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今回よりラストにスキルとポイントを記述していきます
「……んでお前は軍に行くのかよ?」
「ああ」
学校からの帰り道。
未だかつてなら小学校高学年と呼ばれていた年頃の子供が二人そんな話をしながら歩いていた。
『神々』を名乗る相手から突如『試練』という名のデスゲームを押し付けられたこの世界では子供達もまた、その話から逃れられなかった。
「んで岩井はどーすんだ?」
「そだなー、
二人とももうじき中学に入る。
ここから軍へ進むのと、一般へ進むのとでは全く別の道へと進んでゆく事になる。
軍へ進むのならば外付けのコンピュータを【オーガニック】に取得させる事で、期間を大幅に短縮させて三年後には現場に出る。以後は戦死しなければ十年は軍に在籍する事になる。大怪我を負って復帰不能になる事はないのか?と問われたなら、「それはない」としか言いようがない。
【オーガニック】が生きている限り、やがては復活する。
『試練』と告げた通り、『神々』はあくまで皆殺しを図っている訳でも、過度の破壊を目論んでいる訳でもない。
ただし、戦う意志を放棄したものには容赦しない。
無論、ただそれだけではない事も確かだ。殺戮された地域は既に幾つも存在しているし、初心者しかいない地域、悪魔の出現がないと軍が配置されていなかった地域に突如出現した群が多大な被害を出した例など幾らでもある。人類は【オーガニック】によって多大な利益を得たが、『悪魔』によって多大な損害を受けている。
双方をもたらした『神々』が何を企んでいるのか、それを知る者は未だ存在しない――少なくとも表向きには。
「……多分、俺は軍には行かない」
「……そっか」
二人は幼馴染だった。
今日はいないが、あと一人の女の子の幼馴染+岩井の妹の四人はよくつるんで遊んでいた。
けれども、もうじき皆がバラバラになるだろうと薄々誰もが感づいていた。
西坂家は父も母も軍人だった。
だから幼い頃から彼も、西坂弘智も自分は軍に入るのだと思っていたし、両親から戦場の事も、戦争のやり方も習っていた。
反発心を持たなかった時はなかったのかと聞かれれば全くなかったとは言えない。けれどもそれは小さなものに終わってきた。
一方の岩井の家は医者だった。
そして岩井自身は長男だ。親としても医師となって自分の病院を受け継いで欲しいと期待していたし、頭の良い岩井はそうなれると誰もが思っていた。おそらくこのまま行けば、彼は進学校に進み、結果的にこの地を離れて寮に入る事になるだろう。昨今は一時間をかけて電車で通えるようなそんな環境ではない。列車は日本のそれでさえ常に運行は不安定であり、軍の通行が最優先になる事がしばしばあった。
当然、歩いていけるか自転車を用いて行ける以上の距離ともなれば寮に入るのが自然となっていた。
「岩井なら地元の学校でも大丈夫だと思うんだけど」
「親父が不安なんだろな。なるだけいい環境で、と思うのは分からないでもないさ」
「あー……まあ、俺んとこも同じようなもんか」
離れるとなれば妹とも別れる。
もう一人の幼馴染はとなるとこちらは親の転勤で引越しが決まっている。……今日、一足先に帰ったのも片付けの手伝いの為だ。そうなれば、四人全員バラバラだ。
寂しくなるな……。
「手紙書けよ?」
そう思っていると岩井がそんな事を言ってきた。
そうだ、これで付き合いが終わる訳じゃないんだ。
「当り前さ、お前もちゃんと返事書けよ」
「もちろんさ、っていうかお前筆不精だもんなあ」
「ほっとけ」
笑いあいながら俺達は岩井の家に向かって歩いてゆく。
親父も母も前述の通り軍人であり、先だってより海上に出現した悪魔の群れへの警戒の為に近隣の部隊が増援として駆けつけている。通常はそんな事はないのだが、相当大規模な群れで、これが動いた場合危険度が大きいと日本だけじゃなく近隣各国でも警戒状態にあるらしい。
この為、両親も増援部隊と留守部隊としてそれぞれ部隊に留まっており、そこで岩井家が「仕事が終わるまでうちに泊まったらいい」と言ってくれたという訳だ。
……まあ、親父と岩井のおじさんは元々幼馴染で付き合いが長いってのもでかいと思うんだけどさ。
そしてこの時俺は知らなかった。
前述の悪魔の群れが遂に動き出し、うちおおよそ三分の一強が日本へと来襲。軍と激戦が開始されていた事なんて……。
『現スキル』
【パッシブ】
なし
【アクティブ】
・シェルモード
・高速振動剣:Lv1
・マシンガン:Lv1
【総ポイント数:0】
どっちの武装も利き腕に搭載されていて、片方しか使えなかったりします
なので、左腕でマシンガンを撃って別機体を牽制しながら、右手の高速振動剣で敵をズンバラリ!は出来ません
まあ、現段階は、ですけど




