違和感
うん、最近全然書いてない・・
「響さん〜?」
「・・・・・」
「寝てる?」
「起きてる・・・・」
「ん〜。誰か来てたの?」
「・・・尚が。」
「あ〜・・・・そか。」
「・・・・私・・あの子のことちゃんと育てられたのかしら・・・」
「・・・・・・お母さん・・・・」
タクシーの運転手に代金をわたして家に入ると尚はため息をついた。
帰ってきた。
そう実感した。
笑顔で迎えてくれる和春と。
尚のそばを寄り添ってくれていた夢。
大好きな家族がそこに待っていた。
「お帰り。尚。」
「ただいま。和さん。」
しかし夢は微かに心配の目で和春を見つめる。
和春もその夢の視線に気付いているようだった。
逃げるように自分の部屋へと入る。
「夕飯できてるよ。上で食べてきちゃいな。」
そういい残して、去っていった。
いつしか感じるようになった違和感。
異変を感じ取った。
夢と2人で顔をあわせて。目で語る。
お互い言いたいことは同じのようだった。
「和さん。」
夕食後、夢が上の自分の部屋に戻ったのを確認して
尚は和春の部屋の扉をノックした。
「夢なんかいってなかった?」
扉を開けることなく、扉の向こう側から聞こえる和春の声。
「・・・え?」
「夢。俺のことなんか言ってなかった?」
「・・・いいえ。なんにも。」
「そか。」
扉の向こうで和春が壁に座り込む音が聞こえた。
尚も扉にもたれて座って
扉を挟んで背中合わせの状態で座る。
「夢となんかあったんですか?」
「いや・・そうじゃないんだけど・・・」
「・・・・・あの・・・」
「ん?」
尚は少し躊躇ってから言葉を続ける。
「夢もなんとなく感じてるみたいだけど。和さん。体調悪いんじゃないですか?」
「・・・・!」
「前より痩せました。」
「ダイエット。」
「それと・・・・」
「どうした?」
「・・・・・・和さん。」
「・・・・・・」
暫くの間があった。
和春も尚も話を進めなかった。
「和さんの・・・・」
少し話しだしても言葉はのどのところまで出てきて
また戻る。
尚が躊躇ってしまっているから。
「和さんの・・・」
それでも伝えようとしてみる。
でも。それができなくて・・・
また暫く黙る。
「和さんの・・・・!」
決心して和春に話そうとしたとき。
インターホンがなった。
「こんな時間に誰だろうね?」
和春もでてきて、2人で顔を合わす。
尚の泣きそうな顔。
和春は自然に目を反らした。
また逃げるように玄関に向かう。
そこにいたのは。
「・・・どなたさん?」
和春は首をかしげた。
そこには若い少年が立っていた。
「雅輝!!」
「よっ!尚!」
「え?誰?」
「・・・・・なんで・・・お前が・・・・」
尚の顔が引きつり、雅輝と呼ばれた少年に向かって・・
ここまで読んで頂ありがとうございました!