何をしたいんだ?人類をただ発展させる事が目的なのか?それともひたすらに甘やかして自分で発見が出来なくなるぐらい堕落させるのが目的なのか?』


 そう首を傾げた科学者がいたというが、それも分かる充実っぷりだ。

 ようやっと恒星間航行技術に目処がついたという事で、完成品となる跳躍システムを作りながら、船体も作っていくという同時並行作業というトンでもない事をやっている現場でもある。

 

 「……お前さん達も大変だな」


 新たに配属された同僚に西坂が同情されているのも当然で、その実験艦と実用艦を兼ねるという船に乗り組むメンバーに選出されてるのだ、一期生は。

 もちろん、何度か跳躍実験をした後、ではあるが長距離で跳躍し続ければどんな事が起きるかもまだ分からない。 

 それでも乗り込まざるをえないのは「このメンバーなら最悪でも何とか生きて帰ってくるだろう、というか帰ってくるように仕立てる」という表れであり、西坂達に知らされてるのは最悪の事態に備えておけ、という事でもある。

 二年後が予定されちゃいるが、まあ一月前に言われて覚悟を決めるよりはマシなのだろう、きっと。

 学生という事もあって早めに通達されただけかもしれないが。

 そんな実験艦に乗らないといけない、というのは誰だって出来れば勘弁して欲しいだろう。

 羨ましいと思うのなら、「全く未知の技術の説明書を解読して作った飛行機です!一応試験飛行はしてますので安心して乗ってください!」と言われて乗りたいだろうか? 

 将来はどうするんだ?

 そんな飯時の話題からこぼれたそんな未来の予定のお話。

【黒田清美機】

現在


武装

・光子レーザーガトリング砲*4

・分子ディバイダー*2


探知能力

・多次元観測レーダー

三次元より高次元の観測を可能とする高性能レーダー

三次元空間に存在しながら四次元、五次元の観測を可能としている

同時多数の目標に対して四門のガトリング砲による攻撃を可能としているのは探知能力による所も大きい


移動方法

・短距離跳躍転移

・重力傾斜ドライブ

教官と上級悪魔の戦闘での移動方法が今回のポイントゲットにより可能と知り獲得したもの

ただし、彼らのものよりはまだまだ一度の跳躍から次の跳躍までのタイムラグが長い


他、空間間隙潜行システム

空間の狭間に潜り込む事で姿を消すステルス技術

分かりにくければ、宇宙戦艦ヤ○トの次元潜航艇でもイメージしてもらうといい

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