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プロローグ

※スキルやポイント等ゲーム的要素に関しては過去編:6~掲載予定です

 君は巨大ロボに乗って戦ってみたいと思った事はないか?

 まあ、夢ならいいんだ。

 けど、それが現実になったら……状況次第ではあんまりいいものとは言えないかもよ?


 俺達の世界はある日突然世界に住む全員が巨大ロボを得る事になった。

 何を言ってるか分からないって?当然だ、当の自分達も何でこういう目にあってるか分からないのだから。

 この世界に奴ら――自称『神々』が突如として出現したのは二十年程前だった。


 『これより試練を与える』

 

 その日、突然空が光輝き、重いそんな声が直接頭に響いた、らしい。

 何せ、直接響いたってだけあって今、その声を聞く事は出来ないからだ。

 そして、それと共に俺達は巨大ロボット『オーガニック』を得た。


 『オーガニック』

 正式な名称は『有機的な性質を持ち自己進化する機能を有する戦闘を行う為の構造体』、というらしいが通常は一番最初の英単語から『オーガニック』と呼ばれている。

 出現したサイズはおおよそ全高十m程度。進化先によって結構というか物凄く増減するがこれが基本だ。

 こいつを世界の全ての人間が強制的に有無を言わせず。男だろうが女だろうが、死の直前の老人だろうが生まれたばかりの赤子だろうが、巨大ロボに憧れていようが憧れていまいが、そんなものお構いなしに全員に等しく与えられた。。

 ちなみに、自分達がそういう物を手に入れた、とか操縦方法とかは何故か頭にあった。まるで最初からそれを知っていたかのように自分達の知識にあったんだ。それはあの後生まれた自分達も同じ。同じようにオーガニックを与えられ、同じように気づけばそれは自分の頭の中にあった。

 

 もちろん、最初は湧いた人は多かったそうだ。

 巨大ロボに乗って、敵と戦う!ってそれまではアニメや漫画、小説の中だけの世界だったのがいきなり現実になった訳だからね。分からないでもない。

 けど、その熱狂も僅かな期間で沈静化した。

 『神々』は『試練を与える』って言ったんだ。ただ与えられただけが試練、なんて訳がない。

 この後、神々の尖兵、通称『悪魔』が俺達を襲撃するようになった。 

 なに?神の使いなら天使じゃないのかって?そりゃあ誰だって、自分達を殺しに来る奴を天使だなんて呼びたくないだろう。見た目に関していえば、天使みたいな奴も悪魔みたいな奴も、或いは生物には思えないような奴も色々いるけどさ。

 そうやって強制的に命を賭けた戦いをやらされて。

 自分が死ぬかもしれない、或いは実際に怪我をしたりして。

 親兄弟や家族、友人の中に死んだ人が出たら……それでも浮かれていられる奴は何処か頭がおかしい。

 

 けど、損ばかりか?と言われたらそれだけじゃなかった。

 巨大ロボを手に入れた事じゃない。オーガニックの進化能力の詳細が知れるにつれて、の事だ。


 オーガニックの進化、或いは成長の仕組み自体は簡単だ。

 悪魔を倒せば、ポイントが入る。

 このポイントを消費して成長させる。

 優秀な能力程多くのポイントが必要で、少ないポイントで得られる能力は圧倒的とは言えないけどあると便利な能力があったりした。

 例えば、「空を飛びたい!」って思ったらこんな具合だ。

 

・飛行能力A

 空を飛ぶ事が出来るようになる

 50P


・飛行能力B

 空を飛ぶ事が出来るようになる

 この能力は「変形」の応力を取得していないと選択出来ない

 30P


 まあ、実際にはこんなに簡単で、少なくはないが、おおまかにこんな感じだと思ってもらえばいい。

 そして、この進化能力のとんでもなさはすぐに知れた。

 或いは政府が、或いは企業が、或いは個人が。

 一度気づけば、あっという間にそれは広まっていった。  

 そう、オーガニックの進化能力の選択先には、まだ人類の科学では到達出来ていない、それが出来ないそんな事もあったんだ。その価値が分かるかい?

 例えば、『恒星間航行能力』『次元空間跳躍能力(所謂ワープ)』、或いは『恒星間通信機能』。

 これらに『宇宙規模超大型』とか『搭載能力Ⅴ』なんてものがつけば、それは立派な恒星間宇宙船だった、それこそ移民船に使えるぐらいの。


 ちょっと考えてもらえば、これがとんでもない話だと分かるだろう。

 もちろん、大きな問題もある。その最大のものはこれらは全て個人の取得しているものだという事だ。つまり、そいつが死んだらこれ全部がパーになる。

 これだけの能力を与えようと思ったら、必要なポイントも凄い数字になる。長い時間と手間をかけて稼いで生まれた宇宙船が一瞬でなくなったら、それはやってられない。輸送計画とか商売の予定だってガタガタになってしまう。何せ、数が物凄く限られてるんだから。

 実際、宇宙船を保持しているのは全世界を探しても両手の指で足りるだろう。

 そして、大抵の場合、性格や能力その他諸々で選ばれた人間が国の支援を受けて、そいつがポイントをたくさん稼げるように徹底的に効率化したその結果やっと、という事になる。まあ、世の中には化け物としか言いようのない人もいて、一人だけ国の支援なしの個人で宇宙船を手に入れた人もいるんだけど。

 その人の場合、延々延々ポイントをコツコツ貯め続けて、溜まった所で一気に宇宙船に変えたんだそうだ。下手にどんどんポイントが溜まる度に能力を手に入れてたら、どこかの政府や企業にばれるかもしれないからね。そうなったら、金や物、或いは脅迫、如何なる手段を使ってでもその人を自分の所に取り込もうとしたに違いない。

 結局、その人は今では念願の宇宙に旅立ってしまったそうだから、ある意味政府や企業の行動も間違いとは言い切れない、かもしれない。

 単なる宇宙船としてだけではなく、それだけのポイントを稼げた以上、人類側にとっても凄い戦歴を誇る英雄だった。

 それが年齢を理由に許可を得て退役して、とはいえいなくなってしまうのだ。

 本人曰く「もう十分人類への義理は果たした」だそうだし、もっともだとは思うが……組織レベルで見れば想定外もいい所だろう。きっとこれからその経験を生かして教官役をお願いしたり、或いはなんて考えてただろうから。そのお陰で、各国企業の腕利きへの……ある意味監視が強まったのは事実だ。とはいえ、普通はやんないけどね、だから俺のとこの監視外してくんないかなあ……。


 まあ、今俺達が生きているのはそんな世界な訳で。

 誰が言ったかは知らないが、「世界を舞台にしたデスゲーム」は決して間違っていないと思うのさ。

どうにも書きたくなってしまい書き上げたお話……

もちろん、もう一つはきっちり書いてる途中ですが、こちらは一話一話を短めにする分、短期更新していければと思ってます

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