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ほのぼの生活  作者: ミルフィーユ
プロローグ:はじまり
9/34

#9:エマ=グリフィス

新キャラ登場です!


 翌朝、俺は昨日と同じく胡桃と一緒に登校していた。俺は1人で学校に行きたいと言ったのだが、彼女は頑固としてそれを許してくれなかった。ライリーと恵令奈さんに助けを求めたのだが、あっさりと裏切られてしまった。


 教室に入ると、他の友人と喋っていた爽がコチラを向いた。彼はこちらを見ると驚いたような顔をした。俺は爽に挨拶をして、自席に座った。胡桃は、他の女子たちに話しかけられていた。


 しばらくすると、話を終えたであろう爽がコチラへやって来た。


「翔、山本さんと知り合いだったのか?」

「ああ、幼馴染だからな」

「なるほどな」


 どうやら彼は昨日、俺と胡桃が一緒に歩いていたところを見られていたようだ。それで、すごく驚き、今日俺に聞こうとしたらしい。胡桃が幼馴染だということを伝えると納得したようだった。しばらくすると胡桃を呼んできてほしいと言われた。学校に来てまで胡桃と居たくない、そう告げようとした時だった。


「翔、何話してるの?」


 気づけば話を終えていた、胡桃がコチラに来ていた。爽と胡桃、男子と女子の中心に挟まれる俺、そんな構図が出来上がった。みんなの視線が突き刺さっているように感じる……胃が痛いな。そう思っているとチャイムがなった。チャイムが鳴ってすぐに、暁先生がやって来たのでクラスメイト達は視線をコチラに向けるのを辞めた。GJ、先生!




 それからは休み時間になるたびに、クラスメイトたちから俺と胡桃の関係を聞かれて大変だった。男子からは嫉妬、女子からは羨望の眼差しを向けられていた。放課後になってもそれは続いていた。しかし、そんなことを全く気にせずに、胡桃が俺の席にやって来るものだから付き合っている認定を受けてしまった。胡桃は満更でもない顔をしていた。何で?


 それから俺と胡桃は手を繋いだまま家へと帰った。庭の門をあけようとした瞬間、凄く大きなし衝撃が起きた。


「この音は……庭のほうからね、急ごう」

「ああ」




「カケル君、お帰りー!」

「お帰りなさい」


 俺たちが庭にたどりつくと、ライリーと恵令奈さんが庭にいた。そして、彼女たちの視線の先には宇宙船が地面に突き刺さっていた。これは一体どうしたらいいんだろうか?


 宇宙船には扉みたいなのが存在していて、そこから中に入ることができそうだ。しかし、中にどんな人がいるかは分からない――人ではない可能性も当然ながら存在する。そうなると当然中に入るのは危険だ。俺たちがしばらく宇宙船を警戒しながら見ていると、突然ドアが開いた。




 中から1人の女の子が出てきた。ピンク色の髪を後ろで纏めていて可愛らしい少女だった。


「あなた、どういうつもり?」


 胡桃がその少女を問い詰める。彼女は答えづらそうに答えた。


「この宇宙船を作っていた時に誤作動が起きまして、それで気づいたらここに……」

「それで、あなたの名前を教えてもらえる?」


 胡桃が名前を聞くと彼女はエマ=グリフィスと名乗った。しかし、疑問がある。この近辺の惑星に人口生命体が発見されたことは今までなかった。  


「宇宙船……ということはかなり遠くから来たのか?」

「はい、GPRD系の惑星アルフォードと言うところから来た……ということになりますね」


 GPRD系?聞いたこともないな。もしかしたら、俺らが住む世界においては別の名前が付けられているだけではないかとも思ったが、そもそも銀河系自体発見されたことはない。つまり、俺らよりも文明が発達している場所から来たということだ。

 

「それで……私は宇宙船の修理をしたいんですけど、結構時間がかかるものでして、それで部屋を使わせてほしくて……」

「私が言うのもなんだけどいいんじゃないかな?カケル君?」

「うーん、お家に帰れないってのは悲しそうだもんね、カケル君どうかな?」


 恵令奈さんとライリーは意外にも肯定的だった。胡桃も別に否定した様子はなく、エマの住む世界のことを教えてくれるならという条件で住むことを認めた。彼女がエマと呼んでと言ったので、みんなそう呼ぶようになった。

 

エマは恵令奈さんとライリーと同じで2回の空き部屋を使ってもらった。俺は明日の準備をするために部屋に戻った。彼女がが俺の学校を見に来たいと言っていたが目立つから絶対に来ないでと言っておいた。胡桃と2人がかりで本気で止めたので来ることはないだろう……きっと来ないだろう。




 次の日はいつも通りに登校したのだが、俺も胡桃も彼女が付いてきていないか心配でしかたなかった。というのも、諦めたのは昨日だけだったようで今朝になってから急に迎えに来ると言い出したのだ。いくら暇だからとはいえ、来られるとさすがに困る。恵令奈さんに頼んであるから問題ないとは思うのだが。けれども一日中俺はドキドキしながら過ごした。爽にも見抜かれる程動揺していたらしい。軽く受け流しておいたのだが、あの表情だとあまり信じてもらえてはいないだろう。


「カケル君、迎えに来たよー」


 いつもの通りに胡桃と校門を出ると、大声で俺のことを呼んでいるライリーが居た。どうしてこうなった⁉



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