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【書籍化決定】クラス転移したけど俺だけステータス表記が違った  作者: 星野林


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エピローグ

 六年間色々な事が起こった。


 例えば子供が俺や綾乃、ミンナ、マリー、りおんとエリーゼの間にほぼ隔年で子供を授かった。


 大豊作ではなくレアリティを上げたことによる影響で妊娠期間の短縮だったり、子供の成長が早くなることが判明した。


 島民の多くが、レアリティを上げることをしたため、レアリティを上げないで産まれた子供との対比が容易にできたのだ。


 他にも、ダンジョンが稼働して、島外からダンジョン目当てに移住する人も多くなり、最初の街と同規模の街が追加で2箇所も誕生。


 その街を鉄道の路線が走り、住民の行き来も活発化していた。


 交易も順調。


 一部他の島の利権を奪う形になったが、産業が壊滅しているところからの復興なので、パイを奪う形になったが、こればっかりは仕方がない。


 一の島の王族と各島長、それにエリーゼが何度も協議を行なって解決させていった。


 後は、魔人族もだいぶ増えた。


 クラリン率いる大淫婦だったり、上位悪魔とホムンクルスを合成したサキュバス、他には鬼と呼ばれる種族もだいぶ数を増やした。


 あとマッスル族も……。


「イオリや上の子達以外の子達は俺の農園を手伝ってくれているし、アリスや魔法を使うことで、大規模栽培になって、効率よく育てられているから……それに愛する人達に囲まれて凄い幸せ……」


 まだ俺は20代半ばであるが、人生クリアみたいな状況。


 アリスは俺に対してアプローチすることを諦め、最近彼氏ができたと言っていた。


 バトラーは相変わらずアオイとアカリの2人から絞られているらしく、ホノノカ一家は既に子供が6人もいるけど、また女性2人はお腹を膨らませていた。


 ホノノカ一家の子供達は冒険者を目指す子が多いけど、ホノカ亭としても、しっかり活動を再開して、八の島でも人気の宿として冒険者をもてなしていた。


 山本はラミーに捕まって、めっちゃ子作りしていて、既に10人近くの人に近い魔人ラミア族の子供が沢山産まれて、子育てで大変そう。


 やっぱりラミーも愛が重くなり、山本はそういう人に好かれる体質なのだろう。


「ふう……」


 俺が一息ついていると、ばたんと部屋のドアが開き、イオリが入ってきた。


「大変だよお父さん!」


「どうした? そんなに慌てて……」


「今入ってきた情報何だけど……魔王が倒された」


「本当か!」


「うん、複数の人が言っているし、エリーゼさんからも裏取りしたから間違いないんだけど……」


「園田は? 勇者はどうなった?」


「……勇者パーティーは魔王や魔王軍幹部と相討ちで、生存者は勇者パーティーで最初期から案内役を務めた魔法使いの女性のみ……彼女も負傷が元で、魔王討伐のことを周りに伝えたら息を引き取ったらしい」


「……そうか……園田は逝ってしまったのか……」


 日本に帰れるとしても、パラレルワールドに飛ばされるって知らないまま逝けたのは幸いかもしれない。


 ただ魔王が亡くなったことで自暴自棄になった魔王軍残党が人類の軍勢に最後の大攻勢を仕掛けているとも伝わり、そこにとあるパーティーが英雄的な活躍をしたらしい。


「勇者の名前はゴトウっていうらしくて、ゴトウとそのパーティーは救われた国の王女様や貴族の娘さんと婚約してって話が聞こえてきたけど」


「後藤のやつはちゃっかり幸せになったのか……よかったよかった……」


「で、ミカ達がもっと大きくなったら、世界中でモンスターや魔王軍残党の被害に苦しむ人々を救うための冒険に出たいって言っているけど……」


「好きにさせてやろう。ただ12歳になってからな」


「伝えておくよ」


 イオリはそう言って部屋から出ていった。


 俺は静かにグラスを2つ作ると、中に去年作ったワインを注ぎ、グラス同士を当てた。


「園田……もっとやってやれることがあったかもしれないが……魔王を倒してくれてありがとう。そして、どうか安らかに眠らんことを」


 そう言って片方のワインを飲み干すと、残りのワインは窓から外に振りまいた。


「何か忘れているような……気のせいか?」









「クソ、クソクソクソ!」


 とある路地裏でみすぼらしい格好をした男が虚ろな目で壁を殴っていた。


「どこで間違えた? 俺は? 普通なら俺が主人公になるところだろ」


 勇者にも……英雄にも慣れなかった男がそこにはいた。


 ゴーレムを扱う能力を持っていたが、それを使って悪徳領主を成敗してやると意気込んだが、失敗してお尋ね者になってしまい、ゲルマ王国から付いてきた監視役に暗殺されそうになってと、自業自得とも、巡り合わせが悪かったともいえる男は壁を殴り続けたが何もおこならない。


 次第に体力が無くなり、ゆっくりとその場に横たわると、何も考えることができなくなって、冬の寒さに凍えて冷たくなっていった。


 それは勇者が魔王を討伐する5年前の日に勇者と同じく召喚された者で最初に亡くなった人物だった。


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