表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツインデッド・オルド・オール 20XX年  作者: 赤沼 夜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/21

第9話 空中戦

 リーアが手を前に向けた。何をするのか予想が出来ないが、レイジは攻撃が来ると予想をしたのか、両手を身体を守るようにして、3つ目の腕も交差させている。

 空中に浮いている機械が光出して、小さなレーザーがにレイジの向かって放たれた。防げないと判断したレイジは回避をしようとしたが、レーザーは見てから避けることができるほど遅くは無く、レイジの左腕が飛んだ。


「あああああああああぁぁぁ!!」


 飛んでないの腕で左腕を抑えた。


「うっ……今の映像取れたか……?」

 

『AIRカメラも破壊されたから、取れていない、今どうなっている?』


「そろそろかしら?」

 

 リーアが時間を稼いだ事で俺の身体はとりあえず動けるようになった。


「動けるぞ……」


 レイジの悲惨状態を見ないようにして、腰にあるユニットを展開する。カチャカチャと変形する音が聞こえる。


「準備完了だ……」

「今来るわ、真上よ」


 リーアが俺に抱きついた。

 言われた通り、真上に飛ぶと車がジャストタイミングで現れて、入口にあるドアの取ってを掴んで、足を足場に乗せた。


 『これからどうするんだ』


 さっきの感覚を思い出しながら、リーアに触れると、話すことが出来た。


 『中に入るわ』

 『どうやって?』


 リーアが扉に付いている認証システムに触れると、開いた。


「え?」


 リーアは中に入った。

 俺も急いで中に入ると、もしかしたら、リーアの所持している車なのかと思ったが、車の中にはスーツを着た中年男性が座っていた。


「おい、なんだお前ら、どうやって入ってきた!?」


 俺はおっさんに近づいて、服の内ポケットから針を取り出して、刺した。


「なんだ……? 身体動けないぞ」

「ちょっと針をチクッとね」


 車の所有者が気絶したり、所有者に問題があった時、自動的にAiが判断して、登録している連絡先に自動的に送信されしまうことがある。


「この車の行き先は高速を通るわ」

「なるほど」


 車が高速に入ると、強制的に自動運転になり、登録した行き先に自動で行くことになる。つまり、高速に入れば追いつかれることはなく、行き先を知らなければ、着いていくことすら困難になる。

 何よりも、このおっさんがどこに向かうなど、俺達は知らないから、会社の人達が推理しても意味が無い事になる。


「なんなんだお前達は、俺は今から久しぶりの休日で旅行に行くとろなんだ。お願いだから邪魔しないでくれ」


 テーブルにコーヒーが置いてある。優雅な休日を過ごしていたようだ。


「安心してくれ、このまま高速に入ってあんたの目的地に行けばいい」

「私達をここにいさせてくれれば、何もしないわ、お金が欲しいなら、何円欲しいのかしら?」


 リーアは内ポケットから端末を取り出した。見たことの無い機種だが、高そうな事はわかる。


「この女性は貴族だから、ここで助けたらなんかいい事があるかもしれないぞ」

「き、貴族!? 確かに服装は貴族みたいだが、その赤い模様は血ではないですよね」

「血に決まっているじゃない」

「あ、ははは」


 高速ゲートがあるところに到着した。


「行き先はどこなんだ?」

「京都だよ」

「良いところね、着いたら観光しましょ」

「観光って、出来たらな」


 高速ゲートの手続きが終わり、高速に入った。


「これでとりあえず、安心だよな」

「そうね」


 お金を貰ったおっさんはご機嫌になり、俺が身体を動けるようにしてあげると、コーヒーを出してきた。リーアはそれを突っぱねると、紅茶を用意するように言っていた。

 テレビを見たり、のんびりと過ごしていた時、ドカンッと衝撃が車に伝わった。突然の振動で前に倒れ込んだ時、目の前にリーアがいて、そのまま、ソファーに押し倒してしまった。


「す、すまん」

「そんな事ないわ」


 リーアは薄目で俺を見て微笑を零しながら、俺の頬を触った。


 『襲撃されました。警戒モードに移行します。』


「あんたら2人そんな事してる場合じゃないぞ」

「そうだな……おっさん背面透け透けモードにできるか?」

「システム、システム、背面をクリアにしてくれ!!」


 車の背面がクリアになった。

 そこには高速の中で自由に飛び回る車を見つけた。黒い色のZaと書かれたスイスのブランドの車、見覚えがありすぎる車が周りの車を掻き分けながら、進んできている。


「森咲か!?」


 俺の持っている端末が振動する。

 そこには森咲の名前が書いている。


「もしもし、松永ですけど、どうされました」

「松永が何を考えているか、私には分からないよ」


 ブチッと連絡が切れた。


 『迎撃システムを起動します。』


 森咲が飛び回りながら車から小型ミサイルを放ってくる。俺達が乗っている車も小型ミサイルで迎撃するが、森咲が乗っている車に搭載されているミサイルは一般車に搭載されている小型ミサイルと性能の違いがある為、1発の小型ミサイルを迎撃する為に何発も発射しないと落とすことができない。このままではこちらが弾切れになり撃ち落とされる。


「松永は高速で車を操縦した事あるのかしら?」

「訓練で行ったことはあるが、割と昔だぞ」

「待ってくれ、そもそもこの車はそんな違法改造なんて行ってないから、マニュアル走行は出来ないぞ」

「安心して頂戴、今から出来るようにするわ」

「はい? 勝手に何言ってんだ!!!」

「ちょっと黙れ」


 チクッと針を刺した。


「あばばばば」

「そんな事可能なのか」

「できるわ」


 リーアの目の前に3つのウィドウが開いている。

 車の管理システムの部屋に入って、操作を始めた。

 リーア、君は一体何者なんだ?


「もうマニュアルモードできるわよ」


 10分程で作業が完了したみたいだ。


「あ、ああ」


 運転席の方に移動して、操縦席に座った。

 操作方法はわかるが、久しぶりになる。

 小型ミサイルが減ってきた。

 深呼吸をして、普通高速では押せなくなっているはずのマニュアルモードのボタンを押した。

 高速で移動中に、突然モードが変更になり車体がガタンと揺れる。その反動で車が変な方向に向いてしまい、別の車にぶつかりそうになる。部屋の方からおっさんの悲鳴が聞こえる。

 高速でマニュアルモードで走行する時は、街の中で走行する時とは桁違いに難易度が上がる。そもそも高速では速度が車の数によるが、200〜300kmの速さで走行している。何よりも高速はみんなが自動運転の為、車間距離が狭く、車が密集している。その中で走るとなると、技術が必要になる。


 『松永が乗ってい車がマニュアルモードになった?見るからに一般車だと思っていたのに、まさか今改造をしたわけではないよね』


 前を飛んでいる車を避けながら、走行する。森咲からの小型ミサイルはこちらに到達する瞬間に別の車の近くに隠れて、避ける事が出来ない車に当たるようにして避けるしか無かった。

 問題は車の性能の違いはあるが、単純に森咲の操縦が上手い為、徐々に俺達に近づいている事だ。


「上手いわね、あの車を操縦している人」

「はぁ、はぁ」


 そして、俺は慣れない運転に疲弊していた。

 車をギリギリで避ける時に車体を横にして、ぐるりと一回転する時の3次元的な走行にはなかなか慣れ無い、いつの間にかおっさんの声が聞こえなくなったと思ったら、リーアが見に行ったら気絶していたらしい、普通は警戒音がなるのはずなんだが、リーアがシステムを弄って、鳴らないようにしたみたいだ。

 暴れる車が2台、巻き添いを食らって破壊される関係の無い車、この異常事態に普通は東京防衛隊がすぐ来るはずだが、来る様子がない、俺の頭の中にある言葉を思い出した。


『このま真っ直ぐ行く時、君を待っている人がいる。また、もし何かあっても東京防衛隊は助けることはできない』


 あの言葉はリーアとレイブンシャフトが戦った時にどんな事があっても東京防衛隊は出撃しないとという事だったのだろう。

 あの謎の男性は俺が巻き込まれると、いや、俺を巻き込ませたんだ。


「見失った!?」


 さっきまで、後ろにいたはずの森咲の車が見当たらない。


「こんな時に考え事なんて、余裕じゃない」


 俺は周りを警戒していると、ガシャンと車体全体が揺れた。周りを見渡すと、横をピッタリ森咲のZaがくっていている。


「まずい」


 離れようとしたが、俺達が移動すると、森咲も一緒に着いてくる。既に俺達か乗っている車に何かをつけて、離れないようにしているみたいだ。


「ギャリリリリリッ!」

「ズガガガガガッ!」


「ギャリリリリリッ!」

「ズガガガガガッ!」


「ガギギギギギッ!」


 この音は聞き覚えがある。

 俺は車を自動運転に戻して、部屋の方に戻ると、車の壁にギザギザした刃が見える。


「チェンソー!?」


 ジェームズ・ホスキントンの装甲を切ること後が可能だったんだ。一般車の車は普通に切れてしまうのか。


「ギャリリリリリッ!」

「ズガガガガガッ!」


「ギャリリリリリッ!」

「ズガガガガガッ!」


「ガギギギギギッ!」


 止めようとしたら、手が血だらけになりそうな為、俺は阻止する事が出来ない。

 人が1人入れそうな穴が空いたら、ドンッと蹴り上げて森咲が現れた。


「ブォンッ!」

「ガガガッ!」

「ドゥルルルッ!」


 威嚇すかのようにチェンソーをこちらに向けている。


「森咲……」

「こーくん……!!」


 俺の名前を叫びながら、チェンソーを俺に振り回してきた。


「ちょっと」


 ギリギリ避けると、壁にチェンソーが刺さる。チェンソーを引き抜いて、森咲が俺を見る。


「待ってくれよ森咲一旦落ち着こう」

「意味がわからないよ、なにやっての!?」

「それは……」

「こーくんにもなんか理由があるだろうから、様子見してたら、レイジの腕が片方無くなるとか、流石におかしいよね」

「お話しているところ、すみませんね」


 森咲が声の方に振り向いた瞬間にリーアの打撃が森咲を襲った。


「うっ」


 リーアの攻撃をもろに受けた森咲は空けた穴から外に放り出されて、高速で車が飛び交う彼方に飛ばされて行った。


「森咲ーー!!」


 床に手を置いて、森咲が飛んで行った方向を見る。

 こんな所から落ちて森咲は生きていられるのか、俺は一体なにしているんだ……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ