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 「……化けモンだな」


 これでも学生。

 そう、これでも学生なのだ、だとしたら宇宙軍にはこんな化け物がゴロゴロしているのだろうか?

 宇宙での戦闘が地上より激戦だというのは知っていた。

 けれども、それが所詮紙の上の知識でしかない、という事を今彼は猛烈に思い知っていた……。



 ………。

 そもそも少佐の階級にある彼らが突然臨時の副官をつけられる事を告げられたのはつい先日の事だ。

 同じく呼び出された同僚と二人して首を傾げた。

 副官はまあ分かる。

 部隊を率いる彼らにも副官がいる。が、新たに臨時に副官をつける。これまでの副官は残ったまま、だ。


 「……命令ならば従いますが、よろしければ事情をお聞かせ頂きたく…」


 『NEED TO KNOW』は軍隊の常だ。

 常ではあるが、だからといってそれは何でもかんでも秘密にするという事とイコールではない。むしろ、たいした事でもないのに秘密にしていたら組織はまともに回らなくなってしまう。必要ならばきちんと情報を回す、それもまた軍隊だ。

 幸い今回は別段隠すような事でもなかったようで、すぐに詳細が伝えられた。


 「ははあ、宇宙軍の学校の一期生が戻ってくる、と……」

 「それで我が国が送った生徒達が一時帰国というか帰軍するので、その間の配置先が我々の部隊である、と……」

 

 少々でなく首を傾げてしまう。

 戻ってくるのはいい。

 自分達の部隊に一時配置されるのもいい。

 その内また宇宙へと上がる以上、正規の配備とならないのも理解出来る。

 彼らが分からないのは副官に任じる、という点だ。

 もちろん、説明した上官もそれは理解していたらしく捕捉説明してくれた。


 「まあ、早い話が君らの所で指揮官教育をしてくれ、という事だ」


 彼らの同期は既に卒業して前線に配備されている。

 しかし、彼らは結局諸事情により一年余り卒業が遅れた。

 つまり……。

 遅れを取り戻して、出来ればもっと先に進め、という話だ。何せ、後に彼らはまた宇宙軍に戻る。その際に同じように卒業する一期生の間での比較がどうしても宇宙軍では為される事になる、だろう。戻す意味があったかどうかをだ。

 早い話が国の面子ともいう。

 呆れはしたが、命令ならば仕方がない。みっちりしごいてやろう、というのが彼らの思惑だった訳だが……。




 ………

 「……模擬戦と称して、しごくはずだった、んだがな」


 最初は良かった。

 宇宙戦闘に慣れて、地上空中戦闘にズレがあったのだろう。普通に勝てた。

 その感覚を修正しない事には戦闘に連れて行けない。

 軍であり、悪魔という明確な敵がいる以上、何時出撃する必要があるか分からない為に早急に感覚のズレを修正し、地球でも戦えるようになってもらわないといけない。

 それは当人も理解していたようで、熱心にやっていたし、ベテラン連中も真面目にしごいていた……最初だけは。

 いや、別に不真面目になったとか、さぼってるとかそんな訳じゃない。ただ単に逆になっただけだ。

 ……宇宙軍の地上では信じられない程の悪魔との遭遇率の高さと戦闘の頻度。それによる実戦経験の豊富さに、地上より遥かに稼いだポイント。

 それによって思い切り強化された【オーガニック】に、操りきれない者には暴れ馬同然のそれを完全に使いこなす技量。

 それらが相まって途中からやられる側教える側が逆転した……。


 「……実戦というか戦闘に関しては教える事がないな」


 というかむしろ技量が落ちないようどう訓練させるか。

 そっちの方が頭が痛くなりそうだった。


 「……とりあえず多対一で戦闘させるか」


 慣れたら部隊全機で相手しないといけなくなったりしないだろうな……さすがにそれはないと信じたいのだが。

 そう思ったが、実は思考加速装置を今回得た西坂にとってそれを起動させたらそれが可能になるとはさすがに知りえない事だった。

   

基準が基本的に高すぎるせいで、何時の間にやら人外になってた一期生達

周囲が宇宙軍のトップエースばかりでしたからね

しかも教官達はどの程度で抑えればいいのか分からなかったから何時しか……


ちなみに宇宙軍の戦闘頻度は高いです

小競り合い程度まで含めたら毎日どっかで遣り合ってます

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