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処刑

 フラマン王国のあるこの大陸では古から刑場で処刑のために処女の血を流すのは大きな禍を招くとしてタブーとされていた。だから女性が処刑されるときは絞首刑か服毒が用いられる事が多かった。しかし、ホルストたちはわざわざ刑事法にある処刑方法に拘っていた。法によらないヴィルヘルムの勝手な指示であるのに。


 「えっとな、国家反逆罪の場合は四肢引き裂き刑だから、この女の両手両足と首を切断するわけだ。死刑執行人の奴は・・・連れてきていないな。しまった!一緒に追い出していた」


 北の刑場には少なからずの官吏がいたが、抵抗する者は殺し、それ以外の者はどこかに逃げてしまった。本職の死刑執行人の姿はなかった。


 「しかたねえな俺らでやるか。書類は適当にごまかそう。その前に、お楽しみだな。この女…結構別嬪だな。殺すのもったいないがホルスト様のいいつけだからしかたねえな。せいぜい楽しませてもらうぞ」


 ホルストの部下の男はキャサリンの両手両足と首に鉄枷をはめるとキャサリンの股を大きく開いた。そして着ている服を引き裂いた。そのときキャサリンは何かを叫ぼうとしたら、口の中に布を詰め込められてしまった。


 「おっと、舌を切っていま死んでもらったら困るからな」


 キャサリンは絶望のあまり涙をボロボロながしていた。辱めを受けた後はすぐ身体をバラバラにされるんだとわかったからだ。巨大な斧が五本用意されており、目の前のホルストの部下によって丸太でも切るようにされるんだと。


 思えば、この国に来て十年間、義務感で生きてきたのは本当に何の意味があったんだろうか? こうやって国事犯としてバラバラにされ、そこらへんの荒野に棄てられるために生きてきたとおもうと、絶望しかなかった。

 

 「その前に、この女処女なんだろ? 確かめないといけないな」


 そういって男はキャサリンの秘部に指を突っ込んできた。もちろん、キャサリンはそんな経験はなかった。婚約者のヴィルヘルムは数多くの女と関係を持っていたのを考えると本当に不公平であった。それだけでもヴィルヘルムは不誠実だといえた。


 「やっぱり、血を流しているな。さあ、さっさと犯しましょうか! 俺らが気持ちよくなったらさっさと始末してホルスト様にご褒美をもらいましょう」


 男がキャサリンの身体にまたがり事に及ぼうとした時だ。周囲から数多くの馬の足音がしたかと思うと、目の前にまたがっていた男の首は無くなっていた。首がなくなった胴体から鮮血が噴水のように流れだしていた。キャサリンにまたがっていた男は骸になった。

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