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少女

夢を見た、、、シルの夢を、、、シルは優しく笑っていた、、、お前はどこにいる、、、。


野党を処分した後、村に戻り緊張の糸が切れたのだろうか、、、激しいめまいに襲われる。

どうにか倒れる前に研究室に戻ったが、ベットに横になるとそのまま気を失った。


時刻は明け方前、手が震えている、、、まだ野党を撃った時の引き金の感触が、、、野党の足を撃って動きを止めた。


殺したのは俺だ、、、ダメだ!!こんな事で恐れるな!!今はシルを助けることに集中するんだ!!

昨晩の事を纏める前に、一つやる事がある、、、。


イクウォッチで村に移動する。

警戒をしながら夜明け前の村を調べて牢屋を見つける。

遠くから牢屋を観察すると牢屋に人影が、、、少女の様だ、、、歳は中学生ぐらいだろうか?耳がピンと長い、野党も言っていたが、おそらくシル同様にエルフなのだろう、、、。


意を決して彼女たち前に姿を出す。

彼女は俺の足音で飛び起き、身にまとうボロ布で体を隠して縮こまり怯えている。

その姿から察するに彼女はここで虐待をされていたのだろうか、、、。


ソヨヒト

「大丈夫か?今出してやる、、、」


野党が持っていた鍵で牢屋を開けると、彼女はすぐに牢屋から逃げ出した、、、。


彼女を追いかけることなく彼女に居た牢屋を調べる、、、

やはりここだろ、、、牢屋の一部に違和感を感じたが、今は詳しく調べるのをやめてそのままにした。


村の広場に出ると彼女が呆然と立ち尽くし、朝日を見て涙を流していた、、、。


ソヨヒト

「おはよう俺はソヨヒト!!お名前は?」


彼女は震える声で、


???

「もうお日様を見ることはないと思っていた、、、

わたしは、ちひか、、、エルフ族のちひかです、、、。」


ちひかは俺を見ることなく、日の光に包まれながらそう言った。



野党の拠点だった家を漁り、清潔な服と食料を確保して、ちひかには沐浴をさせそれを渡す。


ちひかは粗末な食料を口一杯に頬張り、勢いよく食べる。ちゃんと食事も提供されていなかったのだろう、、、ちひかはお腹が膨れた様で、程なくしてベットで眠りについた。


正直、聞きたいことがあったが今は彼女の体力の回復が最優先だ、俺も一度研究室に戻り、自身の身支度を整え、再びベットで寝てる彼女の様子を見守る。


彼女はスヤスヤと落ち着いた感じで眠りについている。

俺は彼女が起きるまで今の状況を整理することにした。


まずは現状と老いたシルの世界線との違いだ、、、

結論から言うと俺は1ヶ月前にここに辿り着いただろ、、、そして野党と交戦をするか、捕まるか、それとも逃げるのか、今回の野党との戦闘でわかったことがある。


おそらく以前の俺は勝てない、、、今回の野党達は13人もいた。そう考えると最低でも同等の人数と戦闘になる。


老いたシルの世界線の俺は戦闘経験が無い、当然今回みたいな戦略も思いつくわけもなく、白昼の村に侵入して野党と交戦となれば、仮に俺が銃武装していても、、、


どの道今回と同様のケースで、イクウォッチを紛失すると考えるべきだろう。

交戦中に壊れるか、あるいは捕まって装備を取り上げられるか、、、それによって帰ることが出来なくなった。

そう考えればシルと合流した後に、帰らなかった理由となる。


次にシルの居場所について、、、

シルは今回同様にエルフの元辺境大貴族に捕まった可能性が高い、そうなれば逃げた俺がその情報を知り得る可能性は低い、ならば捕まってその情報を得たと考えた方が良い、まぁ、シル同様に元辺境大貴族の元に行くのか、別の場所に行くのかはわからんが、、、。


ここから先の考察は意味がないな、、、

老いたシルの手紙には俺らがいつ合流したかは書いていない、そうなると次に手紙との比較は、シルと合流出来てからだろう。


ふと、、、彼女の寝顔が目に止まる、、、やはりエルフだからだろうか、その幼くも端正な顔立ちの寝顔にシルの面影を感じていた、、、。


どうしてこの少女はここに?


いや、、、今はそんなことを考えるよりも、これからについて考えなければ、それにしても困ったことになった、、、。


仮に彼女を連れて歩くことになると、今までの様に簡単に向こうの世界に帰れなくなる、、、彼女を向こうの世界に連れて行くのはリスクが高すぎる、、、。


ここに置いて行くわけにも行かないし、、、出来ればエルフの国で保護してもらった方がいいが、俺の行く方向とは異なる。


一層のことローネさんに相談するか?

いや、、、ローネさんの事だ無理言ってこっちの世界に来ようとする。

そうなれば守るものが増えてかえって動きづらくなる。


そんな事を考えていたらちひかが目を覚ます。


ちひか

「、、、ここは?」


ちひかはキョロキョロして自身の状況を理解出来ていない様子、、、寝ぼけてるのか?


ソヨヒト

「おはようちひかちゃん!!具合はどうかな?」


ちひかは一瞬シーツで体を隠す仕草をして、、、


ちひか

「おはよう、、、おにーさん」


まだまだ警戒してますって感じかな?

なんか会った頃のシルみたいだ、、、


ソヨヒト

「ちひかちゃんはどこから来たの?それともここに住んでいたのかな?」


老いたシルの手紙に書いてある、、、裏切り者はミョウシュウ、、、恐らく早い段階で俺が会うことになるだろう人物、、、、そうなると、、、。


ちひか

「ううん、、、ココには住んでない、どこから来たか思い出せない、、、」


、、、なんとも、、、とりあえず。


ソヨヒト

「記憶がないのかなぁ?親はいないの?

お父さんやお母さん兄弟の名前とか思い出せる?

例えば家族の名前とか?」


ミョウシュウが彼女でなくてもそれに連なる可能性も、、、


ちひかはしばし思い出そうとするが、、、


ちひか

「、、、怖い、、、やめて、、、痛い、、、」


そう言ってうずくまってしまった、、、。


まずい失敗した、、、乱暴されたことを思い出してしまったか、、、。


粗末なシーツに包まる彼女の頭を撫でて、、、


ソヨヒト

「ごめんね、、、、無理に思い出さなくていいよ!!

大丈夫!!怖いものはないよ!!俺が守ってあげるから、、、。」


程なくして彼女は再び眠りについた、、、。


彼女が起きたのは昼過ぎだった、、、余程疲れていたのだろう、、、起きた彼女がモゾモゾしている、、、。


ソヨヒト

「どうしたの?あっ、、、トイレかな?隣の部屋の向かいにあるよ!!」


ちひかは無言で部屋を出て行く、、、この家は粗末なトイレが一応を室内にある。


ちひかが帰ってくるなり今度は、、、


ちひか

「、、、お腹空いた、、、」


、、、んっ!?オカンなのかな?俺はちひかのオカンになったのかな?


ソヨヒト

「俺の携帯食ならあるけど食べる?」


事前に用意してある携帯保存食バータイプの袋を開けて渡す。


ちひかはクンクンと匂いを嗅いでから、、、

パクリ!!モグモグ!?


ちひか

「なにこれ?甘い!!美味しい〜!!」


うんうん!!見た事ある光景だ!!なんだろう、、、

懐かしい〜!!


ちひかはニコニコしながら食べているが、、、


ちひか

「どうしたの?なんで泣いてるの?」


、、、えっ!!、、、あれ、、、なんで涙流してるんだ、、、


ソヨヒト

「ごめん、、、ちょっと外に出る、、、」


外に出て、、、風に当たる、、、。

どうしてだろ、、、想いが溢れてきた、、、シル、、、


ちひかにシルの面影を重ねてしまった、、、あいつちゃんとご飯は食べてるだろうか、、、お腹をすかせてないだろうか、、、ひどい目に遭ってないだろうか、、、

こんなところでうだうだしてられない、、、

早く探しに行こう、、、。


そう思い振り返ると、ちひかが心配そうに側に立っていた、、、。


ソヨヒト

「ごめん、、、心配かけたね!!おにーちゃん探さないといけない人がいるんだ!!だからもう行かないと、、、ちひかも一緒に行くかい?」


彼女を連れて歩くのはリスクでしかない、素性がわからない謎のエルフの少女、しかも連れ歩くには制約も付き纏う。


本来ならは置いて行くのが正しい判断だが、、、彼女にシルの面影を重ねてしまった俺には放置する事なんて出来ない、、、せめて彼女を保護してくれる人や安全な場所を見つけるまでは、、、。


ちひかは俺の不安とは裏腹にしっかりと俺の目を見て、力強くコクリとうなずいていた、、、。





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