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 西坂達のグループを一言で言えばこうなる「デコボココンビ+1」。

 互いが互いに競い合うようにして悪魔を叩き潰し、抜けた部分をもう一人が埋める。

 学生とはいえ、地上時代でのそれとは違う。人類最高クラスのエース達に殆どマンツーマンでしごきにしごかれぬいた三年間だ。それも文字通りの意味での実戦すら混じえた。

 これで強くならなかったら嘘だ。

 結果として、現在の彼らは学生でありながら現役の精鋭部隊に入隊即戦力となれるだけの凄腕になっている。当人達は実感出来ていないが。

 何が言いたいかというと、現在の迎撃を行う悪魔達の動きは地上の部隊が相対すれば通常の錬度の部隊でも壊滅に追い込まれかねない。そんな激しい迎撃だが、それをすり抜け、破壊し、彼らは突き進んでいた。立ち止まる事はここでは悪手だ。如何に凄腕になったとはいえ悪魔の本質は数。立ち止まっていれば、自然と群がってきて対処が困難になる。

 だから、極力速度を抑えずに抜ける。

 単純に悪魔を減らすのを目的としているゴットフリート大佐らは速度を落とし、自らに誘引している。西坂らは超大型を目標としているからのこの動きだ。


 「………」

 「………」

 「……少しは喋ったらどうかね、君達は」

 

 互いに無言で悪魔を撃破し、進んでいく西坂とカルロ。

 それを呆れたような口調でラービフが指摘した。

 最も、怒るような口調ではない。何故なら無言でも長年組んだコンビのように的確に対象を撃破していくからだ。

 二人は色々な意味でライバルだ。

 互いに競い、負ければ相手の動きを分析し、相手が勝っている点があれば取り入れ、また勝ち負け……を繰り返してきた。

 その為に相手がどんな動きをするのか阿吽の呼吸としか言いようのないタイミングで理解している。なので、無言でも全く支障を来たしていない訳だ。

 とはいえ、一緒にいる人間からすればさすがに呆れるのも無理はない。


 「……とりあえず第一砲塔は見えた」

 「さっさと潰せ」

 「言われるまでもない。後は任せた」

 「それこそ言われるまでもない」


 「……君達……」


 ラービフは二人とは友人だがさすがにそれしか言えなかった。

 とはいえ、勝手に動いてる訳ではなく、カルロは油断なく第一砲塔目掛けて突っ込む西坂へ絶妙の援護を行い、敵機を寄せ付けない。

 そのカルロの二番機の位置に張り付いて、支援を行いながらラービフは。


 (仲がいいのと、悪いのは紙一重だと言えば良いのだろうか?口には出来んが)


 そう思った。

 まあ、この二人ならどっちかが上の立場になっても変な行動は取らないと思う、というか思いたい。

 超大型悪魔の主砲はさすがに防御が固い。

 その形状は地球の水上艦艇のような砲身が突き出している。一見すると意味がないように思えるかもしれないが、これによって指向性と収束性を高めている、とも単に人類が攻撃する際の目標としてわざとやっているだけ、とも言われるがいずれにせよ砲身が破壊されれば狙いをつけての攻撃が出来なくなる。故に。


 「まず一本!!」


 空間断層が伸び、綺麗に切断し。


 「二本、三本!第一段階いっちょう上がり!!」


 即効で切り裂いてゆく。

 砲塔そのものは狙わない。

 本体は更に頑丈であり、場合によっては空間遮断の防壁が張られている。断層と相互干渉した場合、出力が低い方が打ち消される……その場合当然だが出力で負けるのは【オーガニック】だ、というか10m少々の【オーガニック】とkm単位の巨体を誇る「悪魔」の出力が同じな訳がない。


 「まだ終わってないだろう!さっさと片付けろ!!」

 

 カルロが怒鳴る。

 その通り。

 狙いはつけられず、射程は大幅に悪化してもエネルギーを周囲に撒き散らす事は出来る。

 地球への攻撃は出来なくなっても拡散砲と化した現状の方が【オーガニック】にとっては面倒なのだ。

 

 「分かってる。空間衝角展開!!」


 などと言ってるが早い話、空間断層の盾を前方に形状変化させて展開させただけだ。

 最もこれで回転しながら突っ込めば……。

 さて、ここで問題となるのは相手の防御な訳だが、さすがに砲口部分にまでシールドは張られていない。張ったら最初に直撃するのは発射されたばかりのエネルギーだ。

 そして、この超大型の攻撃は威力こそ高いがあくまで物理的なビームの系統……空間そのものに干渉可能なものではなく、空間断層を突破出来ない以上、危険なようでいて合理的な訳、だが……。

 

 「……ドリルアタックというのかね、これは」


 砲身の一つから突っ込み、内部を破砕して隣の砲身の跡から飛び出してきた直後、砲塔が大爆発する。

 その光景を何とも言えない表情で見るカルロとラービフであった。 

 まあ、一番早い方法なのは確かな訳だが。

 

 「機関部も同じ方法で穴を開けられれば楽だが、そこまでお前の攻撃も万能ではないからな」

 「さすがに無理だ」

 「機関部の防壁は今の攻撃でも突破は出来ないからね」


 案外あっさりながら第一砲塔撃破!

本体がでっかいのでエネルギー発射部分の砲口もでっかいです

オーガニックが突っ込めるぐらいに

戦艦大和が273mで46cm砲を積んでましたから、同縮尺で計算した場合、ざっと5m以上

頭からだと普通にオーガニック突っ込めます

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