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クラス転移したけど俺だけステータス表記が違った  作者: 星野林


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合成の威力

 冒険者ギルドに到着した俺達は受付のお姉さん……マーヤさんから冒険者についての説明を受ける。


 依頼については毎朝掲示板が更新されるから、その張り紙を見て依頼受付の人に話しかけて、条件が合致していれば受けられるとのこと。


 冒険者のランクについてもアイアン、カッパー、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナで、アイアンは半年間は依頼料金に補助金が上乗せされること、仲間を募る際には酒場の方の掲示板で。


 大半は事前にミンナが説明してくれた通りであった。


「で、登録の際にステータスを確認する事が義務付けられているから、写しの水晶の上に手を乗せて、ステータスと言って」


 先に藤原さんが水晶に手を置きステータスと言う。


 すると水晶が光出して、横に置いてあった紙にステータスの情報が写される。


 そして俺の番になり、俺が水晶に手を置いてステータスと言うと、案の定普通とは違うステータス表記になってしまった。


 流石の受付のお姉さんも困惑気味。


「ま、まぁ名前と職業、年齢の必要な情報はあるから大丈夫……ちょっと仲間を募集する際には苦労するかもしれないけど……」


「仲間を募集する際にはステータスを見せることになるんですか?」


「そうね……最低でもリーダーのステータスは載せられていることが多いわね」


 と、言われてしまった。


 まぁ直近で仲間を募る予定は無いので、とりあえず大丈夫として、直ぐにアイアンのプレートが渡された。


「無くしたら追加料金を取られるので無くなさないように注意してください。以上で冒険者ギルドの説明を終わります」


「ちなみに郊外でモンスターと戦うならどんな武器や防具が有れば大丈夫ですかね?」


「うーんと、そうね……スライムだからこん棒か木刀に木の盾が有れば負けることはまず無いわ」


「ありがとうございます」


 登録も済ませたので、依頼の掲示板を見てみることにする。


 既に朝の募集分は取り外されてしまったので、残っているのは討伐依頼とかになる。


「スライムの魔石10個250シンクで買取、薬草1束50シンク買取……」


 スライムの他にここらだと角うさぎやデブスズメ、ゴブリン、妖精がモンスターとして現れるらしい。


 気をつけるのはゴブリンが群れをなしていたくらいで、郊外の平原ではそれくらいのモンスターしか湧かないらしい。


 ちなみに魔石があるのはスライムと妖精の2種で、この2種は買取値段が他よりも良い傾向があった。


 ここらで一番の大物はイエローベアーらしい。


 黄色い熊で、イエローベアーの巣には良質なハチミツが蓄えられているらしいが、近づくと襲いかかってくるのと、肉が美味しいらしいので討伐対象なのだとか。


 1頭で5000シンクの報酬になっていた。








 冒険者ギルドでやることをやった俺達はとりあえずスライムを倒せるかどうか試すことにした。


 門を通り、外に出た俺達は、まずは武器と防具の調達からスタートする。


 俺は色々変化させて経験値稼ぎに使っていた元木刀を一度木の斧に変化させて、近くにある木に斧を当てていく。


「お、お! やっぱりゲームみたいに切れそう!」


 時間はかかるが、木をきり倒すことができそうで、5分ほど木を斧で叩き続けると、3メートルほどの木が倒れる。


 それを俺が触れると木材へと変化していった。


「こりゃ便利だな!」


 3メートルの木を切り倒すと15個の棒状の木材が手に入れられて、それを次々に加工していく。


 盾は今の技量では作れなさそうなので、盾代わりになりそうな物として鍋蓋を選択。


 鍋蓋にとってを取り付けたら、即席の盾の完成である。


 続いて道端に落ちている小石を集めて、一定の量になると石材へと加工できる様になり、野球ボールくらいの大きさの丸い石へと加工された。


 それと木材を組み合わせることで石の剣の完成である。


 これを2セット作り、俺と藤原さんが装備する。


「なんだろう……凄く手に馴染む」


「技で作ると結構しっかりしたのができるんだね……これなら普通に売り物にできそうだけど」


 そこらの小石と木が有ればこの石の剣が量産できるの……もしかして金策になるのでは? 


 そんなことを考えながらも、一応装備は整えたので、近くに湧いていたスライムに攻撃をしてみる。


「あ、こっちに気がついた」


 スライムはこっちに気がつくと、ぴょんぴょん跳ねながら、近づいてくる。


 速度的には小走りくらいの速さで、逃げようと思えば普通に逃げ切れる速さだな。


 とりあえず俺が攻撃を鍋蓋シールドで受ける。


 ポヨン


 手に重い感覚が来るが、牛の突進に比べれば子牛に突かれているくらいの感じ。


 全然受けることができる。


「藤原さん、俺が注意を引くから剣で叩いてみて!」


「うん! わかった!」


 俺がスライムを鍋蓋シールドで地面に抑えつけ、そこに藤原さんが思いっきり剣を振るう。


 ブチュっと音がして、スライムが弱った気がする。


 もう一回藤原さんが剣を振るうとスライムは溶け出してしまい、跡にはスライムの魔石が落ちていた。


「ナイスー藤原さん!」


「う、うん!」


 これならスライムを倒すのは楽かもしれない。


 俺達の様子を見ていたミンナも少し安心した表情を浮かべていた。


「非戦闘職でもここらへんのモンスターは倒せるくらいの強さだからね。とりあえずおめでとう!」


「ちなみにミンナって冒険者登録既にしていたみたいだけど、どれくらいのランクなの?」


「私はシルバーだよ。10歳で冒険者登録して、魔法使いとしての訓練を宮廷で受けながら活動して……最近シルバーになった感じだね。転移者が暴れても対応できるくらい実力ないといけないから、監視役は皆シルバー冒険者と同じくらいの実力は有しているよ」


「なるほど……」


「2人だけでも大丈夫そうだから、頑張ってスライムと戦ってて。私ちょっとスライム間引きしてくるから。私に補助金は入らないから一定数倒さないと食い扶持にもならない」


「了解。森には入らないようにすればいい?」


「そうだね。奥の方に見える森は熊とかゴブリンとかが住んでいるから、近づかないほうが良いわね。それ以外の相手は多分2人なら何とかなると思うから頑張れ」


「了解」


 というわけでミンナは別行動をすることに。


 残った俺と藤原さんは俺の能力を試す為にスライムを捕まえてみようかってことになった。


 また近場にスライムが湧き始めて、俺は捕まえるを選択し、スライムを見つめる。


 スライムは何もしていない状態でも捕獲率90%と表記されていたので簡単に捕まえることができた。


「スライムゲットだぜ!」


「いえーい!」


 で、スライムのステータスは相変わらずGが並んでいるのみ。


 俺はとりあえずスライムを鍛えるにぶち込んで、他のスライムを捕まえていく。


 捕まえては鍛える、捕まえては鍛えるを繰り返していると、いきなり俺のレベルがポポポンと上がり始めた。


 何事かと思ったが、どうやらミンナがスライムかモンスターを魔法で効率よく倒し始めたらしく、連動して俺のレベルが一気に4も短時間で上がった。


「おいおい、これレベリング効率良すぎだろ……」


 ミンナが強いモンスターを倒せば俺にも経験値がフィードバックして、それで鍛えるを行えば藤原さんも強くできる。


 で、俺が強くなればミンナのステータスもGとかF表記の方は伸ばせるから……ヤバいだろこれ。


 そして、捕まえたスライム達も20分ほどでレベルが9まで上がり、俺は気になっていた技の合成するを選択する。


 すると合成画面が出てきて、1体のモンスターと別のもう1体のモンスターを選択するようになっていたので、とりあえずスライムを2体選んで合成する。


 するとハイスライムという少し強いスライムが誕生した。


 レベルは9。


 合算とかではなく、両者のレベルの平均になる感じか? 


 外に出してみると、他のスライムよりも1周り大きい感じがする。


「大きなスライムになった……」


「能力はそのまんまかな?」


 再び戻して、ステータスを確認すると、スキルポイントが45ポイント分とGが並んでいた。


「ステータスはまんまだな……」


「とりあえず……スライムを捕まえて、合成して次のスライムにしてみる?」


「そうだな」


 近くにいるスライムを片っ端から捕まえていっては合成を繰り返していく。


 捕まえるだけでも俺に経験値が入り、レベル10に到達し、新しい技を覚えたみたいだが、それは後で確認するとして、更に合成を繰り返していく。


 ハイスライムの次はスライム4体分でハイパースライム、8体でマスタースライム、16体でビッグスライム、32体でキングスライムへと進化していった。


 ここでスライム同士の合成にロックがかかる。


「ん、なになに……スライム同士での合成限界に到達しました……別のモンスターと合成してください……か」


 限界まで到達したっぽいので、俺は鍛えるで現在俺のレベル12までキングスライムのレベルを上げて、ステータスを割り振ってから外に出すと、水色のスライムの上に王冠が乗っていた。


 大きさはバランスボールほどで、他のスライムに比べると少し大きい程度の大きさかな? 


「キングスライムって何ができるだろうか?」


 プルプル震えているキングスライムに何ができるが聞いても返答は無い。


「とりあえず近場のモンスター狩れるか?」


 そうキングスライムに指示を出すと、プルプル震えた後にスイーっと滑らかに動き始める。


 めっちゃ滑らかに動いているけど、高速道路を走る車並みに速い。


 で、近くに湧いたスライムに近づくと、ニョキっと腕が生えて平手打ち。


 パンと乾いた音と共にスライムが弾け飛び、スライムの魔石を即座に吸収する。


 続いて角うさぎが跳ね回っていたが、スイーと近づきそのままドプンと体内に飲み込んで窒息死させていた。


「ねえ……キングスライム強くない?」


「スライム32体でこの強さのキングスライムにできるんだったら……複数体作ったほうが良いかもな」


 キングスライムを呼び戻して、スライムを集めてくる様に改めて指示を出すと、キングスライムはスライムに近づき、キュポンとスライムを飲み込んでいく。


 で、纏った数集まると、俺の元に戻ってきて、ビチャビチャっと弱ったスライムを吐き出した。


 弱っているからか、捕獲率が100%になっていて、5秒見つめるだけで次々に捕獲できていき、即座に合成を繰り返す。


 それを繰り返すと、キングスライムは3体に増え、その後はモンスターの蹂躙を行うのであった。


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